10万年後の君達へ
現行未通過NG
ネタバレが御座います
先日のネタバレアカウントに関する騒動とそれに伴う議題についてお話させていただきます。
皆様お世話になっております。
しがない麻婆豆腐のMaboと申します。
今回は昨今で話題にしていただけている「ネタバレアカウント」と「それに伴う議題」についてお話させていただきます。
その前にまず、謝罪をさせてくださいませ。
実際に拙作を通過され、傷付いた被災者の皆様。
もしくは、現在ネタバレアカウントなどで部分的に出ている情報を目にし、傷付いている被災者の皆様。
傷付けてしまい大変申し訳ございませんでした。
シナリオの内容、もしくはKPの対応。
様々なものが要因かと思いますが、制作者である私の責任もあるのだと考えております。
改めて傷付けてしまい、大変申し訳ございませんでした。
その上で私は、今回の騒動についてお話させていただきたいと考えておりますが、その内容は皆様を改めて傷付けるものかもしれません。
または、皆様の納得のいかない回答かもしれません。
ただ、伝えたいのは、私も拙作も決して、誰かを、何かを傷付ける意図で作成されたものではありません。
どうかそのことをご理解、ご了承いただけたらと思いますが、掘り起こされたくもない、忘れることもできないものに対して一言で「分かった」ということは難しいかと思います。
そのため、ご自身の裁量により、この先を読むことをお決めいただけたらと思います。
以下、スペースを空け、「---------------」の記述のあと、本文をはじめさせていただきます。
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まず初めに明らかにしたいのはこのふせったーは何を目的に書かれているか。
こちらは基本的に拙作『10万年後の君達へ』のシナリオデータを購入していない方へ向けてのものだとお考えください。
また、今回何故ネタバレアカの投稿により、大きくここまで話が広がったか、自分なりに考えたものでもあります。
拙作の至らない点やご助力いただきたい点などについてもお話させていただきたいと思います。
また、当ふせったーはかなりの文量となっております。
最後にまとめとして、各項を端的に短くまとめたものを記載しようかと考えましたが、行っておりません。
理由としては、きちんと読んでいただきたい、伝えたいと考えたからです。
そのため、きちんと最初から最後まで読んで頂けたら幸いです。
それでは本題に入りたいと思うのですが、その前にまず謝罪させてください。
ネタバレアカウントに伴う問題の現状の把握に時間がかかり、大変申し訳ありませんでした。
4月15日に始まったネタバレ騒動については就職活動と研究真っ只中、かつ現在自身のシナリオについての検索を行わない私はネタバレアカウントに伴う騒動の正確な把握ができておりませんでした。
実際、私がはっきりとこれらの騒動の外郭については把握したのは、先日私の方から報告させていただいた寄付金についてのふせったーを出した後です。
有難いことに拙作を未読である2名の方がboothへ質問を送ってきたことがきっかけです。
それまではboothの方にもネタバレアカウント関連のメッセージや今回の騒動に対応してほしいなどのメッセージはありませんでした。
そのため、上記した通り実生活の多忙さなども相まって、事態の正確な把握が遅れました。
重ね重ね大変申し訳ございませんでした。
その上で本題に入りたいと思います。
本題は主に4つです。
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●本題1
まず初めに「地雷チェックシートをなぜつけていないのか?」という疑問に対してお答えさせていただきます。
シナリオ購入前注意事項の方には記載はないのですが、購入データの中の【シナリオ原稿PDF】の中の【2 KPおよび購入者用注意事項】【〇回す際の注意事項(震災や放射性廃棄物問題について)】に記載のあるKPさん向けの諸注意事項がそれにあたると考えております。
理由と致しましては以下本文の文章を抜粋します
