鉄鍋のジャン!!2nd読み終わった。
初代ジャンを読み終わったら面白かったのですぐRと2ndを購入して、イマイチ2ndだけ評判悪い(丁度電書版がセールだったのでインターネットはジャンの話題で盛り上がってた)なと感じたけど、
味っ子シリーズも主人公の息子が活躍して正直マイナー調だった2が一番好きなので、本当につまらないの〜?とか思いながら読んだんだけど、こりゃあ本当に過去二作に比べてパワーダウンしてるね。
初代とRはケレン味とエネルギーでとにかく突き進む勢いと驚きの漫画なんだけど、2ndの二代目ジャン(なんと父親と同姓同名。父親は健在だがその理由は伏されたまま打ち切り)は父親ほどバカ突き抜けたキャラでなくて悟空と悟飯の関係に近い。二代目ジャンは母キリコから猛烈な「心の料理」の英才教育を受けるが、初代ジャンが祖父から受けたようなシゴキと違って2ndでそれは明らかに虐待として表現されてる。二代目ジャンはそんな状態なのに地獄のシゴキを息子に強いることができなかった父親のほうを猛烈に恨んでおり(この理由も明かされない)母親に感謝するという複雑なキャラクターになっている。
と、いうことは2ndは過去二作と違った方向性を持った「カカカカーー!!」ではない漫画になるはず… と思いきやそうならないんだよね。結局最初から最後まで料理大会に終始する。それでその料理勝負が残念ながら大きくパワーダウンしている。過去二作と料理の監修の人が代わってることが原因なのか重要なメニューとその調理への驚きがない。それなのに主人公だから勝つ。紙だったら読むと指が黒くなりそうだった描き込みの迫力についても同じ。
驚きの料理勝負に加えて物語の大きな謎を追いかける欲張りストーリーを目指した漫画だったのかもしれないけど、どっちつかずになった結果前作よりパワーダウンしたようにしか見えなくなった、というふうに感じた。
俺は味っ子2が好きなんだけど、それは1の突っ走りストーリーに対して自己批判的で誠実で、なおかつ1のキャラが誰も格を落とさなかった(や、カズマはちょっと落としたかも)からで、そういうものを求めてしまったからキリコと息子のエピソードを見て「お、これは今までのジャンと違うぞ」という期待感があったのに結局ずっとRと変わらない勝負ばっかりになってしまって落胆が大きかった。
初代ジャンもキリコも好きだから続きぜひ読みたいんだけど、ジャンである限りいつものノリの料理勝負にしかならないのかなとも思うし難しいのかもなあ。
これ以外のスピンオフを読むかは未定です。