これは狡朱の民の呟きですが、PPPは常守朱が狡噛慎也から脱却する話っていう気がします。常に狡噛さんに何かを求めていたり、その姿をいつも追っていた常守朱が彼に何かを求めるのをやめて一人で歩き出す話。
3期で「狡噛さんが謝る必要ない」って言うのを聞いて「またまた〜PPPではその一言がほしかったくせに!」と思ってたんですが、これがあの事件後の彼女の嘘偽りのない本音なのかもと思いました。
罪を犯した狡噛慎也と離別したあの日からPPPの序盤までは、確かに謝罪の一言ががほしかった常守朱。
でも局長に引き金を引くときめた日から「謝罪は本当に要らない」になってしまったのかもしれないと思いました。
これまでは朱ちゃんが狡噛さんを追いかけていて、彼の思考をトレースして、叶うなら取り戻したい存在だったのかなと思います。あとは先輩として目標として憧れでもあった。
一方で、狡噛さんは常守朱のことは意に介さない…とは言わないものの、彼女を視界の端に入れてはいますが自分の行動には関係ない存在でしかなかった。
それが今回の劇場版、PPPをきっかけに逆転していく気がします。
朱ちゃんはPPPの作中で狡噛さんの思考や言葉に触れて自分とは異なる道をいくのだと諦めと覚悟が出来て、自分しかできない方法で自身の道を選びました。それは狡噛慎也への執着からの脱却であり自立なのかと思います。
今後、狡噛慎也がどこに行こうが「お元気そうで何よりです」と笑いかけることはあっても、所在がわかったので逮捕しにいくようなこともなく、自分の近くに帰ってきて欲しいという欲も出すこともなくなる……これでは狡朱終わってしまう、と思いますが
逆にPPPの事件をきっかけにようやく狡噛慎也の視界に常守朱がちゃんと入ったのではないでしょうか。彼女を一般的なルートから外れさせた一因が狡噛さんの言動であることは本人もわかっているでしょうし、彼なりに後悔もあると思います。PPPを経て彼の人生の最大目標が「常守朱を娑婆に出す」になっていくわけですね。
ようやく…ようやくですよ……狡噛慎也が常守朱と向き合ったわけです……。
今度は狡噛慎也のほうが、自分を視界に入れない常守朱を追って生きるわけで。
つまりなにが言いたいかと申し上げますと。
やっと始まるんじゃないですか狡朱。
PPP後からようやくお互いが敵でも味方でもなく関係性を築いていける。そんな遠回りの狡朱が拝める4期、お待ちしています。