#リゼロ14巻感想 3/3ページ目
文字数足りなくて千文字削りました。
『嘘を願いに』のロズワールさんと姉様についての感想
次巻が楽しみで仕方がない…
・四章からのエミリアたん、周りに流されてしまっていた自分を改めて困難にも突き進むヒロインになっていくから、カサネルルートとの対比でめちゃくちゃ輝かしいし頼もしい。
・妹のレムにさえ打ち明けず、一人抱えていた願いが「好きな人と結ばれたい」とかではなく「好きな人を救いたい」なんだよね…。ロズワールさんを真に想っている。姉様は優しくて素敵な人です。
・「心を縛り付けた呪いのような妄執」…。四百年前に心を取り残してきてしまったんだ…。もし願いが叶わず死んでしまっても彼の魂はどこへも行けない気がする。
・自分の体の不調でさえ周りに悟らせないほど気丈な姉様が、目を潤ませて他の誰かを頼り、切実に懇願する姿…胸を打つ…。自分だけではロズワールさんを助けられないことをずっと憂いていたんだろうなぁ。
・ラムの願いに「応えてあげたい」「それがここから私が始めなくちゃいけないこと」と言ってくれたの本当に感謝したい…。エミリアたんは受け止めた想いをずっと大切にして懸命になってくれる子だから、笑ってそう頷いてくれたのが嬉しかった。WEBで読んだ時もロズワールさんとラムの行く末に救済は残されているのだなとひどく安心したのを覚えている…。
スバルにしても賭けを宣言する際に「エミリアが王になって、お前も祝福している連中の一人になれよ」って言ってくれたことがとても救いだった。
だって、どんな事情があろうとスバルとエミリアからしたらロズワールさんの所業って許しがたいものじゃないですか。下手したら、悪役として舞台から除外される展開でもおかしくなかった。
だから、それでもエミリア達がそう言ってくれたことが本当に嬉しいし、感謝したい…。ありがとう。ロズワールさんと姉様の幸せを祈ってるファンとしてはスバルとエミリアたんに本当頭上がらないから…。
・エミリアたんに悪意の言葉を向けながら『自傷か自嘲にも似た被虐の片鱗』…。あー、これは相当極まってしまっていますね…。
エミリアでは試練を越えられない。越えられるはずがないってそう信じていたのに、晴れがましく彼女は墓所の前に立っていたんだ。スバルが声高々に宣言した通り、弱さを克服してしまったんだ。その事実に揺らいでいる。
・ロズワールさんはスバルに『同類』や『共犯者』という言葉を使ってきているんですよね。
自分と近しいと感じていたのは本当なんだろうけど、それ以上にそうであって欲しいという願望もあったんじゃないかな。
スバルが誰にも告白できない死に戻りを初めて墓所のエキドナに伝えることが出来たとき万感の想いで涙したように、苦難と孤独を歩む道のりで、挫折や後悔を理解してくれる存在がどれだけ救いになることか。
その相手にさえ、彼は自分の目的の真意を語ることはしないのだろうけど、共感する誰かが傍に居るだけで安心出来てしまうものだと思うんですよ。
だからスバルに想い人に対して、同じように心の傾け方をして欲しかったんだと思うんだ。
例えどれだけの代償を払ってもエミリアだけは救いたいと同じ結論を出してほしかったんだよ。
同じ道筋をたどるスバルを見て「あぁ、やはりこれまで歩んできた道は最善だったんだな」って肯定されたかったんじゃないのかな。
文字通り、道連れにも似た身勝手さだけど全部が全部そうってわけでもないんだ。
傷だらけになった先人として、ちゃんとスバルの為を想ってもいたんだよ。そうであることをスバルに強いながら、困難に挑む同類として手を差し伸べているつもりでもあったの。
そんなに手のひらをいっぱいにしていたら、この先 君は耐えられないよ、という慈悲めいた忠告で、手放すことを教えようとしていたんだ。
大切なものをなるべく作らないようにしていた彼でさえ痛切に沈むことが何度もあった。だから、自分の目的とは別に、この先を想えばスバルのためにも必要な事だと考えていたところがしんどくてな…。やり方は称賛できるものじゃないけど、普通に善意が含まれているってところがもう…。
