※イベストについて
少しずつ噛み砕いた感想まとめ
カインはオーエンを救うのではなく、ただ真っ直ぐに「もう傷つけない」と決めたんだなと感じた。
カインが守ろうとしていたのはあくまでも城の人々と大切な主君であって、メインスト時点で傷オーエンに何か事情があることは察しつつも「救い出す」つもりはなかった。それは今も変わっていないと思う。彼は"救う人"ではなく、"守る人"だから。カインがオーエンの傷や痛みを背負い込んだんじゃない。ただ誠実に、小さいオーエンを傷つけたと自省して、"もう置いて行かない"="もう傷つけない"と言葉にして伝えた。本当にすごい人だと思う。
オーエンは意識が戻った瞬間に死にかけているカインを目の当たりにして、今まで見たことがないほどパニック状態になっていた。どうすればいいのか何もわからない、分からないから"全部自分が悪い"と嘯いてしまう。数百年間ずっとそうして人の悪意に晒されながら生きてきたから。でも、ラスティカとクロエに諭され、オーエンは初めて人のために祈った。生きてほしいと必死で願った。これはオーエンにとって精神面での成長になっていると思う。かつて届かなかった祈りが、今は届くということを知ったから。
カインにオーエンを救う義務や義理はない。それはそう。だけど、カインは別にオーエンのことを救おうとしていた訳じゃない。背負い込んだ訳じゃない。彼の意思で正面から向き合って、"もう傷つけない"と決めた。騎士としてではなく、カインとして。ケルベロスに殺されかけてもそれが出来るところは本当に凄いし、彼が類稀な強く優しい心の持ち主であることの証左だ。
今回、カインとオーエンだけが魔獣と戦うシーンもなく、特にカインは活躍が少なかったと感じる人がいるのは仕方無い。でも彼らは確実に成長した。"因縁"から"奇縁"への一歩を踏み出した。あくまでもイベントストーリーなのだから、全てが綺麗に収まるはずがない。カインはきっとメインストーリー続編で素晴らしい活躍を見せてくれる。騎士としてのみならず魔法使いとしての成長にも言及があったことで、そう確信できるイベストでした。