ルミナリアアニメ、ユーゴと僕の間の時差にすごく心を揺さぶられた話【ネタバレあり感想文】
ルミナリアのアニメを見て、僕が一番心を揺さぶられたのは、アウグストが撤退した後でユーゴがレオに己の正義とは何かを答えたシーンだった。
アニメの舞台である第三次リュンヌ攻防戦は、ゲームで配信されている各キャラのep.1よりも一年ほどは先になるだろう地点を描いた〝未来の話〟だ。そこに登場するユーゴは、プレイヤーの知らない経験を重ねた「未知の存在」だと言える。
しかし同時に「でも間違いなくユーゴなんだ」と感じられる瞬間がいくつもある。アウグストに対してレオを庇うような素振りを一瞬見せたり、引き下がらないレオに苦い顔したり。
ユーゴに対するこの感覚は、アニメの中でレオが抱えているものとかなり近い。レオはユーゴが帝国に移動してから、どんな経験をしたのかを知らない。プレイヤーと同じように、ユーゴに関する情報には「抜け」がある。
だからこそ、レオが最後にした問い掛けにユーゴが答えるシーンは強く僕の心を揺さぶった。未知の存在となっていた彼が、〝自分の知るユーゴ〟と一本の線で繋がった手応え。
微笑みながら「次は負けない」と言い残すユーゴを前に、泣きながらも「返り討ちにしてやるよ」と返すレオの隣には、プレイヤーである僕の席が確かにあった。
『ルミナリアは21人の主人公全員と、あるいはその中の誰かと、プレイヤーが共に歩んでいく作品を目指している』
いつだったかの運営からのお知らせに書いてあった言葉だ。それが嘘ではないことを、僕はこのアニメで実感した。
そして、アニメの最後に添えられた「これはまだ序章である」というメッセージを、ゲームのタイトル画面で眺める曲を、アニメを見返すたびに深く噛み締めている。
本当の本当の本当に、とても良いものを見せてもらいました。ありがとうアニメスタッフ、並びにルミナリア関係者の皆様がた!! 公開タイミングや脚本のみならず、BGMもアクションシーンも声の演技も、もんのすごく素晴らしいです!!
個人的大好きシーンは、前述のユーゴとの別れもそうですがやはり、バスチアンを前にした教官が足首をスッと動かしてエンブリオを光らせニヤリと笑う一連のシーン!! 戦闘力が高い女性の堂々とした立ち居振る舞い!! 何度見ても最高です本当にありがとうございます!!
(追記)
読み返していて思ったのですが、一本の線で繋がると表現したシーン、レオep.1の「俺たち戦争してるんだよな」と構図がすごく似てるんですよね。レオとユーゴの間に太陽があって、綺麗な空が広がっている。
なのでこのシーンは「未知の領域であったアニメと僕のよく知るゲームの世界が一本の線で繋がる」シーンでもあり、初見時に得た衝撃がめちゃくちゃ大きかったのは、その影響もあったのかも⋯⋯。