「不辜のサァカス ナイフノモツレ」 現行・未通過×
8日目、HO2視点☀
ほんとにほんとに色々あったカスモツ。ついに終幕です。
楽しかったなあ。
〇檻の中にあったもの
シミアの腹の中から出てきた鍵を使い、檻を開く。
中には手帳があった。古い日誌のようだ。
▼『ハンセン・ポプラン卿の日誌』----------------------------------------------------------------------------
……ヘビ人間も長期間の休眠に適応できるもう一つの種族だ。
古の書物によれば、ヘビ人間が世界を支配していた数百万年前に休眠状態に入り、
今なお目覚めていない者もいるのだと言われている。
……(中略)……
私はまた、永い眠りについたものを目覚めさせたり、逆に目覚めているものを無理矢理休眠状態にするような
ある種のアーティファクトについての話を読んだことがある。
そのような道具を使えば、われわれも異界のものになれるのかもしれない。
永い眠りについているヘビ人間のことを「スリーパー」と呼ぶ。
このスリーパーと呼ばれるヘビ人間は、普通、ほかの種類のヘビ人間よりも知性が高く強力であり、
また強力な魔術を知っていることが多い。
スリーパーは仮死状態に陥ることが可能である。死んだふりをして、敵を油断させるのだ。
この仮死状態下では、完全に心臓は止まっているため、
それが死者ではなく仮の姿であると気が付くものは少ないだろう。
仮死状態に陥ったヘビ人間を見分けるためには、鱗を見ればいい。
これは、私がアニの遺跡で拾ったものだ。
この鱗は薄くひび割れているため、仮死状態のものではない。
仮死状態に陥っているヘビ人間の鱗は、厚く、硬い。ひび割れることはまずないだろう。
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団長が「アニの遺跡」について知っていた。
シルクロードの中継にあり、さまざまな宗教の者が入り乱れ暮らしていた場所だが、
今は崩落しシルクロードからも外れている地点らしい。
ひび割れ。
そういえばファルマコの顔には黒いひび割れがあったな。
団長の話を聞きながらそんなことをぼんやりと思い出していた。
ダグさんが貼り付けてある鱗をはがし、陽に透かして目を細める。
「これは師匠のものだ。」
「師匠?アタハンさん、って名前でしたっけ。」自分が尋ねる。
「そうだ。二日前に団員テントに落ちていたのも、このネックレスの鱗も。師匠のものだ。
彼は体の一部が鱗に覆われていた。」
「それに書いてある『ヘビ人間』だったってことォ?」ガゼルが首をかしげる。
「そういうことだろうな。」鱗を睨みつけながらダグさんがつぶやく。
アタハン。
幼少期、何も知らないおれを攫い、「なにか」を植え付けた張本人。
ダグさんが再び日誌をめくっていく。
するととあるページにメモが貼り付けられていた。
<幽体の剃刀> (基p290)---------------------------------------------
犠牲者を切りつけるための目に見えない剃刀をつくる呪文。
射程:使い手の[POW*3]
コスト:2 点の SAN 値と 2MP(更に R 経過ごとに 2MP 消費)
ダメージ:1d6
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さらにその合間からひらひらと一枚の紙が舞い落ちた。
▼『懺悔の誓い』-----------------------------------------------------------------------
私はかの者の下で働き、到底許されない行いを、罪を沢山犯しました。
死んでも償いきれないような罪の数です。
これを忘れないようにここに記しておきます。
もし、ダグがこの手記を読むことがあれば、この先を読み進めることは勧めません。
懺悔とは、罪を濯ぐ為の行いであり、自分が楽になろうとするための行いなのです。
私の罪を、あなたが知って、あなたまでそれを背負うことはありません。
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到底許されない行い。罪。懺悔。
アタハンは悔いているというのか。過去おれにやったような行いを?
それともまた別の何かか。
紙の端には獅子が咆哮しているようなマークが描かれている。
ダグさんがおもむろに掌を重ねれば、紙は光り、文字が書き換わっていくのが見えた。
その場にいた全員が目をしばたかせ、紙を手に持つダグさんを見た。
「どうする。お前はこれを見ないでおくか。」団長がダグさんに向き直って尋ねる。
「…見ます。できれば、おれだけが先にこれを読みたい。」
ダグさんが答えると団長はうなずいた。
「では、小生は少し離れたところで待っている。」
「おれもそうします。」団長に続くおれ。
「なになに!?おもしろそう!!!」ピョンコピョンコ跳ねるガゼルの首根っこをつかみずるずる引きずっていく。
ダグさんが手にしたそれに目を走らせる。
そんな彼を遠巻きに眺めながら、ぼんやりと考え事をしていた。
正直おれはそこまでアタハンに興味はない。むしろ彼のことは思い出したくない記憶だ。
きっと「罪」の内容も、アスランを妄信してて子供たちを誘拐してひどいことやってたってことだろうと察していた。
いや、彼の手際の良さを考えればもっとひどいこともしていたかもしれない。
だが正直今はアタハンよりも、ここからどうやって出ればいいかに考えを巡らせていた。
ファルマコは言っていた。「アサドの団長をダガーで刺せ」と。
今そのダガーはおれの手の中にある。だがこれを使う機会はあるだろうか…?
