大逆裁2の黒幕の所業が批判されがちなのは自身の命を秤の上に乗せなかった(乗せられなかった)からというのが大きい気がしてて、尽力してきたであろうグレグソンの死もあって、私自身初プレイ直後はそこがどうにも許せなかった人間で
そして今思えばそれはクリムトと玄真の行動がその真逆であるために余計に際立ってるんだよね…。でもそれって極端な言い方をすれば「”死”以外の方法を模索する事をやめ」「残された者に問題を押し付けて逃げた」とも言えるので、10年もの間倫敦の悪事と向き合い続けた”死神”の方がよほど現実的に”倫敦を良くしていた”というのが皮肉というかなんと言えばいいのか…(決して倫理的に許されるべきではない所業なのは分かっているが)
死者は死者であるが故に、それ以降なに一つ選択も行動も間違えるという事がなく、既に自身の命を秤の上に乗せた状態なので批判し難いのだけれど玄真のやった事を全肯定は出来ない。特にクリムトを自身の裁量で裁いた上に(クリムトにとってそれは救いであっただろうけれど)殺人鬼の汚名を肩代わりし、共に留学した親友と息子になんの説明もなく残りの問題を丸投げした玄真を正直どう許せばいいのかは未だに分からないんだ…。
(しかも主人公側の人間だからそのやり方を美談として処理されてしまう所がズルい)
とにかくどちらも現状を少しでも良くしようと”他人の悪事”と戦った形の違う”正義”であったのは確か