新茶のスキル強化の内容、なぜホームズの宝具効果が過去にさかのぼっての証拠の発生とかいうクソチートでなきゃならんかったかの説明にもなる
聖典のモリアーティは、手下に犯罪計画を預けて実行させる蜘蛛だった。今回の強化でモリアーティは、手下(元々の悪人)だけでなく善意の第三者を利用して犯罪をさせる(悪属性を付与する)ことができる、推理小説でいうところの「操る犯人」として強化された。
ところで、「操る犯人」タイプのミステリには昔からよく言われる問題がある。
人物Aが人物Bを操って犯行に利用したとすると、そのBがCに操られていない保証はあるのか? いや実はCさえ未知の人物Dに誘導されていたのでは? という疑念を消すことができず、真犯人を確定することが不可能になるという問題だ。よく分からない人は「後期クイーン的問題」でググってほしい。
これに対して、ミステリでよく出される解の一つが「メタ証拠」だ。「この証拠や証言について確実に信頼してよい」ことを作品外から保証する仕組みで、例えば読者への挑戦(真犯人へたどり着く手掛かりは全て提示したことを作者が保証する)や、超能力者の存在(人の心が見えるので嘘が通じないとか)によって推理の可能性を保証し、真犯人を確定させ、ミステリとして成り立たせる。
FGOのホームズはその宝具効果によって、どんな不可能犯罪についても「証拠を発生させる」ことができる。これも一種のメタ証拠だろう。
モリアーティが「蜘蛛糸の果て」によってどれだけ多くの人を操り、自分の姿を隠したとしても、クソホームズのクソ宝具はそのクソチートによって「それがモリアーティの操りである」ことをクソ証明するクソ何かを生じさせる。逆に言うと、「操る犯人」という概念は、そうでもしなければ物語が破綻してしまうほどの厄介な代物だという事でもあるけれども。
俺の推し二人が好敵手で物語がヤバイ。