THE 有頂天ホテル2022
・「歌えと言われれば歌うのがホテルマンでしょ」という総支配人、ずっと白塗りで逃げている変な人になっているけど実は新堂さんのホテルマン精神はこの人から受け継がれているということが一言でわかるとてもいい場面
・ケンジくんに対して「絶対後悔すると思うな」という新堂さんの感情 その新堂さんに対して「あんまり他人に干渉しない人だと思ってた」というハナさんも凄すぎるんだよな そういう観察眼を持っていて直接本人に言っても角が立つこともなく違和感がないハナさんという人......
・この作品においてグランドホテルの話をするのが新堂さんであるということ 大晦日がある理由を話すのがヨーコであるということ
・ハナさんが親父の息子と会話しながらずっと過去の自分の対話しているような状態になっているのってかなりすごい 小学生の時には全く理解できていませんでした そりゃそう
・エレベーターの中に去っていく直美さんの演技今年めちゃくちゃ良かったな(?) 背中をケンジくんに見せないことが、背中の安全ピンを物理的に隠しているのと同時に、自分の嘘そのものを隠している感じがして すごいです
・死を覚悟した武藤田が完全に「悦に入った主人公」で三谷幸喜はこういう状態になった男を打ち砕くのがめちゃくちゃうまい その役目をハナさんが担っているのもいい 三谷幸喜は勝手に格好をつけて死ぬことを許さない
・会見を中止にすることはできないと判断した新堂さん、由美さんを見てホテルマンとしての誇りを思い出したのはもちろんだし、舞台監督としての感覚も蘇ってきたんだろうなと思うとかなりすごいかも この時の新堂さんの判断の意味が年々わかってきた ホテルのためであり自分のためでもあり、過去の自分のためでもある
・やっぱり会見中止を決めてからの流れめちゃくちゃいい 職場の不利益を避けて自分の誇りも捨てず、それでもお客様のことは絶対に守り抜こうとしている人たち 美しすぎます
・階段での新堂さんと武藤田の場面、ホテルの存在が武藤田の孤独にとって一つの救いになっていることが伝わってきてよかった ホテルアバンティだけは彼にとって帰る場所であり続けるということ すごいです
・桜チェリーの歌を聴いた新堂さんの表情が映っているのってめちゃくちゃ嬉しい あの歌の意味もそうだし、ずっと胡散臭い社長の言いなりだった彼女しか知らない新堂さんが舞台の上で弾けるように笑っている彼女を見ることができて、良かったと思う...