グンターという凡人の気持ちを考えたらもうダメだった 支離滅裂なイベント感想気が狂いながら書きました 長いです
いやグンターは王立騎士団長にまで上り詰めた男なので凡人じゃないはずなんですけど、
ジークフリートという存在の前には人類皆弱者で凡人てことをグンター本人が言ってたので……。
強者は弱者にとって「災害のようなもの」でしかなく、その正義が何であるとか、どこにあるとか、何のために戦うのかとか、そんなことは巻き込まれる弱者には関係ないのですよね。誰が殺した、誰が奪ったなんてどうでもいい。争いや犠牲を弱者の平穏な住処に持ち込むことがそもそも罪。巻き込まれて命を落とすのはいつでも弱者なので。
弱者が安心して暮らせる国……パ〜さんの進む道の険しさよ……。
そして妻子の一件を経て、
もうあの日からグンターにとっては「親友のジークフリート」じゃなくて「弱者の犠牲のもと正義を振るう災害」でしかなかったのが……つらい……。
グンターの中でジークフリートの振るう"力"がジークフリートの人格を上回ってしまったのが……ジークフリートにとって辛すぎて……。グンターとクリームヒルトは王のほかに唯一ジークフリートを"一人の人間"として扱ってくれた人たちだったから。ジークフリートを人間にしてくれたのはヨゼフ王と彼らだったから。
ジークフリートはグンターにとっても親友でしたけど、同時に団長にまで上り詰めたはずの自分ですら凡庸な人間だと強制的に理解させた「圧倒的強者の象徴」だったんですよね。
グンターはジークフリートが圧倒的強者でどう努力しても追いつくことのできない存在だと理解していたから、他の兵士のように彼の武勲にいたずらに嫉妬して辛く当たるようなことはしなかったけど……。
(あと想い人すらジークフリートのことが好きだったというグンターの哀れさが凄まじい。あんまりにもジークフリートに奪わせすぎで脚本家の人、グンターに対してもジークフリートに対しても鬼では?!人の心がないのか?!彼がクリームヒルトの気持ちを知ることがなくて良かったです)
クリームヒルトと田舎に引っ込むよ、と報告する時のグンターはそういう"災害級の才能"と向き合い続けることに疲れていたんだよなあ。ジークフリートのそばでは彼はずっと凡人の弱者でしかなかった。
あの居酒屋のシーン……田舎で妻子と穏やかに暮らしたいから……というより、ジークフリートから離れたかったんだろうなという空気を感じてしまったな。
ああーっしんどいなーっ。凡人が天才と向き合い続けるのは大変なんですよ………それって誰でもそうだし普通のことなんですよね……ソシャゲ天才多いから忘れがちだけどモブの気持ちも大切にしてくれてありがとうンブルーファンタジー。
いやだからこそ凄まじい戦い方をしてる天才たちの背中を見て「俺もあの人たちの背中に追いつくんだ」って言って仲間を鼓舞して、いま実際に成し遂げようとしてるヴェくんが太陽並みに光りますね……いやもう光り輝いてたすごかった。眩しい。
だから妻子の死はあくまできっかけで(大きすぎるきっかけですが)、ずっとグンターの中に積み重なっていた疲弊、やっとジークフリートから離れられたという平穏、それが奪われる瞬間に強者の象徴であるジークフリートが立ち会っていたというタイミングの悪さ……
あらゆるものがグンターをあの化け物に育ててしまったんだなと思ったらもうしんどかった。彼にはもうジークフリートという災害が悲劇を持ち込んだようにしか見えなかったんだろうな。悲しい……誰も救われない……。
でもなんでわざわざ小競り合いが多い地域に引っ越しちまったんだ!言え!グンター!!
あと誰かアドバイスとかなかったんですかあのへん危ないからやめとこって!
なんでこんなことに……どぼじで
子供の死があまりにもつらすぎる
凡人、大衆、弱者とか、物語では語られにくい人々の感情を丁寧に拾っていて、この世の大半を占める数多くの凡人に捧ぐ……イベントだったなあ。グンター……お前の気持ち……分かるぞ……。心にひっかき傷を残して逝った男だった……。
凡人の気持ちを慮ってくれる代わりに凡人に厳しすぎるブルーファンタジー……。