玉座にも座っていたのはアスランではなく、ユラという青年だった。彼は今どこにいる…?
周囲をぐるりと見まわしてもそれらしき人影はない。
まあ挙動を見る限り、どこかで己の姿をさらして
「これからがクライマックスだよ!!」と声高に宣言してくるビジョンも見えないことはない。
パスィートの発言聞く限りサーカス狂いだったそうなので、自分のエンタメを盛り上げるという意味ではあり得る話だ。
それまでこのダガーは大切に持っていなければならない。
そんな風に考えを巡らせていた時。不意にダグさんが頭を抱えた。
彼の様子がおかしい。
そう思った時、ダグさんはこの世のものとは思えない唸り声を上げ始めた。
そして、咆哮。
彼の咆哮に合わせるようにして、何者かの影がこちらに近付いてくる。
黒いライオンだ。しかもその体は、おれたちが見上げて首が痛くなるほどに巨大なものだった。
そんなものがこちらをひとたび見やり、また大きな声で吠えた。
〇VS黒いライオン
なんじゃこりゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!
でっかいライオンだ。いやこれ倒せるの…!?
あまりにでかすぎる。人がどうこうできるもんじゃないだろこれ。でっけーーーーーーーーーーーーー!!!
突然の来訪者に面食らっていると、どこからか蹄の音がする。
それはこちらに近付いてきているようだった。
今度は何だよ、いやまず目の前のこれをどうにかする必要があるだろう。
図体は大きいがその挙動はこの場の誰よりも速かった。
ライオンはダグさんに巨大な鉤爪を振るってくる。
それを避けつつ、ダグさんはライオンに背を向け、こちらに両腕を大きく広げた。
「こいつを傷つけるな!
もし何かするなら俺も容赦はせん!!」
ダグさん以外の人間がその顔を凝視した。
彼は何らかの狂気に陥っている。それを確信できる顔色だった。
「おまえだれだよ!!!!」ガゼルが叫び返す。
そう言うガゼルも様子がおかしい。こいつまた俺たちのこと忘れてるんじゃないだろうな。
「ダグ。いったん落ち着け。
なぜそのライオンを庇おうとする。明らかにそいつはこちらに敵意を持っているようだが。」
団長が静かにダグさんに問いかけた。
「この獅子は神聖で侵してはならない存在だ。
絶対に害をなしてはいけない!」
「傷つけなければいいんですか?!」≪旋風≫の準備をしていたおれは手を止めた。
どうする。傷つけてはいけないけどこっちに攻撃は飛んでくる。
ならおれにできるのは相手の動きを見定め、味方に気を付けるよう声掛けをすることくらいか。
ガゼルもおれにつづきライオンの動きを注視する。
団長は依然ダグさんのようすを気にかけているようだ。
「ダグ。お前が読んでいたその日記、小生が読んでも構わないか。」
「構わない。」
ダグさんが日記を足で蹴ってこちらに渡してくる。
団長はそれを拾い上げると、該当箇所をパラパラとめくって朗読し始めた。
▼『書き変わった紙の内容』-------------------------------------------------------------------
あなたは、私の罪をともに背負おうというのですか。
それは私を救いはしないでしょう。そして、あなたのことも苦しませるだけです。
どれだけ忠告するような言葉をここに並べても、あなたは止めてくれないのでしょうね。
あなたのことはよく分かっているつもりです。
愛しい私の、ダグ。
私は、生に執着していました。
執着するあまり、いつしかその欲望は自分の手に余るところにまで及んでいました。
私は神と取引をしようとしたのです。私は、神の下で働き続けました。定命の枠組みを超えるために。
しかし、私には分かっていたのです。
この神が邪神であるということも、私のしていることは殺人幇助(ほうじょ)でしかないことも。
私はいつも通り、神の命令に従って、一人の子供を誘拐しました。
しかし、彼は最期まで抵抗することを止めませんでした。
私がこの小さな命を犠牲にして、また永い時を生きていくことに、何の価値があったでしょうか。
彼は死を覚悟したでしょう。悪魔の焼印を背中に背負わされ、酷く恐ろしい思いをしたでしょう。
その焼印を背負った瞬間から、彼の生は荊道の上に成り立つことが決定してしまいました。
しかしその子供は、諦めることはありませんでした。
私はその小さな命の躍動に、焦がれ、そして怯えました。
小さな子供である彼が、自分よりもとても大きく見えたのです。
