朱ちゃんが禾生局長を銃殺したシーンを改めて観て思ったんだけど、あれって禾生局長も共犯だよね?そうじゃないと義体である局長が血を流して倒れるわけがないもんね?
任命式の時、まっすぐ前を見据える朱と違い、壇上で席に座っている局長だけがやや目を伏せ気味だった。これから起こること、朱がしようとしていることについて最後まで悩んでいたからなのかなって。
過去シリーズを見直して確認したけど、局長の義体が破損する1期16話(酸による外皮破損)、17話(大破)、2期(エリミネーター被弾)、PPFI(転落による外皮破損)、いずれも潤滑液的な液体表現はあっても血液のような赤い体液表現はされていない。
同じく体のほとんどを義体にしている泉宮寺豊久も1期11話にてエリミネーターによる破壊をされているが、そちらも同様に血液表現はない。
一方、小説PP GENESIS4にはとある作戦において銃で撃たれ血を流して倒れたように見せ掛けるため、本来透明な潤滑液をわざと赤黒く染める泉宮寺の話がある。
つまり、本当に朱の不意打ちとして衆人環視の下での銃殺が行われたなら、禾生が人間でないことが白日の下に晒されるだけになっていたはず。「銃で撃たれた禾生局長が血を流して殺された」という光景を成立させるには、禾生自身に協力してもらわなければ成立しない。
護送車で運ばれる朱とシビュラの会話から察するに、シビュラ自体は認知しておらず、禾生個人(に入っている単体のユニット)との共犯だったのではないだろうか。
法の存続を望んでいるという点では慎導篤志だったのかもしれない。
もしくは出島で篤志と会話した禾生。「人の可能性を信じるか」と問われ「愚問だ。その為に我らはある」と答えたあの個体は、人とシステムは共生関係でなければならないと考える朱との相性が良さそう。
藤間幸三郎も東金美沙子も他人を支配できることに高揚を覚えている節があった。
1期2期のシビュラは人間に対して支配的な言動が少なからずあった。
しかし2期で集合的サイコパス獲得のためにいくつかのユニットを放棄した。そこで処分されたのが上記のような構成員で、集合的サイコパス獲得以降のシビュラは本来あるべき「包括的生涯福祉支援システム」としての役割に戻りつつあるのかもしれない。