サクナヒメ厄介オタク兼百合豚が、大はしゃぎしてるだけの感想文その2です。ネタバレは多分…ない…はず…きっと…!5200文字ほど!
・出だしから、嵐!大荒れの海!迫る高波に隠れてちらりと見えるヒノエ島!!
前回からの落差がとんでもないな…さすがのギャップ…これは「わしは嫌じゃーッ!!」なるわなそりゃな…
・船隠しの浦だー!……待って本当に船隠しの浦だ!?えっ!?再現度!?すごいな!?!?
1話見て我慢できずに最初からゲームやり直してたので確信できるんですが、本当に再現度がすごい…というか…ほぼ同じ…?では…?と慄いています。えっすごない…?
※なおこのあと何度も同じ思いをするし、なんなら峠の家に着いたときおったまげた
・サクナ様「ゆけー!人の子らよー!」
かいまる「あーいー!」
サクナ様「いやおぬしはさすがに…」
ノリノリで歩き出すかいまるもなんやかんや真っ当な感覚があるサクナ様もいいぞ!!!!!!!!!!
ゲームでもこの流れ大好きなもので大興奮しちゃいましたね…ボケかツッコミかで言うとツッコミだもんねおひいさま…さりげなくかいまる回収するミルテも好き…
・田右衛門のことを「子どもたちの父親」と解釈するの、言われてみればなるほどな??
あとここで「父親としておぬしが先に立て(=子どもたちを守れ)」を、父を知らぬサクナ様が当然のことのように言うのが、勝手に切なくなりました。タマ爺の教育の賜物だなの気持ちと、あなたは先に立ってもらった経験はないでしょうにサクナ様…の気持ち…情緒…
・タマ爺を武器にするのではなく、ぼろっぼろの鎌をここで手に入れるの、なんかすごく沁みました。
その重い爺を常に腰に佩いているじゃないですか、おひいさま…
・龍の抜け穴をみんなで進むのいいなぁ!とか、前回も思ったが背景が美しいなぁとか、再現度高すぎていっそ怖いんですが?感謝しかないな??とか思っていたら…さっそくやってきましたよ鬼退治の時が!いや兎鬼も再現度高いな!?弓兵が面をかぶってるのも不気味かっこよくて大変すばらしい…!!
……というか落下の勢いがあるとはいえ、竹槍を岩に突きさせる膂力、さすが鬼。怖っ。これは人間には太刀打ちできませんわ…
そんな鬼たちを、多勢に無勢、武器はなまくら鎌、守る対象の人の子らを抱えているというハンデもりもりなのに、涼しい顔(多分、風車からの飛燕)で蹴散らしてみせるサクナ様ちょっとカッコ良すぎませんか?大丈夫?まだ二話なのに?(?)
・(視聴者含めた)人間勢の前では、比較的だらしのない姿ばかりのサクナ様が、ここで格を示すのすごくいい流れだ。きんたの「神様は人ば守ってくれるもんでねぇのか?」へのアンサーがこの姿なの、ありがたすぎるんだよな…!
まあきんたはきんたなので「おあいこ」と評するんですが。それでこそきんた。
・アシグモ!!待ってました!渋かっこよさが増している!!BGMもいい!!!
邂逅はサクッと地震を入れて流し、峠の家へとつなげていくテンポがいいなあ!……アシグモと言葉を交わす峠の再現度が怖いな?ゲームまんまじゃん(※とても褒めてる)
・がっつり敵対していたサクナ様とアシグモが、ともに「タケリビとトヨハナ」の名を出されて態度を和らげるの、いいですね…。サクナ様からしたら父母の旧い知り合いだし、アシグモからしたら恩人の子どもになるもんな…。
アニメ版、1話からフルスロットルでタケリビ様、トヨハナ様の存在感が強めなので、サクナ様の両親への思慕や、アシグモの、子を通して久しぶりに恩人に再会した嬉しさなんかを感じられていいですね。解像度が上がる上がる。「あのバカの娘か」、120%タケリビ様のことじゃん!ってにこにこしちゃったのですが、表情も、声音も、嬉しそうだもんなぁ、アシグモ。
・タケリビ様、「あのバカ」と評されつつも「タケリビとトヨハナには借りがある」と行方不明になってからも住んでた家をずっと守ってもらってるの、サクナ様の父上だなぁ…と感慨深くなる。もちろんアシグモの心意気があってこそなんですが。
・峠の家がゲームまんまで、いまゲームしてたっけ…?と認識がバグる。
いや、屋根に生えた苔とか、荒れ放題の田んぼとか、ちゃんと経年を描写しているんですけども、……え、それでもほぼ一致してるよね?すごいな?何このアニメ??(※褒めてる)
・家の中も物置も完全に一致しててビビり倒すなどした。間取りや囲炉裏や炊事釜みたいなわかりやすく描きやすいものだけじゃなく、箒とか瓶とか籠とかザルとか、そういう細かい物すらもパッと見完全一致してるとしか思えないってどういうことです…?