私は一瞬の隙を見せ、彼を拘束する手を緩めました。その隙をついて、彼は走って逃げだしていきました。
暫く彼のことが、あの悲痛な叫び声が、頭から離れることはありませんでした。
その出来事をきっかけにして、私は、この神の元から立ち去る事を決めたのです。
彼と出会ってはじめて私は、死にたくないと思いながら、
無為に生を貪るだけの、死んでいるのと何ら変わりない生活を送り続けていたことに気づきました。
そしてはじめて“生きようとして”生きてみようと、そう思ったのです。
この惰性の命の成れの果てを、せめて自分の納得できる形で迎えたいと、思ってしまったんです。
ダグ、あなたをそんな身体にしてしまったのは私です。
私があなたに消えない傷をつけ、悪夢に苛まれる日々を与えたのです。
そして、名前も知らない子供に影響され、そんな呪いを身体に受けさせながらも、
あなたを自分の偽善的な感情のためだけに、呪いと共に生かそうとしたのも、私です。
全ては私なのです。
あなたが痛みに顔をゆがめる度に、私は心臓を握りつぶされているような罪悪感を覚えました。
あなたが私を慕う度に、私は生きて居てもいいのだと、
生きる価値があるのだと神の審判を受けているような気持ちになりました。
私はとても弱い生き物でした。人にも動物にも、なりきることができません。
心の底から死に怯えているのに、割り切って与えられた短い生を全うする勇気もありませんでした。
私は、あなたを治すと約束しました。
それが私の生きる意味です。あなたを生かし、傍にいると決めた時から定めた、私の命の価値です。
きっとあなたは怒るでしょう。
それでも、あなたという人のために生きて、あなたという人のためにこの命を賭せることを、
私は嬉しく思っているのです。
これが私にとって、これ以上ない、自分の命の納得できる形なのです。
ダグ。
私の罪で呪いを受け、私のエゴで生かされている、私の助手。
どうか、あなただけは罪を背負うことなく、生きて居てほしいのです。
あなたの命はどこまでも美しく、あなただけのものです。
あなたは、命を愛し、命に愛される子です。
どうか自分に誇りを持ってください。
私が今更貴い教えのように、あなたに伝えることでもありませんが、
あなたが罪を背負うことがないように、これだけ、記しておきます。
獅子を傷つけてはいけません。
私が傍にいられなくても、私が唯一信仰し続けた獅子だけはあなたのことを守り、導いてくれるでしょう。
ずっとあなたを見守っています。
ごめんなさい。
そして、こんな私を師匠だと慕ってくれたこと、忘れません。
あなたがいてくれたから、私は自分に誇りを、存在価値を見出すことが出来たのです。
どうか、強く生きてください。
どこまでも、生きて、生きてほしいのです。
これも、私のエゴです。
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読み終わった団長がぱたんと本を閉じる。
全員が団長の声に、今紡がれた男の半生に思いを馳せているようだった。
おれも例外ではない。
依然アタハンに対しては嫌悪感がある。
日記の中の表記を見る限り、ダグさんが負っている病気もおそらくはアタハンの施した何某かの術式だろう。
ずいぶん手前勝手だ。そう思うこともできた。
だがそういう風に憎み切れなかった。
何故だろう。
彼の残した日記の節々に感じられる人となり。後悔。そして、ダグさんへの深い愛情。
かわいそうだ、と同情したのかもしれない。
「その日記の内容。
もし信じてもいいなら、これは傷つけないまま凌がなきゃいけませんね。」
おれがライオンの動きを目で追いながらつぶやく。
「ああ、これは一筋縄ではいきそうにないな。」
団長がそう返した。
そうしてる間にライオンは右脚を大きく持ち上げた。
踏み潰される。
とっさに全員で回避。なんとか攻撃からは身を守れた。
(このときのKPのダメージ算出は42ダメージ。42ダメージ!?思わず二度見しました。ミンチ肉になる。)
そんな時、蹄の音が大きくなり、その正体を現した。
〇ナス=ホルタース
そこに乱入してきたのは馬に乗った「誰か」だった。
銀の甲冑を身にまとい、ブロンドの髪が輝いている。
身に着けている装飾品はどれも高価そうなものばかり。
男は声を上げた。
「我が名はナス=ホルタース。私を呼んだのは誰だ!」
え、このひと誰…?
その立ち振る舞いはどこか高貴なものを感じる。どこかのお偉いさんだろうことは想像に難くない。
それに…こちらも互いの顔を確認し合う。
このひとを呼んだのも誰……?