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〇回す際の注意事項(震災や放射性廃棄物問題について)
上記を踏まえた上でトラブルを回避する為、当シナリオを回す際は必ず友人や SNS のフォロワーさんなどこのシナリオを御手に取って頂いた貴方の信頼のある方へ回して下さい。
最低限信頼関係のある方々とこのシナリオを回す KP である貴方がこのシナリオを楽しんで、知ってもらうことをシナリオ制作者は心より望んでおります。
それ故に実際に震災が心のトラウマとなっている方、被爆などの症状で悩んでいる方にこのシナリオを提示するのはお辞め下さい。
必ず事前に地雷やトラウマの確認を行い、最大限の配慮と留意を行いトラブルを避けるようお願い致します。
あくまで現存する問題を少しでも多くの方に知ってもらいたいと考え制作しております。
何卒御理解の程、宜しくお願いします。
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こちらにある通り、KPさんに最大限の配慮と留意をお願いしております。またこの「楽しんで」という記載はクトゥルフ神話TRPGのルールブックにも記述のあるセッションの目的は参加者が全員楽しむこと、にあるというところを考えております。
また、合わせてお話させていただくのであれば、最低限信頼関係のある方々と遊ぶことを想定しており、実際の被災者の方やトラウマを持つ方へのトラブル回避をお願いしております。
しかし、これだけでは「地雷チェックシートを付けない理由にはならない」「きちんと説明して欲しい」「怠慢だ」と仰る方がいらっしゃると思います。
つけない理由は御座います。
拙作の公開当初2020年4月末の段階で参加確認書などの地雷チェックシートの前段階となるものや地雷チェックシートを実装しているシナリオは御座いました。
その段階で、では何故KPさんの方での事前確認の徹底など不確実性のあるものをチェックシート代わりにしているかとお話しますと、「大義名分」を与えたくなかったからです。
ここでお話させて頂きたい私の恐れは「地雷チェックシートを投げて確認し、大丈夫だから、どんな風に回しても大丈夫だろう!」という構造を生み出すことです。
確かに地雷チェックシートを添付し、KPさん方に実施して貰えば、被災関係がトラウマである方々を傷付ける可能性は低くなることでしょう。
勿論それは第一に優先されるべきことです。
しかし、それと同じくらい優先すべきは当該する事象を軽んじて扱ったり、より凄惨にアレンジするような、当該者達を侮蔑するにも近しいKPを生み出さないようにすることではないでしょうか。
「大義名分」を得た人間は脳科学的に前頭葉を活用した行動を軽んじる傾向にあります。
正確に言えば、自身や自身の表現を客観視することが損なわれやすくなります。
その構造は回避すべきであると考えます。
その上でお話したいのは、地雷チェックシートの構造についてです。
地雷チェックシートはPLさん達とのトラブルを回避するために行われるチェックシートであると同時に、作者の身を守るために、作者の立場を守るために用いられるものであると認識しております。
この後者の作者の身を守るために、というのは
「あ、作者さんの方でしっかり対策をしているからもしも、トラブルが起きてもKPさんの方での怠慢があったのかな?」
「あ、地雷チェックシートのあるシナリオだから、この作者さんはきちんと配慮が行き届いているのだな」
と思う方がいらっしゃるからだと考えております。
ただ私自身が思うのは、
「地雷チェックシートがあれば、どんな題材でも扱ってよいと思われるのか?」
ということです。
そんなことはきっとありませんね。
では「地雷チェックシートがあれば作品も作者も、擁護できるものなのか?」
これも少々暴言かと思われます。
ここまで話すと分かるかと思いますが、配慮をすれば書いて良いなんてものはないと私は思います。
だからこそ、どんな表現であっても、どんな題材であっても、「大義名分」があれば絶対に大丈夫なものなんてないと思います。
