@tos 鶫彪威メモ
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【記録-a】
……鶫豹太(ツグミ・ヒョウタ)(以下「甲」)はUGNで確認されていなかったトライブリードのオーヴァード。シンドロームはモルフェウス/ノイマン/ソラリス。私設の遺伝子工学研究所に勤務していた。
知人らの証言によれば甲は以前より、俗に「妖怪」や「化け物」と称される存在に対し強い興味を抱いていたようで、8年前に一般人の妻を事故で亡くして以降その傾向がより顕著になっていた。
妻との間には子供が二名(うち女子一名・男子一名)おり、甲が単身で養育していたようだが、実態は過酷な人体実験の被験者として利用していたようだ。
実験はモルフェウスの能力により増設した地下階にて行われ、外傷は可能な限りソラリスの能力での回復措置が取られていたため、甲による行為が本格的に外部に露呈することはなかった。近隣住民とは接触こそ少ないにせよ、比較的良好な関係を保っていた。
……
【記録-b】
……通電による火傷、その他暴行による裂傷、打撲。身体部位の変質。
オーヴァード能力に覚醒済。『ブラックドッグ』シンドローム。覚醒時期は保護当時より数日ほど以前と断定。
獣のような手足を持つ。このことから当初はキュマイラあるいはモルフェウスシンドロームと思われていたが、各部位が原子、さらに言えば電子単位で変質していることが判明。ほか人為的に取り付けられたであろう機械部品を身体に接合し機能させていることからブラックドッグシンドロームを発症していることが疑われた。精密検査の結果、変質した部位がブラックドッグ特有の発電細胞として機能していることが判明した。……
【記録-c】
……「鶫さん?」
「人当たりの良い人でしたよ。町会の集まりなんかにはあまり顔を出しませんでしたけど。」
「子供たちのほうは人見知りなのかしら、挨拶してもすぐに逃げちゃってね。」
「ああ、ただ、ここ何か月かはあまり外で見かけなかったですね。」
「それなら、回覧板を持って行ったときに少しお話したんだけれど、奥さんの何回忌だかで忙しいんだって。」
「じゃあ、今回の引っ越しもそれ関係なのかな。」……
……「あの子たち、ちょっとヘンだったよね。」
「うん、たまに二人揃ってケガとかしてて。」
「一度、家の前で座り込んでいたことがあって。話しかけたんです。そしたらびっくりしたみたいで、弟くん? のほうは家に逃げ込んじゃったんですけど。お姉ちゃんにはちょっとだけ話を聞けて、よく上級生とケンカするんだって笑ってました。」
「最近見かけないと思ってたんだけど、心配だね。」……
【記録 】
ごめんなさい、ごめんなさい、おれはただ、くさってどろどろになっていくおねえちゃんがいやで、だれかにたすけてほしくて、ちがう、ごめんなさい、おれにはおとうさんしかいなかったのに、わかってるのに、だれかにたよったらいけなかったのに、いたい、ごめんなさい、いうこときくから、いいこにしてるから、おとうさんは、わるいひとじゃないから、だからないしょにしなきゃいけない、しなきゃいけなかったのに、じょうずにやるから、おかあさんのかわりも、おねえちゃんのかわりも、なんでもするから、ちゃんとできるから、きらいにならないで、いたいことをしないで、いやだ、しにたくない、いたい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい おとうさん
本当はずっとわかってたよ、こんな家族ごっこ全部が間違いだ。
じゃあもうこの手で終わらせよう。それがオレにできるせめてもの
—《試作二号機:鵺(ディア・マイ・ハニー)》
(私の可愛い子。)(私の愛する恋人。)(私の家族。)
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エロ同人のプロットができたね(NO)
短くまとめろ!
最愛の奥さんを亡くして……と思いきや「被検体」を二人ほど産ませて奥さんを殺すまでが計画のうち!頭のネジが15本くらい蒸発したマッド変態ケモナーサイエンティストは欲望のままに我が子たちを実験台にしたり虐待したりを続けるドクソ親父!実験の過程で姉が死んだこととそれを放ったらかす親父の姿が怖くなって助けを求めようとして殺されかけたところで目覚めていた能力を使い反撃。たぶん無意識に雷鳴の申し子とかぶちかました。ので騒ぎに駆け付けたUGNに保護される。今に至る。
これらのせいで基本的に人間が怖い。意識は強気なんだけど身体が経験則による反射で防衛反応を示すやつ。前触れなく触られたりするとめちゃくちゃびびる。手負いの獣です。特に自分より大きい人・大人の男性が苦手。死んでも言わねえ。
お父さんのことは殺したいほど大嫌いだったけど大好きでもあった。どんなクソ野郎でも唯一の肉親であることに変わりはない……んだけど実際のところほとんどストックホルム症候群のようなものだと思われる。