ナスさん(さん付けかわいいのでこの呼び方でいきます)は呆気にとられたこっちを見渡したのち、
黒いライオンに視線をなげる。
そして手をかざすと、ライオンは見る間にぐずぐずとその形を溶かしていき、
黒い玉座の形をとった以外、跡形もなくなってしまった。
ナスさんは再びこちらに向き直ると、馬から降りてこちらに近付いてきた。
正確にはダグさんのもとにだ。
「崇拝者の子よ…私を呼んだな。どれ、みてやろう…」
ナスさんを呼んだのはダグさんらしい。
ダグさんもダグさんでよくわかっていないらしく、近づいてくるナスさんを呆然と見ていた。
「おいまて、お前何者だ!?」
おれが叫んだがそれはガン無視された(KPから「ガン無視されます」って言われた。アッハイ…)。
ナスさんはダグさんのもとまでやってくると、手のひらをダグさんの足に押し当てる。
そこで何かをつかむような動作をしたのち、彼はダグさんから離れた。
「崇拝者の子よ!これからも我々への感謝、忠誠を忘れるでないぞ!」
そう告げるとナスさんは乗ってきた馬に乗り、またどこかへと去っていった。
嵐のような人だった。
みんなでダグさんのもとに駆け寄る。
「大丈夫ですか?」様子を伺うおれ。
「ああ、問題ない…。
どうやら足にあった傷口がすっかり治っているようだ。」
ダグさんが靴を脱いで足を見せる。そこには大きなかさぶたがあった。
かつて彼からしていた酷いにおいも、今はない。
「誰だったのあれ?」ガゼルが至極まっとうな質問をする。
「さあ…。だが、敵ではなかったらしいな。」団長が首をかしげる。
「立てますか?」ダグさんに右腕を差し出す。
「ああ、大丈夫だ。問題ない。」ダグさんはそれを取らずに立ち上がった。
全員で無事を確認し合った後。残された玉座の方を向く。
そこには誰かが座っているのが遠目からでもわかる。
「誰か…いるみたいですね。」俺が目を細めて確認する。
「ああ。」団長が首肯する。
「ここからではよく見えんな。」ダグさんが首を伸ばす。
「ねえねえ。」ガゼルが二、三歩前に出て、こちらに腰を折って尋ねてくる。
「前さぁ。ぼくのこと、家族って言ってくれてたよねえ。」
「ああ、そうだな。」団長がガゼルを見据える。
ガゼルが口角をさらに上げ、歌うように続きを紡いだ。
「ぼくねぇ、家族なんて、どうでもいいんだあ。
君たちのことも正直どうとも思ってない。
だけどほんと愉快だったよ!君たちと過ごした時間はさぁ!
ぼくはねぇ、きみたちのサーカスをブッ潰すために一緒にいたんだよぉ!」
彼は手を広げて声を張り上げる。
「ぼくにとって大事なのはこのサーカス、『アサド』!
それにぼくのとっての団長も、あんたじゃない、『アスランさま』だけなんだよぉ!」
ガゼルが駆けていく。
玉座に向かって一直線に。
「おい待て!」考える前に、おれが真っ先に足を動かした。彼の後を追いかけた。
「やはり、そうだったか。」そうつぶやく団長の声が耳に届く。
ダグさんも予感していたようだ。黙ってガゼルを睨みつけ、その後に続いた。
〇玉座
ガゼルが一目散に玉座のもとへと走る。
彼はそこに座っている「誰か」のそばまで行きつくと、うっとりとその顔を見上げた。
おれたちが玉座のそばまで来た頃には、その「誰か」は手元の瓶を煽ると、
ガゼルの顎に手を添え、口づけをした。
ガゼルの口内に液体があふれる。彼はそれをこくこくと飲み下していった。
しかし次の瞬間。彼は目をむき、のどを掻きむしり始めた。
地面に転げまわり、げえげえと無様な様相で唾液と涙を床にまき散らす。
そんな彼の前髪を「誰か」はつかみ、無理やり天を仰がせた。
そして彼の懐を探り、フルートを取り出すと、ガゼルの口の中に乱暴に突っ込んだ。
思わず目を見張る。
そのフルートは確かに、おれがガゼルから盗んでファルマコに渡したはず。どうしてここに。
そんな思惑はよそに、ガゼルはゲホゲホとせき込み、酸素を取り込もうと息をする。
口内に突っ込まれたフルートが音を鳴らす。
その瞬間、場内には再び嵐が訪れた。
三年前や公演時に起こった嵐だ。だが今回違うのは、その中心がおれではなく、
目の前の「誰か」。アスランを取り巻いて起こっているということだ。
燃えるような髪をした彼は涼しい顔をして立ち上がった。
「最高のエンターテインメントとは何だろうか。
『彼』はそれを常に探し追い求めていた。
追求し続けたその結果は、命を使い果たすことだ。
いっしょうでいっかいきりの、さいこうのエンターテインメント」
「見せてくれるかい?この私に 」
アスランは玉座から立ち上がり、 ゆっくりと完璧な曲線を描くように足を歩みだす。
一段、また一段と、階段を下りていく。
この世のものとは思えないほど美しい造形物は、
まるで観客を沸き立たせるための一種のパフォーマンスであるかのように
恭しくゆっくりとその仮面を捨て去った。
「イッツ ア ショー タイム 」
「『ショウ・マスト・ゴー・オン 』…… だよ。 」
そのとき、おれたちは理解した。
目の前のこの男をどうにかしなければならない。
だが彼のもとにたどり着くには、
目の前で転がり、音を奏で続ける哀れな男。ガゼルを、どうにかしなければならない。
彼をどうするか。
説得するか?それとも問答無用で攻撃するか。
おれの答えは決まっていた。
「団長。ダグさん。」二人に振り返る。
「おれは、あいつとまたサーカスがやりたいです。
裏切られてたってわかってる。あいつが仮面をつけて一緒に居たってことも。
でも、どうしても嫌いになれないんです。
