ガチで前情報一切仕入れなかった人間のOuter Wilds殴り書き感想(ネタバレ)
#OuterWilds
このゲームは宇宙飛行士という幼い頃の夢を叶えてくれた。宇宙の神秘と無慈悲さ、恐怖や美しさを存分に味わえる作品だった。
ゲームの概要については読者が既に知っているという前提で説明は省く。
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> マシュマロうめえ <
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このゲームやってたら無性にキャンプ行きたくなったぞ…
先述した通り、このOuter Wildsは宇宙に対する畏敬の念を再認識させられる作品だった。
特に説明もなく宇宙を飛び出して知らん惑星に降り立ったと思ったら竜巻に巻き込まれて投げ出されるわ、ブラックホールに飲み込まれるわ、アンコウに食われるわ、そんでドラマチックな音楽が流れたと思ったら謎の青い光に包まれたと思ったら死んでたわ(筆者は22分後に超新星爆発が起こることすら知らなかった)と、「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!」と言いたくなるような状況が最初のうちは続いた。
人は宇宙の前ではあまりに無力であることを身をもって痛感させられた。(だがそこがいい)
途中、あまりに残酷な宇宙に旅立つことすら嫌になってずっと最初の野営地でマシュマロを焼くだけの時間を過ごしたこともあった。
22分間という限りある時間の中で本来は焦らなくちゃいけない筈なのに実際は誰にも命令されてないわけだから必死に探検するのも悠長に薪木のはぜる音を聞きながらマシュマロを焼いて世界が終わるのを待つのも自由なわけで、なんだか諸行無常みを感じた(語彙不足)
太陽が超新星になろうとしているどころか宇宙全体が終わりを迎えて他部族のNomaiたちもバタバタしてるっていうのに木の炉辺ではそんなこともどこ吹く風で、流れ去ってゆく星々を眺めたり滝の音や虫の羽音とかBGMのTimber Hearthを聞いていると針葉樹林特有の松の木の香りの幻覚すらしてくるし「宇宙過酷だし、平和なこの星から離れたくないなぁ」と上京したは良いが一度帰省したら居心地が良くて戻りたくない人間の気持ちになってたりもした。
でもループを繰り返して少しずつ探索して行くうちに蓄積される知識と経験で乗り切れるあの感覚が非常に癖になって再び操縦桿を握る事になった。それもこれも恐怖心を凌駕するほどの好奇心の賜物だった。知識は力なりとはまさにこの事
「あそこでああしたらどうだろう?」「ここでこれをしたらどうなるだろう?」という好奇心を行動に移すたびに物語が進むし逆にやってみたけどダメだったりもっと別の方法を模索したりとトライ&エラーを繰り返していく作業がだんだんと楽しくなってくる。
最初は友達に勧められたゲームをやってみたらよくわからないことだらけで退屈に感じたが進むにつれて「もっと知りたい!」と沸き立つ気持ちがゲームをやる原動力になっていた。
ハーシアンの衣装がボーイスカウトっぽいのも自然(宇宙)探検隊って感じがして良かった。
そして何より音楽が良い!!!
どれだけ遠く暗い宇宙の彼方に行って心細くなっても聞こえてくる旅人たちの楽器の音色がめちゃくちゃ心の支えになって、最終局面の宇宙の眼では特に不安しかなかったけどリーベックさんのバンジョーの音色を聞いたらめちゃくちゃ安心できた。
そして宇宙の眼に入った後の量子空間での演出も神がかってた。
森の中を宇宙の縮図として表現しているのも量子空間ならではの観測するという行為によって変化するエフェクトもゲームだからこそできる体験だった。
1番好きな演出としてNomai達の骸骨が一点の星を指して、その方向に骸骨たちが肩車をして宇宙シャトルになる演出が滅亡しても尚Nomai達の宇宙に対する執念を感じれたし、その骸骨が積み重なって出来たシャトルにハーシアンの主人公が乗り込むのもNomaiからハーシアンへ遺志を引き継ぐような感じがしてめちゃくちゃ良かった。
このゲームを勧めてくれた友人に感謝。宇宙、量子力学、SF、ポストアポカリプスなどなど自分が好きな要素がめちゃくちゃ詰まってたゲームでした。