ところで『#モアナと伝説の海』ですが、この話、作中では明かされない真相がある気がする。それは「海」がテ・カァを鎮められるモアナの準備が整う迄、危険な外海を演出して島民を閉じ込め、中でも父親にその認識を叩きこむ為親友を殺したという事。
そう考えると、「海」が細々とした事は色々と手伝ってくれる割に、肝心な処で、するっと何もしなくなったりするのも、よく解るのだ。手伝わなかったらあっというまに海の藻屑になってしまうが、手伝いすぎたらモアナが成長できない。また、テ・カァを鎮める事も、マウイの復活と海の秩序の回復だけでなく、部族全体を率いるモアナの長としての(それも海洋民としての)能力を伸ばす為でもあったのだろう。人間の一人や二人、危険な海という状況設定のための見せしめに殺すぐらい、瑣事に過ぎないのだ。