では、地雷チェックシートの役割は建前上、地雷回避を目的とするもので、本質は作者の立場を守るために用いられるものなのだろうと考えられます。
その上で、私が考えたのは、「KPさん方が確実に事前確認を行うのであれば、あくまで自分の立場を守るために地雷チェックシートは必要ない」ということです。
地雷チェックシートが本当は必要な会話をそぎ落としてしまう可能性があるということです。
理由は先ほども記述させていただいた通り、KPさんに「大義名分」を与えたくないからです。
シナリオデータの中の作者の後書きに記させて頂いたのですが、
『拙作は認知という名の復興を願っております。』
『しかし、この願いや思い、行動は決して正しいものではないと考えております。』
というようなものがあります。
これらの文言を載せた上で私が危惧していたのは、
「作者の想いに共感したからこのシナリオを回したい!」
「あ、地雷チェックシートがあるから、これを投げて大丈夫そうなら回して良いんだ!」
「よし!回そう」
という論理展開です。
私は、きちんと考えて欲しい、と考えております。
扱っている題材の重さをきちんと認識して欲しいがために、シナリオ注意事項やKP用の注意事項、テキストファイルを何文字、何ページにもわたり書きました。
特別扱いしろ、とまで言いませんが、拙作は他センシティブシナリオとはまた違う、と思います。
きちんと考えて、不手際なく、なるたけ誰も傷付かぬように拙作を回すのには相応の準備や学び、覚悟が必要なのではないでしょうか。
きちんと、信頼のある人同士であっても卓を最善のものとするために、準備をして欲しいです。
きちんと会話をして、相互理解を高め、どうすればよい卓となるのか努力を尽くすのがKPなのではないかと私は考えております。
その中で、地雷確認や本当にセッションを行うのかの確認を行うのです。
決して、地雷チェックシート1枚投げて、HOを割り振って、卓を行うようなことではなく、きちんと回す責任や扱う題材の重さを自覚して遊ぶべきなのだと考えます。
作者の想いに共感していただけるのは、有難いことですが、それを「正義」などと考え、「正義」の押し付けを行う行為を想像すると私は恐ろしくてたまりません。
世の中に絶対正しいものなどありません。
きちんと各人が必要となる知識を身に着け、議論し、話し合っていく必要があると考えております。
そのために、シナリオを回す際の「大義名分」となる可能性の高い地雷チェックシートをつけず、KPさん方がPLさん方と話し合ってもらえるような現在の形のまま、今も公開し続けております。
以上が1個目の本題となります。
ただ、今回boothの方へメッセージを送ってくださった方のようにシナリオ本文を知らず、購入前注意事項やふせったーのみの情報では地雷確認を行う旨である【〇回す際の注意事項(震災や放射性廃棄物問題について)】を知ることができないため、大きな騒ぎとなったのは当方が【シナリオ購入前注意事項】の方に、回す際の注意事項を載せていなかった、ことが原因の一端なのではないかと考えております。
それにつきましては大変申し訳ございませんでした。
以降、購入前注意事項の方にも注意事項の方を記載させていただきます。
●本題2
2つ目は「何故シナリオ事前情報として当該する事象を扱っている旨が無いのか」についてです。
これには理由が3つあります。
1つ目の理由に関しては、本題1で話した「大義名分」の話と繋がります。
「PL用注意事項に書いてあるからどんな風に回しても大丈夫だろう!」という構造を生み出すことです。
先ほどもお話した通り、この構造は回避すべきであると考えます。
2つ目は本題1に記した通り、信頼関係のある人達同士で拙作を遊んで貰うことを想定していること、です。
シナリオデータ内で明記しておりませんが、野良卓を想定しておりません。
※ここでいう野良卓というのは完全に初対面の方同士が拙作を遊ぶことです
そもそも題材が題材のため、読んで、自己責任で回してもらう他ありません。
当方が「拙作を回した際のトラブルについて責任を取ることができません」と記載しているのは、「人間関係トラブル」まで責任を取ることができないからです。