やっぱり、楽しかったから。
しょうもないことで小突き合うのも、無駄口たたき合うのも。
あいつとまた舞台に上がりたい。」
団長がそれを聞いて口を開いた。
「ああ。あいつは今でも小生たちの「家族」。そう思っているよ。」
ダグさんは相変わらずガゼルを睨んだまま。
「あれの面倒は俺が見ていたからな。調教し直さなければならないな。」
こちらの意見は一致した。
〇VSガゼル
ここでKPから、ガゼル(HO4)が《芸術( 演奏 )》に二回成功するまでに、
団長(HO1)、ダグさん(HO3)は《精神分析》、《信用》を成功させる必要がある、と教えてもらう。
団長とダグさんにはHO2である自分が《旋風》を成功させなければ悪天候のため補正値-20がつくとも。
ガゼルの演奏は95ある。ターンが回ってきたらほぼ間違いなく成功されてしまう値だ。
チャンスは一度きり。
初手の《旋風》は成功。
次にガゼルのターン、《演奏》を成功させる。
次は団長のターン。《精神分析》成功。
最後にダグさんのターン。《信用》チャレンジ。失敗。
これに団長のPLさんがクリチケ投入。ダグさん再びチャレンジ。また失敗。
団長のPLさんが二枚目のクリチケ投入。これでやっとダグさんが成功させてくれた。
これが決まらなければ終わっていた…(クリチケ残数0)。
(今思えばお酒渡してたらよかったなーーーって思います!!二つも残ってた!!もったいない!!!)
ガゼルが何かに思いを馳せるように、その顔から唐突に表情が消えた。
ガゼルがアスランに呆然とした目を向ける。
「アスラン団長…」
「どうした、キャンディ。」
「いまでもぼくは、団長にとっての一番なんだよね…?」
「ああそうだよ。愛しい私のキャンディ。」
今、アスランはガゼルとの会話に気を取られている。
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この<ダガー>を所持していることを、アスランは知らないはずである。
アスランが隙を見せている今であれば、アスランを仕留めることが出来るかもしれない。
アスランはこの群像劇を楽しんでいる様子だ。いつまでこの隙をみせている状態であるか分からない。
最早、一刻の猶予もないだろう。
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はやくしなければ。
ガゼルもこちらには気が付いていないようだ。
ずっと機会をうかがっていた。
ガゼルが少しでも動いていくれたら、走りこんでそこから刺せるように。
動いてくれなくても、彼を傷つけずにアスランへ至れるルートがないか。
その間にもガゼルと会話をする。
ガゼルは取り乱している。
先ほどのタイミングで何かを思い出したらしい。その胸中は計り知れないが、揺らいでいるのはわかる。
畳みかけるなら今しかないと思った。
正直何を話したか覚えていない。とにかく必死だったことだけは記憶している。
どうすればこっちに戻ってきてくれるか。それだけを考えていた。
だが、おれにとっての団長や居場所が「スィールク・ハルワサーフル」なのと同じように、
ガゼルにとってはアスランこそが心の在り処であり、「アサド」がホームなのだろう。
そう思えば「こちらを選べ」と言うのはずいぶん酷な気がした。
それでも言うしかなかった。
「迷うならこっちを選んでくれよ。」
絞り出すように懇願した。
ガゼルがアスランを再び見上げた。
「アスラン団長ォ…」
「どうした、キャンディ。」
彼はアスランから一歩退いた。
「ごめんね、団長ォ。
ぼくもう、どうすりゃいいかわかんないよォ。」
この機を逃さなかった。
一歩前に出る。そして、手にしたダガーを深々とアスランの腹に突き立てた。
〇アスラン
アスランは腹部に深々と刺さったダガーを見下ろすと、おかしそうに身を震わせ始めた。
やがてこらえきれなくなった笑いは口からこぼれ、周囲にこだまする。
そして深々と刺さったそのダガーに手を添えると、より深く、深く、その刀身を身にうずめていく。
そうかと思えば引き抜き、再び刺す。また抜き、突き刺す。
狂ったような笑い声をあげながら何度も何度も自らに刃を突き立て続ける。
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「傑作も傑作。なんて惨めで厚顔無恥。傲慢で不合理……。
これが、人間。人間の作り出す、”最高のエンターテインメント ”……」
「汚くて、身勝手。誰かを想っているような顔をして、自分のことしか考えていない。
君たちが積み重ねてきたことの全ては、全部自分のためだろう?本当にお笑い草だ」
「ああでも、それもいいね」
「だから私はそれを”愛”と呼ぶことにした 」
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そういうと彼はダガーを放り投げ、軽やかな足取りで幕の方へと歩いていく。
そして振り返り、こちらに微笑む。
「君たちから私への最高の贈り物をどうもありがとう。
そして、ささやかながら、私からもお礼のプレゼントをさせてもらうよ。」
「君たちが見せてくれたものに見合う。私からの“愛” をね。」
そう告げると、アスランは幕へと手をかけた。
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幕が上がる。
その向こうには何があるのか。
興奮が最高潮になった観客の熱気?一度きりしかない舞台特有の緊張感?
