黄金のレガシー感想
※重大なネタバレ有り、ネガティブな話中心
◆前書き
あくまで個人の感想であることをご了承ください。
◆総評
率直な感想としては作りの粗さが目立ったなあ、という感じ。
面白みが全くないわけではないけど、所々で強い違和感があって没入しきれない感じだった。
◆バクージャジャ
連王の選者に剣を向けたら即失格で継承の資格を失うのに、ヴァリガルマンダ解放するのは無罪なんすか……?
80年前にトラル大陸を滅ぼしかけた魔物を解き放つなんて普通に継承の儀どころの話じゃない騒ぎで、許されなかったゾラージャとの違いは『ヒカセンが間に合ったかどうか』しかなくないか。
ヒカセンが遠いところにいたらトライヨラ襲撃より酷いことになってた気がするんだけど。
仮病使ってライブ行ってたのがバレたみたいなテンションで次の継承の場に存在を許されてたの何?
バクージャジャにも事情があって、という話を後で出すのであれば、ヴァリガルマンダは自然な封印の綻びによって解き放たれてしまい、バクージャジャは「継承の儀優先だ!お前らで何とかしな~!」とその場から逃げ出してしまう、くらいの方が背負った使命や本当は優しいという説明により合致する気がするんだけど、なんで解放の役やらせたんだろうか。
筋書きやキャラクター性に沿ってコンテンツを配置するのではなく、既に配置されたコンテンツの周りに導入を作ってから無理矢理繋げたような違和感がある。
◆ゾラージャ
圧倒的説明不足。
いや、何を考えてるか分からないキャラクターにしたかったのは理解するけど……
ヒカセンの超える力が何度か発動した場面、だいたい昔話を当人が語ってる最中にその風景のイメージとして使用されてたけど、そんなタイミングに使うくらいならゾラージャの内面描くのに使った方が良かったんじゃないか……
父であるグルージャジャが圧倒的な傑物として描かれていて、まあ善王は良い父親にはなれないというのは良くある話だけど、それだとウクラマトに対する手厚い愛情の理由が分からないし、期待されていなくてネグレクトされた結果グレた子供にしか見えなくて……
あと、メカゴジラならぬメカゾラージャのデザインが出来た時も責任者のチェックが入ってOKの判断が出てると思うんだけど、部署内に一人も「これダサくないっすか?」って声あげる人いなかったのか……?
内面、デザイン含めてあまりの小ささに討滅戦の相手になるとは全く思ってなかった。
◆†アンロストワールド†
そういうことを全く言わなさそうなウクラマトが唐突に放った「アンロスト・ワールド」という命名、凍る空気、そしてエリアに入った直後にエレンヴィルのモノローグで「永久人たちはこう言った……リビング・メモリーと……」と「ウクラマト残念!不正解!」を告げられる流れはさすがに笑ってしまった。
結局その後一度もその表現使われなかったし、何だったんだよあの謎のセリフ……
※追記、有志の方の返信によるとあのエリアの地名が『アンロスト・ワールド』になっているとのことです。リビング・メモリーは町の名で、「アンロスト・ワールドのリビング・メモリー」の意だそう。表現が使われていないというのは正確ではありませんでした。
◆最終エリア親ラッシュ
黄金のレガシー通して親と子の愛、絆をテーマにしてたのは間違いないと思うんだけど、主要人物ほぼ全員にそういう存在を用意した上でほぼ全員永久人にするもんだから、最終エリアでボスラッシュならぬ親ラッシュ抹消RTAが始まってしまったのがなんか……少し落ち着かせてくれないか……
あと永久人は確かに生きていると主張するスフェーンの前で、人格消去済みとは言え大量抹消しといて最後ちょっと仲良さそうな演出になるのはどうなんだろう……
いや……これこそ個人の感想だけど、「世界全てを殺してでも自分の民を守りたい」と思うような人に対して永久人を抹消しまくったのは致命的な決別となるアクションではないですかね……
そして、永久人の中にも消えたくない!と主張する人はいても良かった気がするんだよね。出てきた人みんな物分り良すぎてなんかこう……スフェーンの独り相撲みたいな印象になってしまうというか……上記で言ったけど、登場人物の振る舞いがとにかく物語に都合よく作られてて結末ありきになっている気がしてならなかった。
◆まとめ
これ以上語っても粗探しみたいになってしまうので……
暁月からのスケールダウンは当然だし仕方ないけど、スケールダウン云々以前の問題が目立った印象。