本当に信頼関係のある方同士で遊ぶのあれば、きちんと「親しき中にも礼儀あり」と、シナリオ注意事項にもあるように地雷確認を行い、TRPGの最低限の目的である「KPも含めた参加者全員が楽しむ」ことを達成するために互いに努力を行うはずです。
地雷確認をして、拙作を遊ぶのを忌避することも「KPも含めた参加者全員が楽しむ」という目的を達するために必要であるはずです。
シナリオ制作者の責任転嫁であると、考えられるかもしれませんが、当方の中で考えうる配慮の全てを行っており、これ以上、配慮を求めるというのであれば、是非代案をお教えいただけたらと思います。
3つ目の理由に関しては、恐らく伝わらない可能性が高いです。
理由としては実際にセッションに参加し、それを体験できた人にしか伝わらないからです。
またもしも、伝わったとしても、嫌悪感を抱く人が大勢いらっしゃると思います。
結論から言えば、拙作が「認識」をテーマにしているからです。
お手に取って頂いた方には伝わっているかと思いますが、拙作は既に東日本大震災の惨状やチェルノブイリ原発事故などを始めとした災害を深く知っている方へ向けて作られておりません。
それは実際の被災者の方や今もなおこれらの事象で苦しんでいる方々も含まれます。
つまり、言葉を選ばずに言えば「現段階で、東日本大震災や放射能事故について『認識』していない方々へ『認識』させる」ことを目的に作っております。
認識とは何でしょうか。
「東日本大震災?知ってる。10年くらい前にあった東北の震災だよね?」
「チェルノブイリ?ああ、なんかそんな事故あったらしいね。学校で習ったわ」
これは認識と言えるでしょうか?
私は言えないと思います。
「認識」とは、物事をはっきりとしり、思考し、判断することを言います。
私はシナリオ本文の中で、注意事項も含め、何度も「正しい知識を知ること」「『今』を知って貰うこと」を強調しております。
知った気になって貰うことを目的としてません。
シナリオ内で、探索者へ、PLへ向けて、これらの当該事象を「認識」させることを目的にしております。
探索者とリンクした追体験を。
今まで自分が回したテストプレイ参加者様も、シナリオ公開後に回したPL様方も、息をのみ、「知らなかった」「忘れていた」、ということを知った瞬間の体験を私は提供してきました。
それがTRPGという媒体で、もっとも、切実かつ強烈にその人達の脳に当該事象について認識させるのに向いている表現であると考えたからです。
この時点で恐らく自身のTRPG観が違うなぁ、と感じる方がいらっしゃるかと思います。
人は千差万別。皆が一様に同じなことなどないのですから。
それに、表現とは攻撃です。
この世にあるどんな作品も、表現も全て攻撃なのです。
このふせったーも、きっとある人達からしたら一種の攻撃です。
自分の望む答えを「答えてくれない」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
自分の考えとまったく違う思想で「ふざけている」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
自分の言いたいことが正しいのか、間違っているのか、なんてものは結局人によります。
そのようなものを相手に与える「作品」や「表現」を攻撃と呼ばずしてなんと呼ぶでしょうか。
例を挙げますが、どんなに面白いといわれる作品でも、面白さで攻撃しているのです。
面白くない、と思った人にとってその作品は攻撃に変わる。
華々しく散ったキャラクターの死因に自身の体験のトラウマを持つような人がいれば、それもまた攻撃になります。
どんな作品も攻撃を有している。
ただ、それを良しとしてやそれを仕方がないからと片づけて、攻撃をしてはいけない、と考えております。
つまり、意図的に傷付けようとしてはならないのです。
「表現は攻撃である」なんて書いておいて、何言ってんだよ、と思われるでしょう。
ただ、私は上記にも記した通り、決して傷付けようとは考えておりません。
本当に傷付けるつもりならば、被災者の方や当該事象で苦しんでいる方へ向けて回さないで欲しい、など言いません。