なんて息苦しい性格をしているんだろうね。その優しさ、言わなきゃ誰にも伝わらないよ…。あぁ、本当ままならない人だなぁ…。
・「痛くされるのは私も嫌いですからね」と言った事が個人的にめちゃきちゃ尊くてな…。
3章でベアトリスが言った『ベティーはロズワールとは違うのよ。たとえ未来を得る為でも痛いのも辛いのも恐ろしいのも全て嫌になったかしら』の台詞を逆説的に解くと「ロズワールは痛いのも辛いのも恐ろしいのも平気」となりそうだけど違うんだ…彼は…普通の人間のままで、それでも困難に挑んできた人なんだなって…うっうっ、好き…
・あれほど切々と懇願した姉様を見て「君も役者なものだ」と言うロズワールさん固定概念固まり過ぎてる。今回ほどじゃなくとも姉様はこういう事が何度もあったんだろうな。これだけ好意を寄せているのに、相手に届かないどころか気づいてももらえないって悲劇過ぎでは…
・スバル達の想いも王選も聖域も、すべて魔書の結末の為に利用しているとした中に、自分自身も駒として扱っていて自由がないところが良い。願いに誠意があって最高。
・エミリアたんって人の嘘を見抜くのは苦手だけど、人の感情と本心を見抜くのは誰よりも長けていると思うんですよ。どんな人に対しても先入観を持たずに話をしようとしてるからだろうなぁと。ハーフエルフとして偏見に晒されてきた彼女だからこそ相手の本質を真に見てくれようとするんですよね。
だから、ロズワールさんが書の記述に最善を尽くしているだけとしても、彼女が感じ取った彼の心情の節々には、本物も混ざっていたんだろうなぁ。
・「魔女の妄執より、あなたを奪いにまいりました」ここの台詞もう大好き!!!!うわぁぁあ最高ッ!いつ見ても好み過ぎてテンション上がる!情熱的!これだからいいんだよ!ラムロズはさぁーーッ!!!
・オットー普段はおもしろツッコミの役割なのに、決して引いてはいけない勝負どころでは商人として一番大事なしたたかさを持ち合わせてカッコよくなるのズルいんですよ。
・姉様が協力に踏み切ったのは賭け直後にスバルが「ロズワールはもう自由なんだよ」って言葉を掛けたのがすごく大きいと思う。その時点で彼女は押し隠してきた願望に熱が灯り、心揺れたと思うんですよね。ただそれだけでは不十分。想い人に生きる希望が残ってなくては意味がない。
だからオットーが「本当の望み」と持ち掛けた事で決定打になったんだと思う。多分どちらかのフラグが無かったら姉様は動かせなかった。
・姉様がこの場に現れてからしばらく考えないとロズワールさんは「裏切り」と言う最終結論を出せない所が本当好き…全幅の信頼…姉様からしたらこれほどの至福はない。そしてそれを自ら踏み躙らないといけないのだから痛ましい。
・君に杖を向けられるのは数年ぶりって、え、これもうどこかでやった話?!それとも新エピソード確定なのでは!?隠れ里の時系列より後かな?だとしたら姉様はロズワールさんを好きになっている状態で杖を向けたことがあるってこと…うわぁぁ何それすごく見たい…っ
・「そんな博打は打てない」と話すようにロズワールさんって相当緻密に盤面を整えてきたはずなんですよ。
唯一の例外は3章時間軸くらいじゃないだろうか。今まで自分一人で物事を解決してきた彼にとって、他人を信じて待つしかない時間は相当悩ましかったんじゃないかな。
四章聖域であらかじめ舞台を整えてるとはいえ、ロズワールさん視点から見るとスバルを攻略するのは本当大変だったと思う。
周回を繰り返すごとに相手だけ情報量の手札が増えて不利になっていく。それを織り込んでの策を仕立てるのも難しくなる。だからこそクローズドサークルで状況を絞り、短期決戦に追い込んで早々スバルの心をへし折っておきたっかったんじゃないかな。
いつやり直しをしたのかなんてロズワールさんには分からないから、下手すれば数秒前まで雑談していたのに急に殺意を持って襲ってくるかもしれないと思うと、気を抜ける場面なんてなかったと思う。
