岩瀬さん講演会備忘録です(10月11日ラブすぽ)
記憶で書いているのでニュアンスが異なる部分もあるかもしれません。特に興味深かったのは5〜7の投球動作とセットポジションの話のあたり。
岩瀬仁紀さんの講演会に参加してきました。
私は昨年の春に『嫌われた監督』というドキュメンタリー本を読んで「クローザーってかっこいい」と思い野球を見はじめました。つまり岩瀬さんの現役時代は見れていないのですが、野球を見るきっかけは岩瀬さんだったのです。
こういう遅れてきたファンも参加できるイベントがあるって言うのは本当にありがたいことです。
岩瀬さんの講演会に行くのは、昨年9月の落合博満講演会に参加されてた時以来。
今回はその時ともまた雰囲気が違う、たくさんの面白い話を聞かせていただきました。
せっかくなので備忘録を兼ねて講演会の内容についてメモしておきたいと思います。(これはオフレコねという話があったとこなどは省いております)
2023年10月11日 会場:メディアドゥセミナールーム
イベントMCはDJケチャップさん(岩瀬さんは初対面とのことでした)
【以下、記憶で書いてるのでそのままの内容ではありません】
1)(イベントは珍しいよね、という流れで)選手時代はイベントとか出ていたのか?
星野監督は「岩瀬は(調子を崩されると困るので)イベントに出すな」と言っていた。
そこから自分はイベントとかは出ない方がいいんだなと思っていたのでほとんど出ていない。
ただ、なぜか年末の常滑ボート場のトークショーだけは毎年出演していた。
(ボート場のイベントはギャラが良いでしょうという合いの手に対して)
ギャラは全部レースで使ってしまっていた。だから呼ばれてたのかもしれない笑 とのお返事。
2)選手としてどのように運用されるのが理想か、という流れで
ポジション固定が一番やりやすい。
ポジションを動かされないということは、首脳陣にアピールをしなくて良くなるということだから、それだけ楽になって集中ができる。
落とされないということがわかっていたらそれに向けた準備ができる。
(落合さんが「年に3回まではいい」と言ってくれてたように、)目標値が計算できるとやりやすかった。
3)固定されると研究されるのでは? という流れで
毎年、少しずつバージョンアップしていくように工夫していた。
(手も足もでないというよりは)打てそうで打てない、というのが一番良い。
手も足も出ないとなると研究されてしまうので。
4)スライダーの投げ方講座
リリース直前に内外に手首で捻りを入れることで軌道が鋭くなる…という話をされていてめちゃくちゃ興味深かったんだけど、そんなことって可能なの…って会場みんな狐につままれたような顔をしていました。
こういう話は現役時代はできなかったからね、ってすごく楽しそうに話されていたのが印象的。
5)ケガが少ない選手でしたよね、という流れで
投球動作の中で、(リリース時に?)肘が手首よりも前に出ると肘に負担がかかる。
肘より先に手首が出るようにすることで、支点が背中になり、肘に負担がかかりにくくなる、という話をされていました。
リリースポイントについても、「この辺りでリリースする」と動作付きで説明されていたのですが、かなり後ろで驚いたので、過去の映像を見返してみようと思いました。
なお、この投げ方については、山本昌さんのフォームについて(昌さんて球遅いじゃないですか、といっていた笑)考えていてたどり着いたというようなことも言っていました。
6)勤続疲労とブルペンの準備について
3年目から疲れていたが、それも2年目は疲れてることに気づいてなかっただけ、と言っていました。
シーズンの後にいろいろあると次の年がきついという話も。
肩を作らない試合は年に5試合くらいしかなかった。
それでも自分は後ろ(抑え)なので多い方、浅尾さんはもっと作っていたと思う、という話。
「浅尾には俺の後に抑えになってほしいと思っていた。だから、けがはするなよ、調子が悪かったら言えとずっと言っていた。でも今こうやって投げられるのが俺の幸せなんです…って言うんだよ…」
と、熱を込めて一気に語った岩瀬さんの思いを感じた場面でした。
7)セットポジションについて
グローブを構えるとき、胸とかまえたグローブとの間の「空間」を大事にしているという話をしていました。
「懐の力をこぼさないように運ぶ」イメージで投げるという話が印象に残る。
セットポジションのグローブの位置にはあまり注目したことがなかったので今後の注目点の楽しみができました。
岩瀬さん曰く、このイメージで投げるようになったのはプロになってからで、高校時代は低いところで構えていたとのこと。
8)9回を抑えることについて
1点差と3点差では力の出し方が違う。
3点差まで、全力でやってたらもたない、0点に抑えるではなくて、勝てばいいと思ってやっている。
でもそうすると「劇場」とか言われるんですよね、という話になり、
MCの方が「言ってた人いない!?あやまって!」といい、手を上げた方が謝るというシーンがありました笑
9)球速について
左投手の方が選手生命が長いイメージがある、という岩瀬さん。
その理由はまだわからないけど、球速がそれほどない選手も多いことに何か理由があるんじゃないか、という話。
ヤクルトの石川雅規選手とか130km台でおさえるでしょ、という話の流れから左の投手の話題になり、MCの方が「阪神の岩崎選手とかもそんなに早くはない、(岩瀬さんと)タイプが似ているのでは」と話を振る場面があった。
個人的にもそう感じていたところがいくつかあったので嬉しい話題。
岩瀬さんもタイプが似ているという点については頷きつつ、
「でも(自分の真っ直ぐはよく汚いと言われるが)彼のまっすぐはきれいな真っ直ぐですから」と言っていた。
好きな選手が好きな選手について話すところをきけて感無量でした。
10)打席について
岩瀬さんはバッティングも得意ですよね、学生時代は野手だったし、という話題。
プロ生活での打率を聞かれて食い気味に「40打数10安打」と答える岩瀬さん。「でもこれ振るなって言われてるのも10くらいあるから打率3割超えてるはず」とのこと。
(結構記録とか覚えてるんですか?という質問から)
記録は気にしていた。
藤川球児さんともお互いに生涯防御率を争っていたという話。そういえば岩瀬さんの引退試合(映像でみました)のとき藤川球児さんいらしてたもんね。いいライバルだったんだな、、と思う。
11)ファンの方との質疑応答
・愛知県外でのお仕事もっと増やして欲しい→仕事があればきます!とのこと。あってくれ!
・コーチをやって新しい背番号をつけているところがみたい→今はやらないけどいつかはやるかもねというニュアンスのお返事。期待が高まります。
・「野球の怖さを知る」とはどういうことか→打たれてないときは怖さをしらない、打たれてはじめて自分を疑ってしまう、これが野球の怖さ。しかしそれを克服するには、自分のやってきたことを信じるしかない。というお話。
・燃えドラチャンネルでいじられていたCoCo壱の話→CoCo壱おいしいよね
あと憲伸さんは腐れ縁という話も楽しそうにしていました。
一緒のイベントぜひ企画してほしいです。
(メモと記憶を頼りに書き起こしましたが、何か勘違いしている点などありましたらご指摘ください)