心伝の感想を書くよ〜〜毀誉褒貶激しいやつ
役者陣から行きます!
清光
私がイメージする清光だ~!と嬉しくなりました。ビジュアルがもともと好みというのもあるし、細かいしぐさ、座り方とかとてもいい。ウインクと「帰ったらちゃんと言わなきゃ」の笑顔が最高でした。ありがとう。
安定
清光と比較すると感情がめちゃくちゃ出る感じの演技をしていて好対照でした、泣きながらちゃんと喋れてえらい。
和泉守
前髪どうにかならんかったか……?ならなかった?そう…。
堀川
完全にカネサンの保護者だった。彼の演技プランが気になる。
孫六
ビジュアル強いな~!と思ってたら台詞回しと発声がとてもよかった。うまい。
立ち絵の孫はそこまでツボな感じじゃなかっただけに完全ノーマークのところを背中からやられた感じです。
則宗
ごめんまず言わせてほしい、丸い。
事前にミュージカル沼の人からいろいろ教えてもらって歌える人だというのはわかってたので、「マリウス演った人間が下手なわけないもんな」というのはあったんですよね。ただ本当に則宗をやれるの?というのはすごい不安だった。何しろこっちは初手であやなムネを浴びちゃってるし。杞憂で本当にうれしい。
この人と孫の人ふたりのシーンは安心感ありましたね。
あやなさんの則宗がらっく先生の言う「耽美」にステータス振ってるとしたら、こっちは「じじい」に振りました!という感じ。刀剣男士と監査官という違いがあるのでこの変え方は大正解だったんじゃないかしら。
夢の監査官姿での戦闘も見られたし満足度高い。
禺伝の後に則宗をやるってことで私のハードルが棒高跳びくらい上がってて、正直ビジュアルは厳しいなと思ってたんだけどトータルではこの人で本当によかったと思いました。
沖田くん
面目ないこの人のしゃべり方がめちゃくちゃ苦手でした。
個人的な好みの話ですけどカ行と夕行が入れ替わる人が話してるところを聞くのがほんっとうに苦手で…ごめんね。
ただしゃべらずに動いてると所作が本当に美しい。袖抜くところとか扇子の扱いとか、果たして沖田総司にそんなことができるのは自然な設定か?というのをわきへ置くと、いいものを見せていただきましたね~~という気持ちになりました。殺陣も一人だけ速度が違って、乱戦で男士が見せ場としてもらってる殺陣より動きに説得力があり、沖田組vs沖田は本当によかったと思います。
女形の下手側に立ってた人もこの人だと思ったんだけど違ったのかな、確認したい。
ところで最終形態がこの人も近藤さんも蓬髪でしたが、未満は能ブームが来てるんですか?
かにかまさんは「やりたいこと全部やるには尺が足りなかった」とおっしゃっていて、確かに…それはそう!と思いました。と同時に私は逆に、「もっと削って2時間におさめられたんじゃないの?」とも思いました。幕間休憩なしで行くなら二時間でおさめてくれてもよかったんじゃないかなあ。
走馬灯が本当に多くてもったいなかった。効果的に入れたらめちゃくちゃ泣けるシーンになったと思うんだけど、後半は「またか…」て感じに。
特にラスト、死にかけた近藤の周りに試衛館のメンツが出てくるところなんか、普通にあれだけ出されたら号泣してたと思うんだけど、やりとりが長いし出てくる人数は多いしおまけにその人数が綺麗に横並びで来るもんだから、部活の特訓みたいでなんならちょっと面白さがあった。
あとほかの方もさんざん言ってるけど「回想はもうあきらめてもろて〜」という気持ち。
確かに再現されると嬉しい。嬉しいけど、特に今回は回想出ずっぱりの則宗の立場が「すでに本丸にいる」っていうゲームと違って「まだ監査官だし一応正体もバレてない」はずという建前があるのにそこを崩してまで・・・?というのも大きかった。
「監査官はのちのち本丸に来る」っていう既定路線を男士が認識してるのか?メタいな!
セリフに関してはもう語感の好みがあまりにも脚本家と合わないのでそれはおいといて、戦闘中に戦闘セリフ全部言わせるのはそろそろやめた方がいいと思う。安定だっけ?「よろしくね!」みたいなことを言ってて「は????」てなった。せめて戦場で口に出してもおかしくないセリフだけチョイスして!
殺陣は正直沖田くんがすごすぎていろいろ霞んだ感があるけどほかも書いておこう。
ステも回を重ねまくってていい加減殺陣のバリエーションが尽きてきているのか、今回は回転する構造物を上下したり板を持つ人を仕立てて飛んだりくぐったりしてましたけど、移動距離が長くなった分、「敵を斬るために走る」ではなくて「斬る場所へ移動するために走ってのぼってる」という感じが強かった。遡行軍も高いところで楽しそうに槍をフリフリしてるのとかいたしな…。
全体のストーリーについて。
「死んだ新撰組の面々がはかない夢をかなえるために時間遡行軍と手を組みました」っていう話ですよね?
もう…何?最近の遡行軍はボランティアでもしてんのか?それともどこかに新撰組で同人誌書いてる遡行軍がいるの?自費出版で済ませとけ。
私がこの作品の中の人物に抱いた最初の大きい違和感は、「なんで死んだあと目線で喋ってんの」でした。生きてる間に別の可能性を示唆されてどうこうっていう話ですらない。
死んだ人間が肉体と精神を取り戻し、しかも生前の記憶と未来の知識を結び付けた上でかなわぬ夢を見ようとしている。確かにゲームの慶応甲府は「死んだはずの人がなぜかそこで戦ってる」という状況なわけですけど、こっちがイメージするのはそもそも幻か、せいぜい無理やり肉体だけ動かされてるとか、もしくは改変を重ねてここまで生き延びさせたかくらいだと思うんですが、なんと「いったん死んだ人間を記憶人格すべてそなえた状態にした上未来の知識も与えて復元」ですよ。そんなすごい技術があるならちまちま過去に戻って時間遡行しなくてもいいだろ。せめて未来の知識だけでもあきらめておけば、「奇跡的に与えられた二度目の生の中で見苦しくもあがいてなんとか別の未来をつかみ取ろうとする」みたいな絵が出来上がったのによ…。
しかも最終的に全員がなんか「甲子園初戦敗退したけどキャプテンにどうしても胴上げだけしてあげたいから優勝したことにしたい」みたいな半端な夢をかなえようとしてるし…初戦敗退でもいいじゃん、普通に胴上げしてやれよ。近藤がんばったじゃん。
私は今回のストーリーは死者への冒涜を自分を慰めるためだけに正当化する物語だと感じました。生きて死んだ人間を、生きてるうちじゃなくて死んでから生き返らせてリトライさせるってものすごい悪趣味だと思う。
しかし毎回見てこんな長々と文句ばっか書いて本当にいやだ。早く私は末満脚本と縁を切りたい。則宗がこの人が脚本を書くステに再び出ないことを祈っとく。