ただ、拙作をきっかけにして欲しい、拙作を通して強烈な体験を感じたのならば、もしも余裕があるのであれば、少しでも現在のことを知って欲しい。
原発問題も、東北の震災のその後も、台風被害の復旧状態も。
自分達の周りにはそれ以外にも、多くの知っておかねばならない問題があるはずです。
それが「認識」の先にある「認知という名の復興」に結びつくのだと考えております。
ただ、ここまでの内容である本題1.2を「殆どきれいごとだなぁ」、と私は思います。
といいますか、綺麗ごとだったのだなぁ、と拙作を公開した2年で私は絶望いたしました。
実際に被災者の方から、「騙し打ちのような形で自分のトラウマを突き付けられた」「KPが確認しなかった」「事前情報に書いてくれれば、こんなことにはならなかった」などのメッセージをいただいております。
私は公開してから1年の間、そのような話を頂くたびに、多くの意見に耳を傾け必要と言われたものを追加し、自身のアカウントの方でも複数のふせったーをツイートしました。
注意喚起も、正しい認識のために気を付けて欲しいという旨も。
ただ、疲れてしまいました。
前のふせったー(https://twitter.com/MabomaboD/status/1522452729402392577?s=20&t=9lB2h_H04lO6NDtG1KGL3A)の方で
「心を病んでしまいました」というお話がちらりとありましたが、それは私が期待しすぎていたからです。
きちんと文章を読んでくれるだろう、軽んじて回すようなことはないだろう、エモいからなんて理由で回しはしないだろう。
全て、私の認識が甘かったです。
私は私自身への自己嫌悪と割いたリソースの多さと絶望で、何をすることもままならなくなりました。
この時期から拙作について調べることも辞めました。
無力感だけが自分を襲っておりました。
しかし、それは決して言い訳にはなりません。
精神的に参ったからと、言い訳などにしてはなりません。
一度、世の皆様へ向けて公開した以上は決してなかったことにはならないのですから。
自分の発言には責任を持つ必要があります。
何かのせいにして、何かに流されて意見をするなど、持ってのほか。
誰かのことを盾にして、弱者を盾にして側面的な「正義」とやらを振り回すことは忌避されるべきことなのです。
忘れてはならないのは、誰のための物語であるか。
被災者の方と、目の前で一緒に遊ぶ皆様のための物語です。
そのためには、きっとまだシナリオが至っていない部分があるのだと思います。
それは可読性的側面であったり、言い回し的側面であったり色々あると思います。そのため、先ほどお話した修正事項と合わせて、KP用ガイドのより徹底した改定や諸注意事項の修正などを行っていきたいと考えております。
ただ、その中には恐らく地雷チェックシートの実装やPL用注意事項の中に震災の旨の開示などは行わないのではないかと考えております。
これについてはすみませんが、恐らく皆様のご期待には沿えません。
大変申し訳ございません。
改めて大義名分を与えず、被災者の方が傷つかない方法を考えさせてください。
もしくは、何か良いアイデアがあれば教えてください。どうかよろしくお願い申し上げます。
●本題3
3つ目は「実在する地名と被災者HOについて」です。
これにつきましては購入前注意事項やふせったーの方にいくつか書かせていただいたと思います。
その上で自身の見解をお話させていただきます。
結論から言えば、被災者HOについては曲解であると私は考えております。
「被災者HOを作るか」についてはシナリオ制作時にかなり考えました。
東日本大震災の被災者、もしくはその他の災害、天災の被害者をPLさんへお渡ししてよいのか。
答えはNoです。
では、何故ネタバレアカウントは【10万年後のHO2は311の被災者】と書いているのか。
正確に言えば、【10万年後のHO2は被災者】という表現は曲解であると思います。
といいますか、被災者と呼ぶのは辞めた方が良いと思います。
これだけだと誤解があるので正確に記しますと、上記に出た【被災者】とは、皆様の考えているような被災者、すなわち「東日本大震災の生存者」ではありません。
