プロメア4回目で思ったこと(※クレガロ寄りの感想です)
クレイさんとガロくんって思ったよりさぱっとした関係ですよね。
いや、クソデカ感情が交錯してるのはわかるんですけど、その上にさぱっとした関係が乗っかってるというか。
凄い信頼関係ありすぎて逆にさぱっとして見えるというか。
もしかしてあの二人、私たち(クソデカ主語)が思うより遥かに互いを信頼してね? 遥かに互いを理解してない?
なんでこんなこと思ったかっていうと、前回ふせったした「ガロくんは自分が真面目に話があるといえばクレイは絶対に時間を割いてくれる」と絶大に信じている話と繋がってて、クレイさんもまた「ガロ・ティモスという男を絶大に理解している」と考えたからなんですよ。互いが互いに影響力あると思ってんですよ。一体なにを見せられてんだ? 私たちは(ここで鼻から紫の粉を吸う)。
クレイさんはガロくんに隠し事はしてるけど、ガロくんの問いには嘘偽りなく答えている、というのは既にクレガロ界では定説ですが、ゆえに待ち構えていたガロくんを執務室に通し、問われるままにバーニッシュ人体実験とそれにまつわる地球滅亡及び人類方舟計画の話をしてみせた。
ガロくんはクレイさんの話を疑ってなかったし、あからさまな否定はしてなかったとも思います。一万人しか助からないと聞いたときも、ショックは受けてたけどクレイさんを責める言葉は口にしてなかった。クレイさんが地球が滅ぶっていうならそうなんだろうし、クレイさんが一万人しか船に乗せられない、ワープにはバーニッシュの命が必要って言うなら“それはそうなんだろう”と一通り飲み込んでたと思います。
でもその結論に至ったまでのクレイさん責めはしてなかった。マグマの噴出まであと半年と聞いてたから、「まだ半年あるだろ。他の手段も考えよ? 今度は自分も一緒に考えるから(意訳)」と言ったのでは?
クレイさん、恐らくここまで読めていた。ガロくんは計画知ったら良い顔しないってわかってた。だから「お前ならどうする?」って訊いた。ガロくんは威勢良く答えた「自分が地球のマグマを消火する」と。
「お前ならそう言うと思ったよ」
ここでテンションが急上昇するクレイさん。「感情の操縦下手くそか」「情緒ジェットコースターか」等ほうぼうで言われているわけですが(私も言ってるわけですが)、クレイさん、ガロくんが“そう言うと思ってた”んですよ。
じゃあ、ガロくんの言うとおり「そうだな、あと半年ある。もう少し考えてみようか」と答えていたらどうなるか。
ガロくんは喜ぶ🐶 →じゃあバーニッシュの皆を解放してって言う →バーニッシュの皆さん、ごめんなさいね、と札束(口止め料)でバーニッシュどもめらの頬張り飛ばして解放する →気を取り直したガロくん、大きいお船、もっといっぱい見たいって言い出す →貸し切りパルナッソス号見学ツアー開催(クレイさん仕事中だよね) →クレイザーX(仮名)も見る →搭載されている惑星開拓用機能も見る →太陽コロナの暴走に備えて作った絶対冷却…死ね死ね弾?(4回観てウロ過ぎる技名)も見る →「わぁ、旦那、これ凄いよ!! これがあればマグマ止められるよ!」とおめめキラキラさせるガロくん。「それをするには地球のコアまで到達しなきゃいけないけど、このロボの装甲はそこまでもたないんだよ」と説明するクレイさん。「じゃあ、あと半年でこいつを強化しよ? 地球のコアまで行く役目は…おれに任せてくれ旦那!」
ガロくんは元気に胸を叩くわけです。もたねーっつってんだろ。よしんば地球のコアまで到達出来るとしてもそんなん地獄への片道切符だろ。
でもさぁ、クレイさんには“わかってしまう”んだよなぁ! この子そういうの気にしないって! 「今の旦那の計画じゃあ、救えるのは一万人、でもこれなら上手くいけばおれ一人で地球全員だ。消しがいのある大火事だぜ!」ってにこにこする。どうやって戻ってくるの? って訊けば「そりゃ根性でなんとかする! だから旦那は~」って言い出す。
…出たよ。スポ根野郎の数値化出来ない根性論。陰キャの理系を無限にイラつかせるやつだよ。ミッションインポッシブルとかアベンジャーズの観過ぎなんだよ。人類救うのに一か八かなんて、所詮フィクションの産物なんだよ。実際は長期に渡って検証繰り返して安全確保するから。いや、人類の滅亡に直面したことないですけど、本気で種を生き延びさせたいならそういうものじゃないでしょうか。
あと、この子いつから自分のこと“旦那”って呼び始めたの? そんな、時代劇の親分子分みたいな…え? 休みの日に時代劇スペシャルとか観賞してた私のせい? そんななりきり遊びみたいな呼称に引きずられて、自分の命軽視するような安いヒロイズムに酔う子に育てた覚えはありませんよ! ガロ!
