シンエヴァ自己解釈考察【⚠️ネタバレ有り】
渚カヲルくんの2つの呪縛について
#シンエヴァ #シンエヴァンゲリオン劇場版
長くなるので先に結論だけ書いておくと、渚カヲルの呪縛には2つあります。
①エヴァの呪縛(14.5歳から身体の歳を取れない)
②シンジくんを幸せにするという呪縛
カヲルくんはシンジくんの幸せを誰より願っていた。
シンジくんを幸せにしたい。
そう願ってやまなかったから、何度も繰り返して彼の手の中であったり、彼の隣で亡くなったり。
海辺でカヲルくんとシンジくんが対面するシーン。
シンジくんの「僕たちは何度もここで出会っていたんだね。」
このセリフからおそらく渚カヲルは
私達が知っているエヴァンゲリオンのループ(原作アニメ+EOE、漫画版、新劇場版)よりずっと多くシンジくんを幸せにしようと足掻いてきたと思っています。
それでも結果として、自分が消えざるを得なくなってしまう。
しかし今回はシンジくんがイマジナリー(記憶の中、心象風景)ではなくリアルに存在する人たちと関わり、色々な事実を知っていく上で自ら立ち直り、カヲルくんと話しています。
シンジ「僕はエヴァのいらない世界をつくる。君の13号機も廃棄(処分?)することになるけど…いいかな」
カヲル「僕は君の思う幸せを履き違えていたようだ」
ここでカヲルくんはシンジくんが自ら動いて世界を変えることこそが、シンジくんの幸せに繋がると気付きます。
要するにカヲルくんは今まで何度も繰り返して救おうとしてきたシンジくんによって
「幸せは人から与えられるものではなく、自分で作るもの」
と教えられる訳ですね。せつねえ…
そこに気づくまでの流れで
「今日は泣かないのかい?なんだかいつもの君と違うようだ」「何だか寂しいけど、それもいいね」(←絶対肯定カヲルくん)(ここ好き)
と少しずつ勘定を吐露していくカヲルくん。せつねえ…
そして最後にあの"夕焼けの渚"(=2人が何度も出会ってきた場所)で
小さなシンジくんから「仲良くなるおまじない」と手を差し出されます。
今まで幾度となく繰り返してきた円環の中でシンジくんは殆ど享受する側だったのが、自ら自分に手を差し出してきた。
それだけでなく、ある意味でカヲルくんにとってはその行為が「もう僕は大丈夫だよ、カヲルくんはカヲルくんの幸せを掴んでね」に聞こえたかもしれません。 そりゃ泣くわ…
こうしてカヲルくんはシンジくんという呪縛から解放され、新たな世界へと向かっていきます。
そこで例のラストシーン。
(※ここから先はオタクのご都合解釈なので無理な人はブラウザバックしてください。)
レイはカヲルくんとなんぞ仲良さげ、シンジくんはエヴァに乗らない普通の男の子(成人男性)としてマリと駆け出していきます。
「カヲレイ、ケンアス、シンマリのカップリング祭りエンドやん!」という解釈が多く散見されていましたが、私は都合よく解釈するオタクなのでこう考えます。
①カヲルとレイ→兄弟か親戚での付き合い。
しかしエヴァに乗らなくていい世界だからシンジくんと関わることもない(※①)
②アスカ→これはそのままケンスケという居場所に後々辿り着く
③シンジとマリ→2人とも記憶あり、「胸の大きい良い女」とジョークが言えるくらいの"友人"(※②)
[※の補足及び考察]
※①→関わることもない、と言いましたがそれは"今のところ"だと思っています。
なぜか。
シンエヴァ冒頭、Qカヲル君の言葉を思い返してみてください。
「縁が君を導くだろう。そんな顔しないで、きっとまた逢えるよ」
何度も何度も世界を繰り返し、巡り逢ってきた彼ら。
それは少し世界が変わったくらいではほどけない、強固な"縁"であるはず。
つまり!この世界でその縁が通用するだけでなく、
むしろこの世界ではその縁がカヲルとレイをシンジくんに巡り逢わせるのではないでしょうか。
仮にカヲル君とレイに記憶が引き継がれてなかったとしても。きっとその程度のことなんですね。
※②→友人であり、それ以上の関係ではない。
これにはしっかり根拠がありまして、漫画版14巻の描き下ろしにて、ゲンドウ、ユイ、冬月と共に過ごした大学の研究所にてマリの心情が話されています。
読んでない人向けに説明すると、
・ゲンドウ⇔ユイ(すでに付き合っており、両思い)
・冬月→ユイ(諦めているが好き。これはアニメや新劇場版でも話されています)
・マリ→ユイ(好き。ユイの人柄等を理解し、納得。そのまま日本を発つ。)
つまり、マリはユイさんのことが好きだったから、ユイさんが遺したシンジくんのことも気にかけている。
そして見た目こそ16→30前後のお姉さんですが、話の時系列を考えてみてください。
大学にいた時点で16歳(飛び級を利用したそうです)、
しかもその研究所時代はシンジくんが生まれるより前の話(セカンドインパクト以前の話なので)。
実年齢で言えばミサトさんより歳上であることが分かります。(ミサトさんはセカンドインパクトの時に14歳)
Q時点でのミサトさんは26+14で40歳。
以上のことからマリは本当なら42歳以上でないと話の辻褄が合わないんですね。
(余談ですが、マリが作中で昭和歌謡ばかり歌っていることとも辻褄が合います。)
その年齢的な部分とマリのユイさんへの感情を含め、マリとシンジくんが恋人同士になることは難しいのではないかと考えます。
----補足終わり-----
…と、まぁ長々と話してきましたが
つまるところ、カヲル君は岩及2つの呪縛から解き放たれ、自由の身になることで、記憶は引き継がれていないけど
それは「一時的にシンジくんのことを知らないだけで、
それは一生巡り逢わずにいることにはならない」んじゃないかな!!!
というオタク的解釈でした。
とはいえ、まだ2回しか観てないので他にも考察の余地は沢山ありますね。
みんなもシンエヴァたくさん観てくれよな!