カインばっかり負担のかかるような関係性を公式がやるなよ！！とキレてるつぶやきを見かけたけど、こうしてとても丁寧に描かれたシナリオのなかでカインがこうすると決めたことに対して「公式でやるな」と怒るのは正直まったく理解も賛同もできないんですよね……公式から差し出されたカインの言動を「これはカインではない」と否定するのはそれこそ自分のなかに描いた理想像で公式の彼の立ち振る舞いをかき消そうとしてるだけなのでは……
対等な立場の2人が理想、これはわたしも似たようなものなんだけど、みんながみんな綺麗に平等でいられる、傾かない天秤の上にいられるわけでもない　公式のオエとカインがそうなんだと個人的には考えてます　凶悪で底意地の悪い、そして圧倒的な力を持つ北の魔法使いに目をつけられた、善良で剣は立つが魔法が不得意な騎士　これが因縁のはじまりなので

わたしだってビックリしたよ、そんな義理も義務もないのにどうしてカインはオーエンのためにそこまでする！？！？って今でも思うよ
でもわたしの理解が及ばない程度にはカインの心のありさまは寛容であり広大で、わたしなんかが思っていたよりずーーーーーっと打たれ強くて気高いものなんだと　わたしは今回のイベストでそう捉えました

厄災との戦いで失った仲間たちのために各地を回って花を供えるカインは「自分が彼らを護ってやれなかったのだ」と悔いているし、それこそが背負わずに済むものまでわざわざ手を伸ばして背負い込んでしまう彼の人柄なのだし、オーエンのことだって構わずにいればいいのについ気にかけて抱え込んでしまう　
他人の言葉を額面どおりにしか受け取れない鈍感さもあるけど、傷オエが狂気の裏に垣間見せた苦しみを敏感に感じとって、ああ間違えてしまった、救えなかったと後悔してしまう、カインってそういう人なんだと思う　わたしは
カインは善性だけのひとじゃない　でもその善性の部分があまりにも大きすぎる　だからわたしは彼の善性の規模を測りきれずに「なんでここまでするんだ」と戸惑ってしまう　答えは彼がそういうやつだから、それだけなのに

もちろん誰よりも誰かを護るために必死になることができて、前線に立って傷を負い続けるカインには誰よりも幸せになってほしいし報われてほしいし、できることなら傷つかないでほしいけど　カイン自身が進むと決めた道を「シナリオの都合だ」と否定することは絶対にしたくないので、わたしはきっとこれからもハラハラドキドキめそめそしながら応援し続けるんだと思う　だって公式のシナリオのなかでのカインの言動を「本当のカインじゃない」と否定するなら「本当のカイン」はじゃあどこにいるのって話なんだよ……何度傷だらけのボロボロになっても、最後にはみんなといっしょに最高のハッピーエンドを迎えてくれると信じてる……。
そしてオーエンはあなたの心を置いて行かないと言ってくれたカインのことは全力で護ってください　カインが何度死にかけたって何度でも心から祈ってください……あなたの中の何かはカインの存在のおかげで確実に変わり始めてるよ……！

イベストの展開としてはカインは終盤ずっと瀕死で苦しんでるだけで終わったので、カッコイイ彼の活躍を見たかったカイン推しの自分がちょっと残念に感じている部分もあるんだけど、カインもまたオーエンから魔法の扱いを教わって得るものがあったし、難解でややこしいオーエンの言葉を理解しようと耳を傾けるうちに少しずつ他人の感情の機微に気づけるようになっているから　そういう彼自身の進歩を見られたのは嬉しかったです
そしてわたしはやっぱりカイン・ナイトレイの善性に惚れ込んでいるオタクなので、背負う必要のないオーエンの傷までまとめて背負ってやることを決めてしまったカインをこれまで以上に愛おしく思ったわけです　だから今回のイベストは苦しくて辛かったけど同時に嬉しくもあったし収穫もあった　だいすきなシナリオだと胸を張って叫びます