という脳内シミュレーションが僅か半秒のうちに行われた場合、その親不孝に語彙力消し飛ぶほどキレんのわかる気がするし、グーパンも出るかな、と思うわけです。まして自分の家族焼き殺したとも知らんと犯人を英雄視する男の子。その子が命張る原動力が自分なら、そらもう吐き気がするほど嫌だと思うんです。なんの罪もない子を炎に突っ込ませてるのは虚飾の自分。ほんと嫌だと思う。
でもどっかで、パルナッソス計画の邪魔立てしてくるのはこの子だろうという気もしてたわけだ。自分で決めたこと、と腹をくくったはずの精神に、揺さぶりかけてくるのはこの子だろう、と。
でね、ガロくんもエントランスに座ってた時点で思ってたわけだ。クレイがたとえどんな非道なことをしていたとしても、クレイは自分に嘘つかないし、自分が諌めれば聞く耳を持ってくれる。考え直してくれるって。その自信がガロくんを堂々クレイさんの前に立たせるわけですよ。
…紫の煙の吸いすぎか? もっと吸え?
で、クレガロの民永遠の命題、「クレイはガロを方舟に乗せる気があったのか」問題。私は乗せる気あったと思います(そのことは前にふせったで呟いたので割愛)。でも脱獄してマッドバーニッシュの親玉とどっか行ったガロくんが、乗るのに間に合わなかったらそれはそれ、とも思ってたと思う。「まだアイナが乗ってない」って言いに来たエリスさんに「一人のために出発は遅らせられない」って言ったのは、なにもアイナさんだけのことを指してたわけじゃないでしょう。最悪ガロくんがマッドバーニッシュの親玉と相討ちになってる可能性も考えてたのでは?
だけど、クレイさんガロくんが生きてるなら戻ってくるってのはわかってたでしょ。クレイさんとの対話諦めて船から離れて、混乱する民衆宥めるのに回っても意味がない。馬鹿だけどそれほど馬鹿じゃないのわかってたでしょ。
ガロくんの行動理念とはすなわち消火と救命。どっちも果たしたいならガロくんが頼る相手はひとりしかいないんですよ。はい、皆知ってるね。クレイ・フォーサイトさんです。
地球規模の災害防げるほどの知力、財力、権力持ってるガロくんの知り合いはクレイさんしかいません。地球がボカーンを止めたいなら、ガロくんはクレイさんの元に戻るしかないんです。
実際、デウス博士だってプロメティックエンジンを完成させはしてたけど、それで地球救えるとは言ってなかったからね。あの時点では、デウス・X・マキナでクレイの生き急ぎ愚行は止められるかもってレベルの話だったからね。
クレイザーXvsリオデガロン、すげぇ楽しそうに見えたのは私の幻覚ではないはず。あのとき、クレイさんもガロくんも本気でぶつかり合っていた。そんときばかりは「うっかり相手が死んでもしょうがない」とガロくんでさえ思ってたのでは?(リオさんに「やったか?!」とか訊いてたし)
でもそんな戦いの最中でさえ、互いに互いの考えわからせようと対話は続けてた。クレイさんは地球が滅ぶこと、時間も方法(氷の自爆特攻とか論外)ももうないことをガロくんにわからせたかったし、ガロくんはタイムリミットギリギリまで一緒に考えて欲しかった。自分を信じて欲しかったし、その上でクレイが任せてくれるなら、どんな作戦でも喜んでやり遂げたかった。
そういうことじゃなかったのかな。利害完全に不一致だったけど。そのぶつかり合いの過程でうっかり相手死んだらそれはそれとお互い考えてたんだとしたら、二人ともすげぇさぱっとしてると思う(でもお互いこの程度で死ぬとかナイナイ! って思ってたんなら、相手の実力に対する信頼すげぇとも思う)。
そして、エリス博士にエンジン壊されてリオくんを代替機にしたクレイさん。バーニング・レスキューの皆さんwithガロくんが船上にいるのに出発しようとします。
…やろうと思えば即席エンジンでも5分で出発出来たんやないけワレ。ガロくんのことめっちゃ待っとったんちゃうんかワレ。
クレイさんさぁ、地球の寿命盾にして、全人類をギリギリチョップまで追い込めば、ガロくんが説得ではなく助けを求めてくると思ったんじゃなかろうか。途中うっかり死んじゃえばそれはそれだけど、もしガロが、滅びゆく地球目の当たりにして為す術なくなったガロが
「助けてクレイ」
ってゆってたら。
クレイさん「ようやくわかったか。馬鹿め」ってため息ひとつでガロくんを船に乗せてたんじゃないかしら(そしたら同人的にはメリバ、クレガロ超エチチチな展開が待っているという確信(エチチチから離れろ)。
だって、そのときこそガロくんの本物の救世主になれるんだもん。人類のじゃない、ガロくんの。
クレイさんの表層がどう考えていたにしろ、潜在的にはガロくんが見ててくれなきゃ、意味ない行為なんですよ。今後クレイさんを救世主と仰ぐはずの選ばれし一万人の顔も声も出てこなかったってことは、そういうことでしょ。ね。