HO2とHO2に関係するNPCは東日本大震災の福島原発の放射性廃棄物の処理場として選ばれた地の出身者でございます。
では何故彼らを【被災者】と呼ばないほうが良いかと言いますと、まだ日本には正式な放射性廃棄物の処理場である放射性廃棄物指定区域というものが実在しないからです。
そして、これこそが何故実在する地名を使うのかの理由でもあります。
その理由は、『今』を知って欲しいからです。
『今』まだ、日本では放射性廃棄物指定区域になっている町村は出ておりません。(保管所などはあります)
現在日本では放射性廃棄物の候補区域が複数挙げられ、環境省と各町村が協議し、進められることとなっております。
候補区域となった方々の声は、メディアにそう載りません。多くの人が知りません。
この放射性廃棄物指定区域というものは、今後、決まっていくものなのです。
そして、この問題の行く末は、『今』を生きる私達にも決める可能性があります。
もしも、この地域に住んでいる、もしくは住んでいた人たちのことを【被災者】と呼ぶのであれば、それは私達が決めた【被災者】です。
人災といえば、人災でしょう。
人類の払いきることのできなかったツケを何処かにシワ寄せをしている形になるのですから。
少し話は逸れますが、投票や自分の意思決定という形で【被災者】を選ぶことは、私達にどのような影響をもたらすのでしょうか。
【被災者】を選びたくない、作り出したくない、というモチベーションが投票者には付与されるかもしれません。
また、もしも自分の投票により指定処理区域に選ばれる投票結果となった場合、投票者に何らかの心的負担が想像されるでしょう。
勿論、投票という意思決定を行っている以上、自分達の行動に責任を取るべきなのだとは思います。
ただ、その上で、『今』の時点から該当区域の方たちを【被災者】と呼んでしまうこと自体は、慎重に考えるべきなのではないでしょうか。
話を戻します。
先ほどもお話させていただきました通り、『今』を生きる私達にも、やがて放射性廃棄物区域を決める選択を行う可能性があるかもしれません。
考え方によっては、今ならまだそうせずに済むかもしれません。
勿論、それは理想論なのかもしれません。
放射性廃棄物の処理は、日本だけでは処理しきれないそれらの処理については、小を切り捨て大を取るべきではないのか、と論調があるかもしれません。
ただ言えることは、放射性廃棄物の処理問題について、私達も今後考える必要が出てくるかもしれないという話です。
それが伝えたく、僭越ながら実在する地名を使用させていただいております。
ただ結局のところ、言葉次第であると思います。
部分的な情報(例:10万年後HO2は被災者)だけを聞けば、お怒りになられるのももっともだと思います。
ただ、部分的な情報でなく、私の書き記した上記を見て、お怒りになられる方もいられるかと思います。
上記を見て、怒っても、納得されても、良いと考えております。結局のところ、個人個人によります。
ただ、少なくとも情報を切り取り、客観的な事実とは異なることを書いているネタバレアカウントだけの情報で判断はして欲しくないと考えます。
あと、個人的に思うことは、ネタバレアカウントなどの情報は皆様が普段遊んでらっしゃるフォロワーさん方と比べて情報の確信度は低いのではないかと私は考えております。
今後も拙作以外にも他のシナリオ作者様を対象にした模倣犯が現れた際に、ネタバレアカウントの情報だけでお気持ちのツイートをしたり、個人の考えを仰るのはあまり建設的ではないと考えます。
もしも、拙作について本当にお気持ちを伝えたい、改善を望むのであれば、boothにメッセージをお願いします。他作者様のシナリオであれば、同じようにTwitterDMやboothなど、直接お伝えするのがよろしいかと思います。
また、本当にシナリオについて「批評」をしたいのであれば。
つまり、作品の内容や是非について話し合いたいのであれば、拙作でも拙作以外のシナリオでも、お手に取るかなどして確かな情報を自分の中に入れてください。
その上で解釈と自己討論などを行い、その上で考えを発することなどが必要なのではないでしょうか?
