贋作家と鑑定士の関係が沼だということに今更気づいてしまった。特にmy favorite木曜日の金田贋作家と菅野鑑定士。(独自の解釈です。きっと✉️の見落としもあります。ネタバレあり)
贋作家さんと鑑定士さん、それなりに長いお付き合いですよね?
贋作家さん、孤児院では美術品の修復を受け持っていたとのことですが、いくら持てる技術が高かったとしても、孤児院から出たあと贋作家として食べていくためには、美術界にコネクションのあるパトロンが必要だったのではないですか。たとえば、オークションに出入りする鑑定士とか。
鑑定士さん、キャリアだけでなく自分の妻まで懸かったあんな一世一代のオークションに、生半可な贋作家起用しませんよね。
「何人もの鑑定士の眼を欺いてきた」って、ずっと貴方が糸を引いて、贋作家のことを知り尽くしていたのではないですか。高級秘密クラブのオークション進行を任されるまでになったその裏側に、本当に彼はいませんでしたか。
もっと飛躍して言えば、贋作家、ゴッホで、鑑定士、テオではないですか。
もともとエンディングでステージから降りる際に、少女に振り解かれて打ちひしがれる贋作家を鑑定士が助け起こす場面、あそこを見ていて、2人の関係は、地階の廊下で見せるような表層的なものではないのかもしれないと思っていた。
今日の菅野鑑定士、肉料理をめぐって護衛に蹴り倒され苦しむ金田贋作家に気づくと明らかに気にかけるような素振りで近づいて、迷った末にやっぱり声をかけなかった(いつもやっているのかもしれない)。
なんだこの気遣い。やっぱりこの2人、ただならぬつながりがあるのでは。
というところから、アトリエや金田さんのブログで何度も言及されるゴッホ(フィンセント)、ここ一週間ほど書簡集を読んでその深い関係を理解しつつある弟テオ(テオドルス)との関係のことに自然と連想が向く。
泥臭く頑固に日陰の我が道を行く(あと背が低い)金田贋作家と、おそらく秘めたものがありながら美しく上品で丁寧、白い光を思わせる(あと背が高い)菅野鑑定士。
その関係は、対比がはっきりしているが故に魅力的で、日の目を見ないまま信じる絵を描き続けた兄と、画商として美術界で活躍し兄の唯一の理解者として経済的な援助を続けた弟、という兄弟のイメージと非常にダブる。
ゴッホの弟に宛てた手紙を読んでいても、チュートリアルで贋作家が報酬を要求するシーン🤌が自然と浮かんでくるほどだ。
まあゴッホのことは置いておくとしても(いずれ別の機会にまた書きたい)、2人の間には鑑定士と医師の関係とはまた違った対比があって、どうも自分はこちらにより惹かれるらしい。
実は想像以上に深い関係にあるのだとしたらなおさらで、「あの奴隷、お前に支払う金はあるのか?」というような台詞も違った響きで聞こえてくる。
大体あの鑑定士が「お前」ってお前。
木曜日はあと2回しかない!どうしよう!
他の組み合わせも気になってしまう!