豊前江の修行について。豊前くん、修行で臨死体験してきたんじゃない?って話…から、修行について諸々思ったことを。全てにおいてネタバレです。
※豊前江の修行の内容のネタバレ
※豊前江の初、極の破壊台詞のネタバレもあります(wikiより)
「え、豊前くんどこで何してきたの…?」てなったと思うんですよ。私はなりました。
豊前国に行ったかすら定かじゃない。
で、帰ってきて色々思うと豊前くん臨死体験してきたんじゃない…?ていう…
まず二通目の手紙の「怪我で全身ボロボロだ」って文。
見た瞬間に私ちょっと息止まりました。
怪我……😭
で、その流れから主や本丸の仲間のことを思い出す…ってそれ走馬灯って言わない?って読んだ時から思ってて…
しかも彼は「疾さの限界」に挑戦してそうなってるわけですけど、刀剣男士って恐らく命の危機に瀕しているとパフォーマンスが上がるじゃないですか。真剣必殺が中傷以上で出るってことは。
人間でも火事場の馬鹿力的な、危機的状況で限界以上の力が出る…みたいなのがありますけど、多分それがより顕著なのかなと思っていて。
具体的に何をしたかは分かりませんけども、命を顧みないレベルの事をしていたんじゃないかな…と…演練でも「命懸けじゃないと本気出せねーんだけどな」って言ってたから…本気を出すために命をかけて…?
特に豊前江はお化けなので…「江とお化けは見たことがない」以上に、彼の自認の中に「お化け」があるので…そういう意味でも、割と本当にお化けになりかけていたんじゃないかな…と思ってて…
そしたら極豊前くんの破壊台詞(自分ではとても聞く勇気がなかったのでwiki見ました)、「あぁ、今度は行ったっきりか、っ……光だ、あの光は……」らしいんですが。
「今度は行ったっきり」!?!?!?!
行って帰ってきたことがあるような言い方するじゃん……その「光」を見たことがあるような言い方する……
しかも、初の方の破壊台詞(これもwikiより)でも「止まってる……いや、これが……向こう側、なのか?」て言うらしいんですけど、え、「死」と「疾さの向こう側」って似てる所にあったりしますか??
極の真剣必殺でも「向こう側を見せてやる」ってことを言うんですよ…そんな殺意高い状況でそれ言うって…やっぱり…
結果無事に帰ってきたのでまあ良かったんですが……
走馬灯だとして、それが本丸で過ごした時間のことなのは良かったなあと思います。
というかぶっちゃけ豊前江という刀剣男士にはそれしかないんでしょうね。
実在はしているけど、特に物語がない刀なので。
刀そのものも大事だけど、逸話というか付随する物語や想いによって形を成している刀剣男士にとって、核になる物語がないって存在の可否に関わってくることだと思うんです。
でも、物語がない上で、「お化けのようなもの」であるという認識の上で、「自分には元々何もないけれど、本丸で過ごした時間こそが“今の自分”を成しているんだ」ってことに納得して、本丸が自分の居場所だって深く実感してくれたのは嬉しいなぁと思います。
たぶん元々は本丸にいることもどこか他人事というか、「ふわふわしてる」状態だったんでしょうね。
それは本丸の良し悪しとかじゃなくて豊前江は“そういう性質”の刀剣男士だから。
例えば清光、うちの始まりの一振なんですけど、本当にずっっっっと一緒にいるのに、それでも修行に出るまでは「愛されなくなるかもしれない」って思っちゃうわけじゃないですか。
でもそれって清光が悪いわけでもないし各本丸の主や仲間が悪いわけでもなく、“そういう性質”だからだと思うので…
豊前江、「居場所が定まらない」という性質がありながらも彼が得た人格が割と人懐っこいんだろうなあと。
帰ってきて振り返ってみれば「あれでも本刃比ではまだちょっと壁がある方だったんだな…」と思いました。
あれでも。いやかなり距離近いけど。なんかこう…居心地いい職場みたいな感覚というか…「気を遣うってほどじゃないけど外は外でしょ」みたいな…
それが何か、家になったというか。本当に自分の居場所…というか、「帰る場所」になったんだなあって。
豊前くんは自分の核になる大切なものを外や過去ではなく今の自分の中に見つけたんですね。