今回の件は、シナリオ購入前注意事項の方など、私にも至らぬ点があったと思いますが、今後他作者様方が対象となった際にネタバレアカウントを助長させないためにも、無用に傷付く作者様を増やさないためにも、そういった一人一人の判断が必要になるのではないか、と考えます。
●本題4
ネタバレアカウント関連についてお話します。
結論から言えば、現在弁護士さんと相談中です。
詳しいことはお話できませんが、ネタバレという行動そのものや拙作の伝えたいことを曲解すること、またそれらの曲解された内容を拡散することなどを私は良しとしません。
また、皆さんご存じかと思いますが、Twitterはリツイートもツイートと同じ扱いです。どうか建設的かつ健全な行動をお願い申し上げたいです。
具体的にはネタバレアカウントについては通報などですませること、話題に上げないこと、ブロックツールアカウントに報告すること、もしも注意喚起を行いたいのであればdiscordサーバーやGDMなどで行い、被害が拡大、助長するような形で行ってはなりません。
オープンツイートによる注意喚起という行動自体は側面的には正しいものですが、大域的に見るとネタバレアカウントを助長することになります。
実際に模倣犯もいくつか出たようですしね......
あとお話したいこととしては、正直このような形で大変不本意でありますが、震災の周知には1つ助けられているのかなぁ、と思っています。
上記で述べたような作品の「批評」としては不適切かと思いますが、実在する事象を扱うあり方や是非などを話すきっかけ、また、多くの人が常日頃忘れている震災などについてを周知するモノ足りえてしまうのではないかと思います。
大きくも、小さくも、多くの方が様々な形で実在する事象について扱うことの是非や、震災などについて改めてお話することは制作者としては望んでいた構造の一つであります。
ただ、それはそれとして、今回のネタバレアカウントに伴うこの構造を良しとしてはいけない理由は2つあります。
1つ目は今回のような形で震災という単語が出るだけでフラッシュバックする方がいらっしゃること。
所謂バズワードや広くピックされてしまう単語として周知されてしまうと無用に傷付く方が現れます。
2つ目は本題2の方でも述べさせていただきましたが、私が本当に望んでいるものは「認識」です。
ただ漠然と知るだけでは勿体ないです。知って、知って知って、調べて、調べてを繰り返していく。
その上で、では現状がどうなっているのか、今後私達は何を考える必要があるのか。私達は何をする必要があるのか。
そこまで考えていただきたいと考えております。
そして、その先に認知という名の復興があるのだと私は考えております。
話がそれましたが、結論としてはネタバレアカウントとそれに伴う騒動についてはしかるべき準備は進めさせていただいております。
TRPGにおいてネタバレという構造を許してはいけませんし、不健全だと思います。その上で、部分的な情報だけで判断を生んでしまうような構造も許してはいけないと考えております。
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長くなりましたが以上となります。
今回の内容を読んで「合わないな」「受け付けない」と感じる方はきっといらっしゃると思います。
そういう方は黙ってブロックして頂いたほうがお互いのためになるかと思います。
後は注意となりますが、幾ら私と価値観が合わないからと「殺害予告」などは控えたほうがよいと思います。
その場合は自分も対応させていただくことになってしまいますので......
どうか、各人言ってよいことと悪いことの判断やきちんとした情報源からの判断などを行って欲しいと考えます。
再度となりますが、出来るだけ被災者の皆様が傷つかなくて良い手段を改めて考えます。
また、何か良いアイデアがある方がいらっしゃいましたらboothの方からご連絡のほど、よろしくお願い致します。
そして、最後に改めて、実際に傷付いた被災者の皆様へ。
シナリオを通過する形や今回の騒動のような形で傷付けてしまい大変申し訳ございませんでした。
重ねて謝罪申し上げます。
少しでも皆様方の心が救われる瞬間が訪れることをお祈りしております。
若輩ながら、先日あげさせていただいたふせったーのほうに詳細がありますが、寄付という形で皆様方の力になれたら、と考えております。
そして、この文章をここまで読んでくださった皆様。
ここまでお読みくださり、誠にありがとうございました。
どうか今後とも正しい「認識」の先に「認知」が成されることを祈っております。