先に言っておきますと自陣は両ロストでした。


今回の自分の探索者であり、HO教祖の鉄天使(くろがねえんじぇる)くんについて。

気弱な子で自分は教祖に向いてないと思いながらも、祀りあげられるまま教祖になった見た目ショタの21歳男性。
信者の前では凛々しい姿をみせ、仲のいい人ではくだけた表情をみせる教祖モードと素モードを使い分けながら教祖として活動していた。

HO教祖は祈りを捧げる事により、被害者の願いを受け止め、加害者を行方不明にする能力を持った人物。
天使くんは自分の能力によって誰かが犠牲になるのを知っていたけど、でもそれで誰かが助けれるのならと望まれるままに祈りを捧げていた。
教団を家だと思い、信者達を家族だと思い、「愛しい我が子達」って皆の事を呼んでいた。
歪だけどもそれでも大切にしていた。
幼馴染の真菰は自分の事を昔からエンジェルって呼んでくれるけど、HO信者の涅祢(ねね)は自分の事を教祖様って呼ぶようになってしまったから、昔みたいに名前で呼んでほしいなって思っていた。そんな本当にただの優しくて気弱な男の子だった。

ここでちょっとシナリオの話になるけれども、鰯と柊って秘匿要素がかなり信者側に偏った作品だと思っている。
教祖視点は何が起きているのか全然分からず、ただ物語が進んでいっていた(これは陣にもよるかもしれないけど自陣はそうだった)
天使くんは色んな人に話をしにいったけど、何も知らされる事はなかった。

そして、鬼灯さんが真菰に殺された(これは後で知る情報だけど)
死体をみたタイミングで不定の狂気を発症
ダイスの結果は「奇妙な性的嗜好」
目の前の光景をトリガーとして発症するため、天使くんはその死に顔に興奮し、綺麗だと感じるようになる。
思わず「綺麗だ」と呟く天使くん。
ここで天使くんは狂気に陥った事により教祖モードから戻れなくなってしまい、部屋に戻り持っていた芸術技能で鬼灯さんの死に顔を描き始める天使くん。

なんとここでクリティカルを出してしまう()

鬼灯さんの死に顔を思うがままに書き表す事が出来、これが本当に自分の求めていたものだと感じる。

その後、真菰の部屋でのシーンに移り、真菰が自分を神にしようとしている事を知り、また鬼灯さん殺害のシーンを幻視で見せられる。
鬼灯さんの死に姿をみて、さらに恍惚とした笑みを浮かべる天使くん。
神になればもっと人の死に顔を見られるんだと思い、「明日が楽しみだよ」と真菰に伝える。


そして、次の日。


このタイミングでKPから不定の狂気のリセットを告げられる。
天使くんは正気に戻る事ができる。

けれど

不定の狂気はリセットされたかもしれないけど、

天使くんは自分が鬼灯さんの死に顔を綺麗だと思ったことを覚えている。
その死に顔を絵に描いた事も覚えている。
殺害シーンに恍惚とした笑みを浮かべていた事も覚えている。

目の前の多くの信者達は笑みを浮かべながら自害していった。
傍には自分の神にしようとする真菰、様子の変わってしまった怒々峰、そして捕らえられた寧々。
天使くんはどこにも逃げ場はなかった。
今更正気になんて戻れるはずがなかった。
天使くんはそのまま狂った。狂ったフリをした。
信者達の死に様に笑みを浮かべる。自分が見たかった本当の光景はこれなんだと思い込む。
異形と化した信者と共にパレードを行進する。
教祖になることを望まれたから教祖になろうとした。
神になる事を望まれたから神になろうとした。

パレードのシーンではSAN値は減ったものの、HO信者が追いついてきてくれて、腕を掴まれたところで自由に動けるようになった。
でも、だからといってやはり正気には戻れなかった。
いつもの素の自分じゃなくて教祖モードで涅祢と話をする天使くん。
ここで初めて涅祢から鉄(くろがね)と呼ばれる。

「いつもの鉄に戻ってほしい」

そう涅祢から言われたけど天使くんが思ったことは「今更何を」だった(これはPLも思った)
ずっと「教祖様」と呼んでおきながら今更「鉄」と呼ばれても何も響かなかった。
元の鉄に戻ってほしい信者と神になろうとする教祖。

話が平行線になってしまったため、KPからの提案でPL相談をする事に。
ここで私の方から現在の天使くんについての心情や状況等を説明。信者側からも情報を貰う。
情報の交換を行い、心臓にナイフを突き立てれば神を追い出せる事が分かる。
私はわりと探索者のキャラクターとしての意志を尊重しつつも、探索者としての行動を重視するタイプなので、選択での両ロストでもよかったけど、一縷の望みをかけてダイスを振ることに。

天使くんの幸運は60。補正がついて80。
運命のダイスロール結果は……

CCB<=60+20 幸運 (1d100<=80) >85 > 失敗

まあそうなるよねー。
天使くんはそうなるわ。

その後、涅祢の手によって自分の心臓を刺され、最後に素の自分に戻って涅祢にさよならを告げて物語は終わった。



仕方ないよね。
鉄天使くんはこうなる運命だったんだよ。
教祖となる事を求められて教祖になった。
神になる事を求められたから神になろうとした。
最後は鉄になる事を求めたれたからなろうとした。
でもなれなかった。
誰かを救うために頑張ってきたけど、救われる事なく終わった。
最後まで1人だった。


誰も本当の君を愛してくれなかったからPLの私だけは愛してあげるからね。天使くん。
お疲れ様。おやすみなさい。