だからめちゃくちゃ周りを見るようになったんだなあ。
「俺にとっては重要なだけで…」って文を見た時、私は「そういうもんでしょ」って思ったんですよ。
何事もそう。自分にとっては大事でも他人からしたらそうでもないことなんてたくさんあって、でも「それが大事である」ってことがその人であるってことじゃないですか。
けどたぶんあれって、「俺にとって大事なだけで皆にはどうでもいいんだな」って諦めるんじゃなくて、「俺は独りよがりだったんだな」って落ち込むんでもなくて、「俺にとって重要なものだってことを大切にしてもらえてたんだな」って思えたんだろうなーと思っています。私は。
自分が受け入れられて、大切にされている感覚というか。自分の居場所という感覚。
たぶん豊前くん、いわゆる「いい奴」なので「仲間だから」みたいな深い感情なくても人の手助けするタイプなんですよ元々。関係ないけど困ってるから手伝う、みたいな。
それがこう…色んなものを「自分に関係のあるもの」として見るようになったなって。
景趣とか「いいんじゃねーの?」だったのもきっと「(アンタの本丸なんだから好きにすれば)いいんじゃねーの?(別に変じゃないし)」だったんだろうなあって。人ん家かい。
それが「俺の本丸でもある」って意識に変わったんだろうなあ。そうだよ君の本丸だよここは。家だよ。
そりゃ人ん家で出された団子に対して「嫌いじゃねーけど漬物ない?」は言わんよね。実家なら言うけど…って感じがして私お団子の時の豊前くんの反応すごい好きです。
戦績のことも「なんか字が多いやつ」じゃなくて「戦績」って言うようになったけど、ちゃんと自分に関係のあるものとして…近侍の仕事としての自覚というか…色んなことに当事者意識が芽生えているなと思いました。
で、色んなことを「自分に関係があるもの」「自分の居場所、仲間」として捉えるようになった結果、「全員で帰ってくる」とか「無理すんなよ」とか「新入りか?任せな」とか「皆の勝利ってことでいいんじゃねーか?」とかが出てくるのはあまりにも天性のリーダーすぎる。
面倒見がいい性格なんですねそもそもがね…
やっぱり篭手切くんが慧眼ですよ、彼をリーダーにしたの。
それでもう…刀帳で「アンタが決めていいよ。今は、それがいい。お願いできるか?」って…
私ここで泣きましたからね。
自分には物語がないことを改めて認識して、向き合った結果「今の自分を成すものは主や本丸の仲間と過ごした時間である」って…何もないことを悲観せず、「自分は主の刀で、主が所有する豊前江という刀の刀剣男士である」ってことを核にして…そうせざるを得ない、じゃなくて「それがいい」って言ってくれるんでしょ。
そうやって、主の所が自分の居場所だって実感して、その上で「光の先を目指す」っていう…自分のやりたいこと、追いかけたいものを追いかける…全部主に任せるんじゃなくて、しっかりとした居場所が確保されたからこそ改めて目指したいものを目指すんだっていうのが…
音より速いからね、光は。篭手切くんが目指しているものも“光”だし…目標、夢としての光。江は光を目指すものたちになるのかな。
私はずっと「豊前くんは風だから、せっかく脚があるんだから、自由に行きたいところへ行ってほしい、私が帰ってくる場所になりたい」ってことを言っていたんですが…本当に嬉しい。
豊前くん、手紙の最後に「焦らずゆっくり帰る」ってことを書いていましたが、それも本当に嬉しくて。
私や仲間たちが待っていることが当然になったんだなあと思うと…安心して羽を伸ばせる場所になったんだなあと思うと本当に嬉しいですね。
お団子の時の「漬物ない?」なり中傷手入れの「休もーっと…」なり、素の部分が見えてて…大好きですね本当に…
改めて「私の豊前江」を大切にしたいなと思いました。いつまでも「ただいま」を言える場所でありたいです。
P.S.
黒シャツと金ボタンの黒ベストはダメだって本当何かっこよすぎて気が狂うよ何!?!?
あと靴もなんかストレートチップになってないかそれ、ねえ本当にかっこいい、中傷の時の表情も何それ、ねえ、真剣必殺の時の笑顔もさあ、いや元から真剣必殺で笑うタイプだったけどさ、かっこいいんですけど!!!!!!!??、、