その両方だ。
人生で一度きりしか、―いや、一度だって耐え切ることは難しいかもしれない存在が待っている。
きみたちの常識を超えて、きみたちの肉体を超えて、きみたちの精神を超えて、
そうやって一度しかない「おわり」がやってくる。
あなたたちは目撃しそうになる。幕の向こうの存在を――。
その時、魂と体が乖離したかのように閉じることの出来ない瞼を、
まるでヴェールで包むかのように、眠れない赤子を優しく撫でる母親の手のように、
何かが覆い、視界を埋めた。
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ひび割れたようなかさついたような皮膚は、恐らく彼女は人でないことをあなたに悟らせた。
彼女に触れたことは無かったし、触れられたことも無かった。
彼女とはいつも舞台を隔て、演者と観客の関係だったからだ。
説明するみたいに付け加える、あの口癖のように。
躊躇うようにそっと触れた彼女の体温は少し冷たくて、その刹那に彼女という人を理解する。
観客は舞台にあがらない。彼女は自分をいつだって遠くから、見守っているだけだった。
あなたがはっと意識を取り戻した次の瞬間には、誰もいない。初めからそうであったかのように。
涙をひと掬いしたあのひとの手は、あなたの決意を誇らしそうにして、輪郭を撫でていった。
「忘れないで、いつも、君の傍には私がいる」
嘘じゃなかった。
あなたが自分に嘘をつかないってこと、私も知ってたよ。
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彼等は皆、実体がなかった。
生きて居るわけではないのだろうということが、あなたたち全員に感じ取れた。
会話をしたわけでも、顔を見たわけでもない。
どうして彼等がこの場にいて、自分たちの 視界を覆ったのか、皆目見当がつかない。
あなたたちは、反射的に自分で瞑っただけの瞼を、
親しい人の優しく温かい手だと勘違いしたのかもしれない。
あるいは、そう思い込みたかったのかもしれない。
それでもあなたたちはここで、彼らに出会った。
出会いたいと願えば、いつだって会える。
それを"愛"と呼ぶのだろう。
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きっともう彼女とは二度と会えないのだろうと悟った。
舞台の上から彼女の姿を見ることも、こちらを案じるあの視線も、声も、もう二度と会うことはない。
でも間違いなくあなたがおれの一番のファンであり、支援者だった。
おれの力になってくれた。
それは今でも。
ファルマコ。
そばで見ていてくれるならこんなに心強いことはない。
〇エンディング
ふと気が付けばどこかの草原で寝転がっていた。
起き上がりそれぞれを確認する。
団長に、ダグさんに、ガゼル。それにおれ。四人が無造作にここで転ばされていた。
空は青空が広がっている。あたりを見回せば、見覚えがないこともない。
どこかの空き地だったような気がする。
だが、おれたちがさっきまでいたアサドのテントは…?
いくらきょろきょろ見渡してもそのようなものはない。
ただ自分の様子を確認すれば、あのとき負った傷はそのままあるし、ガゼルだって着てる服はボロボロだ。
あの後にアサドテントからまた飛ばされてきたようだ。
とりあえずあの場から帰ってこれたらしいことを確認しほっとしていると、
「あの……」と小さな声がかけられた。
振り返ってみると少女(自分よりは年上そうだが)がこっちを気遣うように立っていた。
その姿に思わずどきりとした。
恰好や話し方に違いはあれど、その姿はどこからどう見てもセナだった。
だが自分が知っている姿よりも、髪に花の装飾をつけ、声もわざと低めているような感じではない。
彼女の本来持つ女性らしさが溢れんばかりだった。
まぶしくて思わず目をしばたかせる。
「セナ…?」
「あら、私のことを知っているの?」
首をかしげて不思議そうにしてくる。
向こうはどうやらこちらのことは知らないようだ。
「あぁ、ごめん。君とよく似た人を知っていたから、思わず名前を呼んじゃったんだけど…
どうやら名前も一緒だったみたいだね。」
「あら偶然ね。そんなこともあるのね。」
鈴を転がすような声音でふわりと笑う。彼女は本来こんな風に笑う人だったのかもしれない。
「きみは、おれたちのこと、見覚えとかあったりしない…?」
おずおずと聞いてみる。彼女は再び首をかしげて、
「ごめんなさい。知らないわ。派手な格好をしてるみたいだけど…有名な人?」
「俺たちはサーカス団だ。」ダグさんが補足する。
すると彼女はぱぁっと顔を明るくした。
「サーカス!?それって、お隣の国で流行ってるっていう、あの…!?
私一度見て見たかったの、サーカス!