11巻で屋敷に戻る直前、「君はこう考えているんじゃないの?」「何その考え怖い。引くわ」みたいなやり取りがあるんですけど、ロズワールさんは常にスバルの行動や言動を深読みして警戒してきたんだなぁって。
実際、13巻の賭け前の話し合いではスバルは死に戻りの情報を利用してロズワールさんを騙そうとしたわけだし。本当難易度が厄介過ぎる対戦相手…。
ロズワールさんって情報を出し惜しみする節があるけど、あれは彼からすれば当たり前のことで、勝敗のボーダーラインなんですよね。はぐらかして話さないんじゃなくて、話せないんだよ。スバルに情報を与えすぎると詰むから。
だから、12巻で「雪を降らせているのはお前だな」と問われたとき相当の動揺と期待があったんじゃないかな。
「それは、私から聞いたのかね?」って『前周の私はそこまで君を信頼したの?』と同義なんですよ。でも実際はそうではないと分かってひどく落胆する。
多分あの時点でロズワールさんは先を諦めていた。
その姿にスバルは(只人の領域にロズワールという男が落ちてきたように感じた)と見受けているけど、どちらかと言うとそれまで繕ってきたものが剥がれ落ちて、只人と称されるものこそ彼の殻内だったんだろうなぁと。
緻密に長年積み上げて、僅かでも間違えればドミノみたいに連鎖崩れて全てが終わってしまう人生。儚過ぎて感傷に堪えない…
・滅ぼすの対象がラムにとっては魔書の事を指してるけど、ロズワールさんは自分の事だと思っている食い違い…。
何がツライって、この本編以外ではロズワールさんは最後までラムの気持ちを理解しないままなんだ…。カサネルも、アヤマツも、カララギもこれまでのBADENDルートの全てで姉様の想いは届かない。本編という姉様の想いが報われるかもしれない唯一の希望…。
・ラムの事をロズワールさんはきっと大変好ましく思っている。スバルとは違うにしても同類としてみていたんじゃないのかな。
復讐心を忠誠心の殻に覆いながらここまでよくやってきたと労うように、己の心を後回しても大願をなそうとした生き方は自分自身が歩んできた道のりに似ているからね。そういう生き方を知っていたがために、彼は姉様の心情に復讐以外の解答を見いだせなかった。十年近い時を決定的に間違えたまま過ごしてきたんだ。
・万全な状態で屈服させたかった?とか一秒でも早く私を滅したかったろうね、とか、あぁぁあもう本当…っ!!!!姉様の気持ちをあぁぁああもうっ!!!
これまでの彼女の献身や、燃え上がるほどの愛情が全てこういう見方しかされてこなかったんだよね…改めて告げられてこの時の姉様がどれだけ胸を裂かれる想いだったのか…。とりあえずロズワールさんは反省として、4章終わった直後の姉様との魔力供給でどんな感じに困惑と気まずさを覚えるのか詳しく教えてほしい。姉様の愛に溺れろ。
・ぱぱっぱパックぅううう!!?うわぁっこれ完全に予想外だった…っ!
氷結の絆特典を読んだ時からこの対戦カード楽しみにしていたんですよ!!!うわぁあここで持ってくるか――!!エリオールの大森林の時はエミリアの家爆発&地形の変貌とかの惨事になってたけどこれどうなるんだ…!?リューズちゃんの結晶大丈夫!?
魔法バトルにおいて願望としてはロズワールさんが勝ってほしい…エキドナ様が復帰するまでは彼女の唯一の弟子としてその師の名に傷をつけるような敗北はしないでほしいけど、どうなるんだ…とても見たかった勝負だけに続きが気になる…!
次巻はついに四章最終回になるんだろうか…。
好きな人に世界で一番厳しいのがレムで
好きな人に世界で一番甘いのがラムであってほしい
『想いはずっと変わらないものだ』というロズワールさんに、姉様は『好きな人の好きなところが増えていく。少しずつ愛が大きくなる。日に日に恋しくなる』そんな変わり方もあるんだって教えてあげてほしい。
どうかこの二人が幸せになってくれればいいなぁと思わずにいられないんですよ。