マザーゴートの小石げんみ✕ 自陣OK!
2日目です。おじさんなのは認めますけど……。
怖くないよ………ぼくわるいおじさんじゃないよ…………(ふるえごえ)
2日目 早朝 ------------------------------------------------------------------------------
解剖室から通報。
現場の監察医や技術員達が錯乱しているとのこと。
課長の指示に従い現場に急行する。
朝 学園、解剖室 -------------------------------------------------------------------------
ホラー耐性2(1d100)の真守さんと一緒に捜査を開始。
・床の足跡:解剖台から何かから逃げ出すように出口に向かっている。
・解剖台の上の遺体:腹部に水晶らしき破片が皮膚を突き破って出てきていた。
出ていこうとした時背後から「パキパキ」という音が。
振り返ってみれば腹部にあった水晶が成長し、遺体の上で大きな塊となっていた。
異様な光景だ。監察医たちはこれを見て錯乱したのかもしれない。
改めて部屋を出れば榎山の妹を名乗る女性が警備員と言い争いをしていた。
姉の遺体を引き取りに来たと言うが、榎山先生の妹は聞き込みでは行方不明になっていたはずだが…?
本人は「姉が被害に遭うまでずっと一緒に居た」という。
聞き込みの情報とに齟齬が生じている。
2名以上から証言があった以上行方不明だったことはほぼ確実とみていいはずだが……
また彼女はこちらの捜査への協力を申し出てきた。
いくつか約束をさせ、彼女の提案を飲んだ。
姉のマリさんが死ぬ間際に見ていたサイト「おうちの日記」を教えてもらう。
「おうちの日記」
『ようやく母山羊になれたのに、世間からは邪魔が入る。
今日もみんなと絵本を読んで、おやつを食べて、歌を歌って、疲れるまで遊んで…
一体俺たちがなにをしたって言うんだろうか。
ただ、手に入れた平穏な生活を、怖い怖い狼から守りたいだけなのに。
眠っているみんなの頭を撫でながらそんなことを考えていた。
新しく沈めた狼は今頃見つかっているだろうか』
(日付は3回目の事件の遺体が発見された日の少し前)
一人称が「俺」であることから、素直に考えれば筆者は男性だろうか。
「母山羊」「狼」「沈める」。
「新しく沈めた狼」は姉のマリさんのことだろうか。
そして「狼」とは、筆者たちの生活を脅かそうとするもの…。
行方不明の妹を探しに来たからそう呼ばれているのだろうか?
次に錯乱している監察医と技術員に話を聞く。発言をまとめると以下。
「あの水晶に触れてから皆の様子がおかしくなった」
「水晶の神を見た」
錯乱している者を落ち着かせようと試みたが、真守さんを見るとまたもとに戻ってしまった。
どういうことだろう。たまたまタイミングがそうだったのか、それとも…?
昼 捜査課--------------------------------------------------------------------------------------------
解剖室であったあらましの報告と「おうちの日記」の解析の協力を仰ぐため捜査課へ。
祟山課長に話をすると「透王の袂」(とうおうのたもと)という新興宗教のことを知らされる。
また榎山万理の遺体を引き取りに来る予定だったのは遠い親戚であり、妹ではないとのことだった。
妹・こまさんへの疑念が深まる。彼女はどういう存在なのだろう…?
夕 住宅街--------------------------------------------------------------------------------------------
今まで聞き込みや調査をする中で、二番目の犠牲者である桃木悟についてがあまり調べられていない。
彼のことを洗いに住宅街へ行ってはどうかと提案した。
お昼におごる約束もしてたのでね。住宅街のような人がいる場所にこそ隠れた名店などが存在するものだ。
存在してくれ。端とかに。
捜査をすることをこまさんに伝える。彼女はすぐに駆けつけてきてくれた。
その際にこまさんにいくつか質問。
・お仕事は?:しばらく仕事を休んでいる。姉があんなことになったから、葬儀などの準備のため。
・遺体の引取人は親戚の者になっていたはずだが?
:そんなはずはない。自分で係の者と話し、日取りも決めた。
・事件の日にち近くでお姉さんに変わったことは?:特になかった。
どういうことだ。彼女の口ぶりにも確固たるものをもって話しているように見える。
嘘をついているように見えない。
しかし普通なら「君行方不明になってますよ、捜索願も出てますよ」なんて言われたら
少しはうろたえそうなものだが…?
洗脳…?記憶の改竄…?もう少し追っていく必要があるだろう。この子も目が離せない。
桃木邸 使用人から
・桃木悟について:息子(モモキ ノボル)が行方不明で普段から落ち着きがなかった。よく探しにいっていた。
邸宅から出ようとしたその時、水晶のカケラらしきものを拾った使用人の様子がおかしくなった。
発言をまとめると以下。
「桃木さんの死体を運んできた方は明け方に裏口からやってきた」
「彼の姿を見てから体が動かなくなった」
「だんな様を井戸に沈める手伝いをした」
遺体遺棄の幇助をした供述である。
後に裏口を見てみれば鍵がかかっていた。奥方いわく鍵は主人しか持っていないとのこと。
遺体には鍵はなかった。犯人が使用して持ち去ったのか?