ねえ、このあたりで公演するの?」
ずいずいとこちらに身を乗り出して聞いてくる。
一度ちらとみんなの様子を見てから、セナに向き直って強くうなずいた。
「ああ、近々やる予定だよ。
隣の国でやってるやつよりもよっぽどすごいやつをさ!」
「本当!?私、絶対に見に行く。友達も連れて行くわ。楽しみにしてる!」
またふわりと花が咲くように微笑む。
「あのさ…よかったらちょっと見ていく?ちょっとだけだけど。」
またおずおずと聞くと、彼女は一度ぱちくりと目を見開いた後、満面の笑顔になってうなずいた。
「ええ、ええ!見たいわ。見せてくれる?」
「ああ。じゃあ。」
近くに落ちている石を数個拾い、それを使ってジャグリングをする。
> ファジュル CCB<=75+2 【芸術(アクロバティック)】 (1D100<=77) > 1 > 決定的成功/スペシャル <
(ガッツポーズ)
脚を使ったり、肩を使ったり、背中を使ったり。器用に手にした石を自由自在に投げ、受け止める。
こうしてる間にも実感する。ああ、おれはスランプを脱したんだなあと。
芸を披露し終え、ゆったりとお辞儀する。
セナは拍手をしてくれた。
「すごいわ!」と、幾分高揚した様子で感想を言ってくれた。
姿勢を正し、セナに照れ笑いを浮かべる。
「覚えて帰ってくれよ。『スィールク・ハルワサーフル』。これが俺たちのサーカス団だ。」
「わかった。絶対に公演、見に行く。」
そうしているとセナはふと向こう側を気にするようなそぶりを見せた。
「ごめんなさい、私はそろそろ。
私は踊り子をやってるのだけどね、その稽古場が向こうにあるの。これからそこでお稽古なのよ。」
「そうなんだ。踊り子やってるんだ。」
「そう。だからじゃあね、サーカス団のみなさん。」
セナがここを後にしようとする。
セナが行ってしまう。
檻の中で、無残な姿になっていたセナの姿と重なった。
「あの」
気づけば声をかけていた。
行こうとしていたセナが振り返る。「あら、なに?」
何て言うか死ぬほど迷った。
また会いたい、というのはちょっとガツガツしすぎな気がするし、
このまま何も言わないのはそれはそれで呼び止めてごめんって感じだし…
あれこれ迷った挙句、その辺の花で指輪を作ってセナに差し出した。
「稽古、がんばって。」
これが精いっぱいだった。
セナはまた目をぱちくりさせると、目元をほころばせて受け取ってくれた。
「ありがとう。」
礼を言い、彼女は去っていった。
去っていくセナを目で追う。
この世界のセナは、きっと幸せなんだろう。
おれたちが知ってるセナは訳ありな感じだった。
きっと知らなくてもいい苦しいことをたくさん浴びたのがあのセナだった。
ここのセナは、あんな死に方なんてしない。きっと幸せに生きていくんだろう。これからも。
ならこの感傷はこっちのセナにぶつけるものじゃない。
おれたちが知っているセナに、祈りとしてささげるべきだ。
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あなたはふと、自分の懐に何か瓶のようなものがあることに気が付く。
それは、ファルマコに渡されていたあの酒だった。
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まだあったのか、と思わず顔をほころばせる。
もうこれは必要ない。これがなくても、おれは自分の力を十分に発揮できるようになったんだから。
だがこの酒のうまさは天下一品だ。
またどこかで機会があれば飲むことにしよう。残り少ないのだから大切にしなければ。
みんなのもとに帰る。
そこには団長、ダグさん、そしてどこかいじけたようなそぶりを見せるガゼル。
「ガゼル。」声をかける。
ガゼルは一度こちらをちらりと見た後、また地面に視線を落とした。
「もうぼくはエンターテイナー失格だよぉ…」
「何を言ってる。お前なんてまだまだだ。
これから俺がいくらでも調教してやる。覚悟するんだな。」
ダグさんが腕を組んで見下ろす。
それにまたガゼルがぐずりはじめた。
「ぼくはまたアサドを作ってやるんだからぁ…」
「やめろ。作らなくていい。
アサドなんかよりもっとでかい、すごいものを作ってこうぜ。」ガゼルの肩を叩く。
こちらを恨めし気に見た後彼はわめく。
「アサド『なんか』ってなんだよ!!!!アサドを一から作るんだからぼくは!!!!!!」
「作らなくていいって言ってんだろ。あんなのを目標にするな!」
「だから『あんなの』とか言うなぁ!!!!!」
「シャラーーーーーップ!!!!」
ダグさんが鞭を振るう。
2人でびくりと体を震わせ、ダグさんを見る。
「お前らほんとに性懲りもないな。醜い言い合いをするな!」
「「はい…」」
2人でおとなしく返事をする。
そんな様子を見て団長がふ、と笑う。
「今日もいつも通りで何よりだ。」
きっとおれたちはこんな調子でサーカスを続けていくのだろう。
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嗚呼、きっと自分は、生まれながらにして
「最高のエンターテインメント」を追求する、娯楽の奴隷なのだ。
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Circus End 「Show must go on」
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おつかれさまでした。
最初から最後まで楽しかったです~~~~!
