シンエヴァンゲリオンとは碇ゲンドウを補完する物語。
碇ゲンドウは旧劇において唯一補完されなかったわけなので、補完停止後再生される人類に含まれなかった筈です。補完対象外ですからね。
だとすると、旧劇後円環に入った世界では「碇ゲンドウ」のデータは存在しなかったはずです。でも、人類がLCLと化したときには、例えば「冬月コウゾウの中の碇ゲンドウ」と言ったように、本人が補完されなくてもパーツ自体は補完されている訳なので、データ上では再度の書き出しが可能です。
円環では勿論シンジくんが世界の正しい姿を望み、また「エヴァのない世界へと至る」ことが大切ですが、それと同時に同じ「碇」の名を持ち補完計画の中心に居る碇ゲンドウの存在を完全なものへと補完する必要もあります。
繰り返していく中で「碇シンジをベースとし、ある程度の情報で書き出した碇ゲンドウ」から「補完計画前の『真の』碇ゲンドウ」へと少しずつ補完していったのでしょう。
そして補完された先で息子である碇シンジや碇ゲンドウ自身と向き合い、己の弱さを認めることで人類補完を諦め、正しくユイと会う方法を知ることが出来ます。