エレウシスの秘儀ネタバレあり、未通過×
PC4コフィのその後。
アリオン(GM廉さん)とのやりとりが楽しかった&好評いただけたので…。
コフィ 「こうして潮風に吹かれてのんびり船に揺られる、ってのもたまにはいいもんだな」
アリオン「自分探しの旅にぴったり、ってワケですか」
コフィ 「そうそう、わかってるじゃないか。まあ、この歳になってそんな事する羽目になるとは思わなかったが」
アリオン「しょうがないですよ。今までのダンナには復讐しかなかったんですから」
コフィ 「俺が寂しい男みたいな言い方するなよ」
コフィ 「正直、もうちょっとMM支部で見守ってやりたい気もしたが…」
アリオン「まあ、あの子たちは上手くやって行けるんじゃないですかね」
コフィ 「俺のセリフ取るなよ。かっこいい事のひとつでも言おうと思ってたんだから」
アリオン「どうぞ」
コフィ 「…………まあ、あの子たちは上手くやって行けるんじゃないかな」
アリオン「俺と一字一句違いませんが?」
コフィ 「そいつはびっくりな偶然だな」
コフィ 「今頃レオ君はスピカ君をサーカスに連れて行って、目いっぱい笑顔にしてあげているだろうな」
アリオン「丁度良く開催してるといいんですがね」
コフィ 「それがな、やってるんだよ、MM地区の近くで」
アリオン「おや、ご丁寧に調べたんです?」
コフィ 「おかげさまで今は暇人だからね。…暇があるってのはいい。いろんな事ができるし視野が広がる」
アリオン「ダンナに必要なのは、暇じゃなくて心の余裕だったんじゃないですかね」
コフィ 「俺はいつだって心に余裕のある懐の広い男だよ」
アリオン「でもね、今の方がいい表情してますよ」
コフィ 「お前に褒められても嬉しくないよ。もっとこう、アイシェ君のようなデキる美人がね…」
アリオン「未練たらたらでしたもんね」
コフィ 「勝手な作り話は良くないな」
アリオン「アンタの心の代弁しただけですよ」
コフィ 「心配なのはアリス君だね。あれは何と言うか、実は盛大なやらかしだったんじゃないのかい?」
アリオン「まあ、マルコ班の大事な大事な伝家の宝刀でしたからね」
コフィ 「何だったら俺が全責任を引っかぶってUGN辞めてやろうと思ったが」
アリオン「アンタが引っかぶれる責任なんざひとつもないでしょうが」
コフィ 「そうなんだよなぁ。おかしいなぁ、俺はあの場で一番年上だったんだがなぁ」
アリオン「首ひねってもアンタが出世するわけじゃありませんよ」
コフィ 「真面目な話、立場や権力や責任がなけりゃ、責任を引っかぶる事もできやしない。かっこいい事も何ひとつできないってわけだ。霧谷君を見ていてそう思ったよ」
アリオン「"かっこいい事"を第一目的にするのはどうかと思いますよ」
コフィ 「ベル君には本当に世話になったな。何も返せずに出て来てしまったが」
アリオン「カッコつけてるからですよ」
コフィ 「まあ、借りのひとつやふたつ、あった方が俺を覚えていてくれるよ」
アリオン「ベルさんが貸しを理由にアンタを覚えてるとは思いませんけどね」
コフィ 「そうだな。何もなくても俺はいい男だしな」
アリオン「そうじゃないでしょ。どうして素直に『彼女はああ見えて情が篤いから、何もなくとも俺の事を覚えていてくれるさ』とか言わないんですか」
コフィ 「いや、俺は素直だよ。素直に自分をいい男だと思って」
アリオン「自分をモテると思ってるオッサンほど痛いものはないですよ」
コフィ 「お前の言い方が俺の心に痛いよ」
コフィ 「…いい景色だ」
アリオン「海と空以外に何か見えます?」
コフィ 「この海はどこへも広がってる。日本にもつながってるし、アフリカにもだ。…クジラだけはちょっとトラウマになりそうだがね。空には、今は見えなくとも星がある。おとめ座だったかな、『スピカ』を見るたびにきっと俺はあの子たちを思い出すよ」
アリオン「…いいんじゃないですか?」
コフィ 「おっ。お前が肯定するなんて珍しいじゃないか。どうした、熱でもあるか? 海水で冷やすか?」
アリオン「俺レネビですし、普通に考えて熱のある相棒を海にぶち込んだりしますかね?」
アリオン「大陸についたらどうするんです?」
コフィ 「ん? 俺の目的を探してくれるんじゃなかったのか?」
アリオン「そんな他力本願な自分探しがありますか」
コフィ 「ハッハッハ。まずは戦勝報告の墓参りだな。それから…」
アリオン「それから?」
コフィ 「そうだな…。とりあえず墓参りしてから考えるか。天啓が降りて来るかも知れない」
アリオン「とことん他力本願ですね」
コフィ 「しょうがないだろ。相棒曰く、俺はかつて復讐しかなかった空っぽのセミの抜け殻みたいな男なんだから」
アリオン「そこまで言ってませんよ。ただ…」
コフィ 「ん?」
アリオン「その抜け殻には何か違う物が入ったようには見えますね」
コフィ 「わけのわからないたとえをするなよ。何かが詰まったセミの抜け殻って何だ。俺は嫌だよ」
アリオン「アンタの話ですよ」
コフィ 「アリオン」
アリオン「何です、ダンナ?」
コフィ 「世話になったな」
アリオン「何ですか、死亡フラグですか、それとも俺を海に投げ込む前口上ですか」
コフィ 「お前のそういうところ俺は好きだよ」
コフィ 「スピカが戻って来たいと願ったのはお前のおかげもあるからね」
アリオン「そうですかね」
コフィ 「そうだとも。人とレネゲイドビーイングは上手くやって行ける。そのことを教えてやれたのはお前の存在あってこそだ。まあ、俺とお前の関係が実際良好かは置いといて」
アリオン「良好じゃなけりゃ見本にならないんじゃないですかね」
コフィ 「ハッハッハ。そうだな、精々仲良くしてくれよ、アリオン。俺とお前にも言えることだが―――」
コフィ 「人が真に平等を成し得るとしたら、それは人の種別に基づいてではなく、個々人の意志によるものなのだからね」