シンエヴァ、ループ構造はなく頃にであり、全てを包含する意味でターンAでもある。
ループを繰り返して、エヴァの無い世界、つまりループ脱出をめざす流れはひぐらしっぽい。
記憶と人格を維持した人間がタイムリープ的なループを繰り返しているというよりは、多数の並行世界間での干渉が起きている構造。多数のクローンの中から選別されていく構造と同様に、並行世界が競い合っている状況。その中でカオル、マリは記憶を引き継いでいるようにも見えるが・・・
終盤の[メタフィクショナルな上位下位世界の存在]を示唆する演出で、マリが[うみねこの魔女]のような位置づけに見える。カオルとマリはメタ的な上位視点から複数の並行世界を俯瞰しているようにも見える。
メタフィクショナルな演出を入れたもう1つの意図は、新劇場版だけでなく、TV版を含むのはもちろん、他のあらゆるエヴァンゲリオン作品をすべて包含したかったのだと思われる(ターンAガンダムにおいて、全てのガンダムが「黒歴史」と括られたように)。
そしてその全てにさよならを告げるという意味で、下位世界(フィクション)から上位世界(フィクションを生み出した世界)への移行を演出した。