#カランコエの花 ネタバレ考察なのでふせったーを使ってみます。ラストシーン、7月1日金曜日に保健室で話をする桜の、前提知識や自覚について色々と考えていたので、追記にだらだらと書いてます。オチがない。
桜が話を切り出すときのセリフは、若干うろ覚えですが
「わたし、今、好きな人がいて。その人、女の子なんですよね…」
であり、
「わたし、女の子が好きなんです」
「わたし、レズビアンなんです」
ではないんですよね。
話の最後の方で「この気持ちを伝えなきゃって思うんですけど、でも、女の子じゃないですか」と言っているので、異性愛がマジョリティで自分はそうではないという自覚はあるとは思うのですが、果たして彼女は「レズビアン」という単語を知っていたのか、そして自分がそれに当てはまると思っていたのか、なんて考えていました。
もし桜が今までそれらを知らなかったとしたら、7月4日月曜日の特別授業を受け、自分が今たまたま好きになった人が女性だったというだけで「レズビアン」という枠に当てはめられてしまう、他の人にはそういった呼称はないのに、ということを初めて自覚する(しかも一人で本やネットで調べて知ったのではなく周りにそうではない人が沢山いる中で!)ことになるのでめちゃくちゃ苦しいよな…と悶えています。
※ただ、あの特別授業はやり方とタイミングがまずかったというだけであり、Twitterでどなたかもおっしゃってましたが「もし桜が女性を好きだということが月乃を含むクラスの誰かに知られた際、心ない言葉から桜を守ることができるかもしれない」と思うので、完全否定はしません。
私個人の話になりますが、以前Twitterでも書いたとおり小学6年のときに好きな女の子がいました。確かに漫画や小説やテレビでは女と男が互いを愛するものだという描写ばかりであったものの、同性を愛することがおかしいとか気持ち悪いとか禁断の愛とか思っていませんでしたし、まあ性的な欲求がほとんどないような子供なので「親友以上の関係」になること自体、よくあることなのでは?なんて思っていました。そして小学生ということもありレズビアンという言葉も知りませんでした。たぶんホモセクシャルとかゲイとかバイセクシャルの単語も知らなかったと思う。せいぜいテレビで聞く「オカマ」「オナベ」という単語ぐらい。しかも笑いの文脈で。
下校時に彼女にぽろっと気持ちを伝えて避けられるようになって初めて「あ、これおかしいんだ」となり、中学に上がって保健体育で「異性の体に興味を持ち始めるのは自然なことです」と習い、あれ、私男の子が好きだと思ってたことはあるけど別に男の子の体に興味を持ったことないぞ、となってネットで色々と調べた結果、自分が他の多くの人とは違う「レズビアン」または「バイセクシャル」であるとそのときは思いました(現在好きなのは女性ですが以前男性とお付き合いしたこともありますので、完全なレズビアンではないとは思います。今はパンセクシャルあるいはセクシャル・フルイディティと思っていますが、どちらかというと女性の方が好き)。
このときの何ともいえない感覚を桜はいつ味わったのだろう、と当事者ながらぐるぐると思っている、というそれだけの話です…。長々とありがとうございました。