たしかにえーでるわいす勢から資料提供があった話は聞いているが…!?
原作側が資料提供しても、制作側に気持ちと理解と技術と時間とのすべてが揃ってないとこの再現度は無理だろ…!凄いな…!?
・「当面の食い物すらもない!」を踏まえ「人間たちが畑で米を育て、サクナヒメが狩りで当座をしのぎ、足場が固まったら島の調査を進めて勅を果たす」が決まるまでのテンポがいい!!
・みんなでのごはん!「こ…これだけ…?」本当にな!!
この流れから麓の世の酷い様子や、人の子ら各々が背負っているものを示すの、作劇が…作劇が巧い…!
目の前で父親が仲間に殺められる場面を見てしまったかいまるは目茶苦茶しんどいんですけども、さり気なく、きんたとゆいがシビアな視点なのもまた辛い。
田右衛門の「こうなる前に何かできていれば…」は、人となりの善性や、後悔を抱える大人の姿が現れていてとても好きなのですが、それに対してきんたとゆいが「(人売りのいざこざがなければ)ろくに食ってないし死ぬしかなかったべ」「んだなやぁ」を軽い調子で言うのがな…命が軽い…他人のどころか、自分の命すらも…
・人の子らの事情を聞いたサクナ様が「神である以上、糧は約束してやるから従え」なの、カッコいいですね…!!
上から目線ではあるんだけれど、多神教の神々と人間の関係ってまあそんなもんだし。食うにも困る環境において、日々の糧を約束してくれるのはとんでもなくありがたい話はですもんね。こりゃタマ爺も褒めるぜ…!
・さり気なくサクナ様の持ち物に方眼力の面があるのニコニコする。
・「人の子というのは面倒くさいものじゃのう」の声音が優しすぎて信仰心限界突破待ったなし。
・たしかに序盤の人間勢は足手まといでしかないのですが、あの環境に放りこまれたら誰だってああなるというか。それどころか、船隠しの浦から峠までの道筋ですら、ついて行けなくて怪我するか倒れる自信しかないですからね、空賀は。みんなよく頑張ってるよ…!
まー今後も足手まといのままなのか、変わっていくかは先々の展開によりますが。楽しみだね…!
・田起こしと代掻きで明かされる、サクナ様ノッてると15馬力(でかめのトラクター並だったはず)の効率、強い。強すぎる。
あと前回トヨハナ様の農書!?ってなっちゃいましたけど、普通にフォント違いましたねお恥ずかしい…
・明け方、皆の起床前から畑を耕す田右衛門、いいぞ…!
この気の優しい大男が、野良仕事やったー!ってワクワクしてるの大変愛嬌があっていいですね!(すっぽ抜けた鍬から全力で目をそらしつつ)
・サクナ様をお見送りする女性陣、かと思ったらついていく気満々のミルテに笑ってしまった。
サクナ様がミルテの保護者するの、珍しいなぁ。
・ミルテ「異教を信じる宣教師」と言ってしまえばそれまでなんですけども…
この時代の宣教師は、聖職者ってだけでなく、イコール哲学者であり言語学者であり文化人類学者であり教師でもあるので、まあバイタリティおばけなんですよね。そりゃ探索について行きたがるわ。
言葉が拙いから、そのへんのバッチバチに才女な面があまり前面に出ることなく「朗らかで一生懸命な人」の印象が勝るのも含めて、良いよなぁ…!
・楽観的すぎるお気楽具合はありつつも、鬼の群れを軽くいなし、宣言通り糧を集めるサクナ様、ちょーーっとカッコよすぎるな?いいんですか?まだ2話ですよ?(??)
つーかプレイヤーがへっぽこってのを鑑みてもサクナ様強くない?鍬も使ってないんだぜこの神??
・「そーれぃ!」とか「受けてみよ!」とか「どっこいしょー!」とかとか、ゲームで馴染みのある台詞を聞けて大興奮するなどした。これはそのうち、うちわを装備したくなるかもしれないな…!
・vs豚鬼赤銅だ!…………いや怖いな普通に。体躯もでかい上に、なんか鎧着てるし、棍棒もサクナ様の体くらいの大きさじゃん……こわっ……
・しかしさすがのサクナ様、怯みもせず不敵に笑って、羽衣技からのうわぁぁああ「どこを見ておる!」!!!!!!!!すごい!!!!!カッコいい!!!!!!器用!!!!!!!
これはうちわ不可避ですね!?!?かっこよ!!!!!!!!(「サクナ様♡」「目隠しして♡」のうちわを装備する)
しかもトドメが電光石火だなこれ!?あのなまくら鎌で!?!?赤銅丸を!?!?
……このおひいさま、おそらく格5は超えてるな…武神の貫禄よ…!
・ゲームの再現度ばっか言及しちゃいましたけど、アニメだと奥行き(奥から手前とか、手前から奥とか)の表現も加わるので本当にアクションが良いですね。新鮮…!!
