いわひら自陣、一言でまとめると全員死なねぇとくっつく事も出来ねぇのかてめぇらは
いわひらげんみ❌
ええ、本当にアホみたいな感想だと思います。でも一番最初に出てくる言葉はこれ。
ちゃんとまとめるなら、「最初から何もかもが終わりに向かっててどうしようもない、詰んでる話だった」なと。
KPさんに自陣真菰幽幽が何思ってたのか聞かせてもらったんですけど、彼は「世界を救うなら四宮(教祖)しかいない」って妄執してたんじゃないか、それこそ不定の狂気レベルで、とのこと。その原点は教祖に救われた事なので、救ってしまった時点でもう既に終わっていたんだなと。どうしようもない話だった。原体験の妄執で塗り固められた目的と手段の逆転はどうしようもないものだから。彼を止めるなら、イゴローナクの手を借りずに四宮自身で世界の全てを救済する手立てを提示するしかなかった。当然そんなことはできない。神ならぬ人の身にそんなことができるはずもない。……できないから、もうどうしようもなかった。一度転がり出した車輪は止まることなんか出来なかった。
できるはずも無いことに挑まんとする、形だけでもそのポーズを取ってる教祖が好きだった柊と、そのポーズを現実のものにしようとしたゆゆと。どちらが傲慢で、どちらが強欲だったんだろう。
教祖は手を広げすぎたから現状維持をしたくて、信者は教祖の役に立てるならなんでも良くて、教祖が幸せならなんでも良くて、ゆゆは教祖に全世界を救済してほしくて、その為に神様になって欲しくて、それのためなら自分の心臓だって捧げても構わなくて、いつしか目的と手段が逆転して本人にも止められなくなって。鬼灯さんはもはやこれ以上失いたくなかったから現状維持をしたくて、それでも死ぬのに抵抗はなくて、……ははさんと笹とすずはどうだったんだろう、それでもきっとこの穏やかで閉ざされた箱庭が続くことを望んでいたんだろうなって。
話し合ったところでどうにもならない話だった。本編中に柊ちゃんが感じた「ゆゆが遠くに行ってしまった」っていうあの感覚は間違ってなかった。……もう、ずっと遠かったんだ、ゆゆは。いわひら本編の最初から、ずっと。
ゆゆはきっと、世界が鮮やかに見えてはいなかったし、柊はきっと、教祖だけが色鮮やかに見えていた。教祖に出会った瞬間に世界に色がついたような気がした子だから。
そう、きっと、愛と執着と憧れと望みと祈りをゆゆは取り違えたし、柊ちゃんは取り違えなかった。きっと、ただそれだけの、狂人達の、もう最初から最後までどうしようもなかった話。