沼上家 親戚の人から
・母親(ヌマガミ アカネ)は4月に自殺
蒼くんが先に行方不明になり、次いで母親が自殺(首つり)
・お母さんは「透王の袂」に入信していた。
・神棚があり、水晶を置いていたと思われる台座がある。
錦見家 錦見夫妻から
・沼上くん、ひいては生徒手帳のことをも知らないようだった。
ここも記憶の齟齬。
帰り際、写真立ての側に水晶のかけらがあるのを指摘すると夫婦の様子が変わる。
どちらも桃木邸での使用人の様子を彷彿とさせた。
話す内容も「娘だったものを持ってきた人を手伝い、井戸を作って沈めた」というもの。
桃木邸でも錦見邸でも、そして解剖室でも人を錯乱させた「水晶のかけら」。
これは一体何なのだろう。わからない。
ただひとつわかるのは、「この水晶に触れるとおかしくなる」ということか。
空き家
入ってから真守さんの様子がおかしい。挙動がいつも以上におかしい。
何かを言おうとしたかと思えばん~~~~、とうめいてるし、
声をかければ目線から逃げるようにすすーっと遠くへ行ってしまうし。
え?何事?逃げられたら追いかけたくなっちゃうじゃないですか。
にこにこしながらこちらもすすーっと寄っていく。
そうするとついに観念したように「目線が怖いんです。」と言われてしまいました。
ええ!?怖くないよ!!!なんで!!?今日一番のショック!!!眼鏡を新しくしたせいですか?!?
また彼はいつの間にか持っていたという水晶のかけらをみっつ見せてくれた。
正直死ぬほど驚いた。何より、彼はこれを持っていても特に精神に異常はないらしい。
今までの錯乱者達の様子が脳裏をよぎるが、なにもないならそれでいい……のだけれど………。
日も暮れ、ここで一旦捜査はお開きとなった。
帰っていくこまさんが誰かと電話で話をするのが聞こえた。
詳細な内容を真守さんが聞いたらしい。共有してもらった内容は以下。
「…ああ、ママ、大丈夫。全部上手くいってるよ」
「約束、忘れないでね。…万里姉さんも……」
「うん。うん。じゃあ、今日は違うところで寝るから。大丈夫、狼は他所で寝てる…」
「おうちの日記」でも出てきていた狼というワード。
先の日記では「狼」とは母山羊である筆者の生活を脅かす何者か、もしくは姉のマリさんだろうという推測だったが
この「狼」はおそらく前者の使われ方だろう。
とすればこの「狼」は自分たちのことか?
「ママ」は一体誰だ。「母山羊」だろうか?
「全部上手くいってる」とは何だ。約束を守ってもらうため、ママである母山羊の言いなりになっている…?
彼女は向こう側の人間だ。そして何らかの事情を知っている。
用心しなければならない。
そうこうしていると課長から連絡。
「おうちの日記」の解析が進んだようだ。内容は以下。
【4月前の記述】
「母さんが大事にしていた水晶玉を持って、家出した。
水晶玉目当てでもいいから、俺を探しに来て欲しいと思った。
けれど、見ていれば見ているほど…こんな物があるから母さんは俺を無視するんだ、と思えて仕方なくなって。
思い切り投げて、ばらばらに割ってしまった。もう帰れない。
破片がひとつ片目に刺さった気がしたけど、痛くはない。気のせいだったのかな。
あの瞬間、不思議な色を見た気がする…なにか大きくて、そびえ立つみたいな結晶の姿も…」
「変な夢を見た。狼と七匹の子山羊、の、劇?みたいな…?俺がお母さん山羊で、子山羊が沢山いた。
みんな幸せそうな顔で俺を見て、お母さんって呼んでくれた。
絵本の山羊たちみたいに似た顔じゃないけど、俺はすごく幸せで……。
理想郷ってこういうものを言うのかな。夢だけじゃなくて、現実に作れたらいいのに。」
「朝、鏡を見たら、片目の色が変わっていてびっくりした。真っ白だ。この前破片が刺さった?ほうだ。
病院行った方がいいのかな。でも痛くはないし、見た目がちょっと怖いし…」
「おうちの日記」の筆者は沼上くんで間違いない。とすれば「母山羊」も沼上くんだ。
であれば「子ヤギ」は行方不明者、「狼」は行方不明者を追い、返り討ちにあった被害者たちだろうか?
次回、最終回。
最終回!?ほんまに!?!
時間が経つのがあまりに早い。本当に真相に近づけているのだろうか………?
ともあれ全力を出すしかない!駆け抜けるぞー!!!