・約束通り糧を得てウッキウキで帰ってきたら、やらかし田右衛門。すっぽ抜けの回収が早い…!
田右衛門、鬼初登場時もとっさに「そそ某はかつらうえもんのじょう…」って名乗ろうとしたり、ここでも「かくなる上は腹を切って…!」だったり、山賊に身をやつしていたし農作業が好きとはいえ、根っこは侍なんですよね…そうだよな…
・きんたの怒りは尤もとはいえ、言いすぎなことに対してミルテが「なぜ、傷つける?田右衛門、優しい。失敗、あるだけです!」を言ってくれるのが、カッコいいんだよな…!要は「罪を憎んで人を憎まず」なんですが、これを今言えるのは、ミルテだけだもんな…!
・サクナ様「腹が減るから腹も立つというもの」
名言すぎますね????
・ベンタニア料理を振る舞います!→炭です!!
の流れもわらってしまっ……いや笑いごとじゃない、笑いごとじゃないんですけども…!!
まー、他国の食材を扱うのって難しいので、そりゃそうなるわって話なんですけどもね。
この食と情報に恵まれた現代に生きる空賀でさえも、外国の野菜(なんか細くて葉っぱふさっふさの人参、でかいマッシュルーム、どう調理すればいいのかわからないラディッシュ等々)が手元に来た時は、どうしよ……ってなりましたからね。
しかしここでブチギレることなくきんたをたしなめつつ「他にできる者もいないから任せたいが、できるか?」をミルテに尋ねるサクナ様、ちょっと懐が深すぎませんか!?大丈夫!?2話段階でこんなにカッコよくていいんですか!?(???)
・縁側で寝っ転がり「畑…稲作…どうするか…」からラストまでの流れがあまりにも良くて、切なくて、初見時涙ぐみながら「なるほどな???」を連呼した不審なアカウントはこちらになります。だってこんな……こんな……ええ……すごいよかった…………
・「狩りもしなきゃいけないし勅もあるんだぞ!?!?」わりとそれはそう案件なのですが、「できるわけなかろう!!」と言いつつ、トヨハナ様の稲作全書を持っていくサクナ様…母上の文字を見たの初めてまであるかもしれないもんな…そりゃタマ爺も、切なげな表情になるわな…
こう、タマ爺(タケリビ様が扱っていた、折れた剣)を武器にしないとか、絶対にやらんぞ!言いつつ稲作全書(トヨハナ様が記した知見)を、記されている文字を優しくなでるとか、そういう言葉にこそしないものの両親への思慕や寂しさが随所で描かれているのが大変良く、見ているオタクは泣いちゃうってこんなん…サクナ様……
・前半は田を耕している田右衛門のところにやって来るサクナ様だったのが、後半は、田を耕しているサクナ様のところにやって来る田右衛門なの、対比が…!いいですね…!!
タマ爺の「これが、豊穣神トヨハナ様の御息女じゃ」で胸がいっぱいになるし、田んぼから湯気が出て「田が目を覚ましたのです」「この地で再び、米づくりが始まるのです」があまりに美しくてもう完全にボロ泣きしましたよね、いや涙腺よわよわで恐縮なんですが、ほんとうにサクナ様…凄いって…
あと、なんだろう、サクナ様が凄いのはそれはそうなんだけど、サクナ様の凄さを引き出したのは、弱く守ってやらんといけない面倒くさい人の子や、鬼が蔓延り危険極まりないヒノエだからこそってのが…最後の「田んぼの目覚め」と「武神/豊穣神たるサクナヒメの目覚め」が重なっているように思えて好きですね…!
都ではこうはならないし、なれないんだよな。これぞ貴種流離譚の醍醐味…!荒い環境でこそ磨かれる、王たる器の原石…!王の器がないと潰れるほど過酷な環境ってのも含めて、おとぎ話や神話の趣がある…本当にいいな…ワクワクしますね…!!
・ちなみにこの湯気が出る現象、たまに見るけどなんだろうと思っていたのですが、土の中にある水分が(気温変化などで)温められて水蒸気になってるんですね?
てことは、サクナ様の田起こしによって土がほぐされ、地中に潜んでいた水分が外の空気と触れることで、湯気が立った状況なんですね。まさしく「外気に触れ眠っていた田が目覚めた」状態、あるいは、「過酷な環境に触れ眠っていた才が目覚めた状態」…!
自然現象と物語の筋の絡めかたがお洒落すぎるな!?!?
・ところで、今話でも安定して老練な執事として振る舞い、サクナ様の育ての親としての愛情と切なさも偲ばせたタマ爺ですが、炭を食べてるときのちょこんと座りや縁側でのおなかぺったりつけた伏せなどの、愛くるしい姿を不意打ちで見せてくるのが大変ズルいなという所感です。この爺様萌える。
・次回、田植唄ですって!?!?!?!?!?
そっ……あの……えっと……田植唄は!!!!いいぞ!!!!!!!!(精一杯ネタバレを避けた表現)