ノイエ銀英伝星乱第三章、おっさんずトーク回なんばパークスシネマ(2019/12/7)のレポです。私の記憶とメモをもとに起こしているので至らない点はご容赦ください。(発言者については自信がないので略しました)
第三章おっさんずトーク回なんばパークスシネマ
登壇者:田坂P(司会:松竹)、多田監督、郡司EP、安達秘書
挨拶の後各話数の振り返りからスタート
21話:
リンチはできれば二又さんにやっていただけないかと思っていた。リンチとフレーゲル(古谷徹さん)だけはこの人にやってもらいたいなと最初から考えていた。最初からあのような人ではなく、もとは気のいい上官だったのではないか、そこから転落していったという感じを出していただけてよかった。
あの最期はリンチの「人生への復讐」ではないか。第十五話で傷跡を触るあたりにもそのような苦労、転落の歴史が感じられる。
22話:
フレーゲルやブラウンシュヴァイクが五百年の貴族社会で生きてきた結果、そこから抜け出せずに取り残されていく感が出したかった。フレーゲルのあの最後の旗艦同士の一騎打ちの申し出も、自暴自棄というより、五百年の貴族の伝統と誇りが言わせているようにしたかった。一方で時代が変わっていることをわかっているアンスバッハもそれゆえにつらい。
最初、フレーゲル役古谷徹さんは、それこそフレーゲルの人生を全部考えてきたのではないかと思うくらい作り込んできた。「わらわ」といっちゃうくらい。
23話:
重要な話数。ラインハルト役宮野真守さんが入り込みすぎて、宮野さんの芝居に絵を合わせたが、実は、ここは宮野さんならこうなるだろうと最初から予想していた。
宮野さんが入り込みすぎて、レシーバーのコードが絡まってほどけなくなった。それをキルヒアイス役梅原さんがほどいてあげていた。そんな二人を見たアンネローゼ役坂本真綾さんが「あなたたち来週から大丈夫なの」と。やはりラインハルトはキルヒアイスがいないとだめなんですね。
オーディン大返しでは、あわてて帰っているということを表現するために、3Dも使っていろいろやっている。ワープ時の光景もこのときに初めて使った。2年以上前に作っていたのですが。
国璽を守る老人が結構お気に入り。白手袋はめて燕尾服着て。
リヒテンラーデ公が読んでいる本。原作でご存じの通り「理想の政治」でちゃんとタイトルも書いてあったのに、手で隠れてしまいました。パンフにはタイトル付きで載っているので見てください。
24話:
最後に地球教を登場させたのは、「この先も続けるぞ」という意思表示です。
編集に入る前は真ん中あたりに地球教があって、最後がラインハルトとヤンだった。でもそれじゃ、おさまって終わってしまう感じだったので地球教を最後に。
ここで総大主教のごとく「裏切るなよ」といいあう方々。
最後のラインハルトとヤンの墓参の演出はかなり気を遣って作っている。空の色も違うし、歩いて行くスピードも違う。ラインハルトは3コマなか5歩。ヤンは3コマなか7歩。ヤンの方がゆっくり歩いている。
プロジェクト全体を振り返って
2015年1月から始動したが、実はその前に郡司EPが安達秘書に突撃して断られている。
安達秘書:そのとき別のアニメ化企画が動いていたもので……これいっていいんですか。
田坂P:だめです、ぼくの首が飛びます
2015年8月に企画が発表になったが、2017年5月に最初のビジュアルがでるまで2年。
セル画時代とは異なり、戦艦1隻の3Dモデリングに1年かかる。ブリュンヒルト、バルバロッサ、ヒューベリオン、帝国標準戦艦、同盟標準戦艦、で五人が一年がかり。それでなかなかビジュアルが出せなかった。
ケーキ、キャラクター、などなど毎週設定が送られてきていた。これが現在の「鈍器」(公式資料集)になりました。
原作2巻で5年。ということは10巻完結まで25年??
ノイエの今後
制作に時間がかかる。大勢の方に見ていただくための仕組み作り。収益スキーム。制作側の労働環境。などなどの問題があるが、現在いろいろ仕込み中。来年には何か発表できるかも。
ミュラーとケスラーは、あえて第三期からの登場とした。この二人のためにも続きを制作しないと。
お待ちいただいている間に、円盤、グッズ、レビュー、ツイッターでの応援よろしくお願いします。
中国が検閲してますが……でもそのまま流れてます。買付価格は三分の一になったけど。
告知
「英雄列伝」は手間かかりました。各キャラクターの登場話数の確認が。意外なところでモブで出ていたりするので。トダとか。
門閥貴族連合クリアファイルは、オフレッサー以外I.G.のトップエース黄瀬さんの作画です。
現在完売のニャインハルトとニャンのぬいぐるみ、およびA3クリアポスターは再販が決定しております。
最後のご挨拶まで、「とにかく続きを作りたいんだ!」(郡司EPなど「作らないと死ねない」とまで)という熱意が感じられるおっさんずトーク回なんばパークスシネマでございました。