序盤わちゃわちゃしてて、後半からのジェットコースターっぷりよ…。
上下左右に振られすぎて私の情緒は水と油に分離しそうでした。
でもまあ、うちのPCは、やりたいことだとか、キャラらしさを最後まで貫き通せたのでよかったよかった。
最初から最後まで「人のことを嫌いになり切れない甘ちゃん」でやり切れました。
襲ってきてセナに傷を負わせたジャンも、自分を攫って黒い風植え付けたアタハンも、
自分たちを欺いてたガゼルくんも、
頭おかしくなってたウムトさんも、周りを巻き込みまくった挙句楽しそうに消えてったアスランも、
なんかどっか憎み切れないというか。
アスラン刺したのも嫌いだからじゃなくて、「こいつどうにかすればガゼルが帰ってきてくれる」っていう
そういう希望に縋りついた結果です。
アスランさんは普通に挙動が面妖で見た目も超麗しくて、ずっと恐れおののいてました。
ダガー刺す時も、描写はするっと刺してくれた感じだったんですけど、
脚とか震えてたんじゃないかと思う。人刺すの初めてだったしな。
なによりガゼルくんなんですが、敵対し合ったあの場面。
こちらのキャラによっては説得せずに直で攻撃しに行くルートもあったかなと思います。
ただ「自分の失態を重荷に感じている」ってくらい周りを気遣えるような優しい子でいったのと、
あとガゼルくんとの絡みがめちゃめちゃに多かったので、
ガゼルくんへの好感度がかなり高かったんだよな。
「ガゼルくんがいないハルワサーフル」を考えたらさみしくて涙出そうになったもんね。
でも向こうとしてはあのままアサドと心中した方が楽だったのではないか…?
苦しい選択をさせたなあと思います。完全にこちらのエゴで説得してましたね…。
アサド忘れるくらいに楽しい思い出を一緒に作っていこうな。悪いけどもうそれしかないんだわ。
●セナちゃん
エンディングのセナちゃんあれズルくないですか!?!?!?むせび泣くかと思いましたよ!!
この世界線だとみんな平和なんですよね。死なずに、みんな幸せに暮らしてる。
だけどファルマコさんは自分のファンじゃないし、アタハンもダグさんの師匠じゃないし、
ウムトさんも団長やってなかったし、アスランもアサドを作ってない。
喪失感がないと言えば噓になります。
でもみんな幸せだったらそれでいっか………。
特にセナちゃんは、後でお話聞いたら相当壮絶な過去だったみたいなので…。
ずっと利用されたり選ばれたりして嫌な目にたくさんあってきただろうから、
この世界線ではせめてセナちゃんが選べる立場であってほしい…。
見守ってたい…彼女に困難とか理不尽が立ちはだからないように壁になりたい……
でもこっちは見てくれなくていい……君が幸せであってくれればそれで………
ストーカー一歩手前だが???????
いやなんか、セナちゃんさあ……やっぱ好きだーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エンディングで確信しちゃったよもう。こいつも私もセナちゃんのことめっちゃ好き。
でもこの気持ちが恋かどうかはずっとわかんないと思う。家族とか友達とかの情も交じってるから。
ただただ君を守る壁になりたい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●ファルマコさん
なんか、一番PCとPLの気持ちが乖離してるキャラである。
ファジュルは手放しで「ファルマコありがとう」ってなってるんですが、
私はやっぱどう考えても「未成年を酒漬けにして言うこと聞かせるヤバイネーチャン」のイメージが離れないんですけどーーーーーー1!?!??!
おかげで酒カス一歩手前だが!!!!!!!!!
アル中の患者が社会復帰するのにどんだけの時間と苦悩が必要か知ってるファルマコサァン!?!?!?!?
マジで年端も行かない子供に依存性の高い薬物与えてんじゃないわよ!!!!!!!!!!
こう、ファルマコさんが出てきていい感じのムードになるたびに
「でもこのひと未成年を酒に狂わせるやべえひとなんだよなあ」って思いが毎回脳裏をよぎって、
なんか、全然言葉が出てきませんでしたわ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!
バフアイテムもらえるのはありがたかったけど、あれフルート盗めなかったらお酒もらえないし、
そうなったらただ未成年を邪道に堕としただけの悪い大人じゃね…?
本人は本気でこちらを応援してたみたいですけど…
お酒以外でも助けてくれたのは感謝してます。
ほんと、お酒の下りがなかったら心の底からファルマコさんに狂えたと思う。
でもそこがわかってないのも人外らしさなのかなあ、とも思いました。そう思ったら愛おしく思えてくるな…。
ああ…終わってしまったんですね……しばらくロスりそう…………。
ほんとここ最近はカスモツが楽しみでそれで生かされてる節があったので………
でもガゼルくんのPLさんが18世紀西ヨーロッパでも継続でいけるシナリオを回してくださるということで、
予備日使っていってまいります!!
またみんなにあえるのが、しかも揃って会えるのがうれしいな~~~~~~~~~~………
最高の思い出になりました。
ほんと、このシナリオをこのメンバーで通過できてよかったです。
KPのまめさん
PLの生月さん、Jadisさん、ひるよさん。ありがとうございました..........................................!!