パライソ初日、見てきました。

元々ミュの解釈がめちゃくちゃ合うことも、ミュ鶴の歌が上手いのも十二分に知ってた。知ってたんだけど、想像してたエモシチュエーションの5億倍ヤバイものを豪速球で大量にぶち込まれて、鶴丸の新たな一面にぶん殴られて、瀕死です。いい意味で。
一部を見終わったあと「……何を、見たんだ？？？」って呆然とした。ミュ本丸の鶴丸はやばいぞ！！！って声を大にして言いたい。やばいぞ！！！

ここからネタバレ有り。
これは言わない方がいいなと思うストーリーや展開はなるべくぼかしてますが、歴史上人物の名前と舞台となる時代設定などは出してます。台詞等も少し。
だいたい鶴丸についてです。

◆舞台設定
今回の舞台は、ある意味予想通りの島原の乱です。天草四郎とその配下のキリシタンたちと、対する幕府側との対決が描かれます。

◆鶴丸の立ち位置と振る舞い
鶴丸が属するのは、天草側なんですけど、まあ…どういう風に天草側に属するのか、ここの展開はたぶん伏せた方が絶対初見が楽しいので、言わないでおきます。
とにかく、血で血を洗う争いの真っ只中で、鶴丸は部隊長の役目もこなしつつ、キリシタンたちを鼓舞して戦うんですけど。

鶴丸、マジで、やり方が容赦ない。

歴史を守るために、キリシタンたちが皆殺しにされると分かっていて、彼らを戦わせるために策を立てるそのやり口。
冗談まじりでニコニコしながら、まぁやることが…ほんと、ゾッとするくらいえげつない。いや、とても分かる。鶴丸、そう言うとこある。あるんだけど！容赦！ない！

あと、めちゃくちゃカリスマ性がやばいです。いつも鶴丸可愛いとか言っててごめん。かっこいいどころか、今回はちょっと怖いとこすらあった。そうだ、刀の神様だった…。改めて人間でないことを思い知らされました。

例えば。死んだ人間に対して「それはもうただのモノだ」って言うシーンとかあったんですけど、ヒェ…て。鶴丸、いったい、過去にどれだけのエグい任務こなしてきたのか、心配になる。
なんだろう…こんなに、物寄り？神寄り？な振る舞い方する鶴丸初めてだったし、でも、それがものすごく解釈あってて…。心の底で薄ぼんやりとしてた、シビアな鶴丸解釈を抉り出されて、これでもか！と披露された感じ。

控えめに言って、このキャラ解釈でこの内容をやったミュと、それを表現しきったキャストさんに平伏します。すごいな…。

◆演出とその他キャラとの絡み
鶴丸、歌はもちろん抜群に上手いんですが、今回、演技が、本当に怖かった。これまた、いい意味で。
合理的で非情で、忠実を任務にこなす一面とか。鬼のように練度高い表現とか。
実際、鶴丸が単独で戦うシーンの曲調が急に「ラスボスかな？」みたいな感じになって（それまではいかにもな戦闘曲だった）、しかも後光を背負って登場し、敵を圧倒してたりして、もうウワー！って感じです。これもう、極めてるよ。

でもでも鶴丸とて、ただ非情なだけなわけではなく、葛藤が！あるんだよ！！この葛藤を鶴丸が口にするシーンがまた、本当にしんどい。
この部隊に伽羅ちゃんがいて、本当に良かったなと思いました。あまりに任務内容がえぐすぎて、鶴丸…大丈夫？余裕ぶってるように見せて、精神的に薄氷の上歩いてない？？？って20回くらい思ったけど、伽羅ちゃんがいることで、鶴丸も感情をぽろっと吐露できるとこがあって…良かった…。なんなんだ、伊達か？いや実際、伊達男だった。

◆鶴丸ここ良かったシーン
①主との絡みが可愛い
島原任務を主から拝命する時に、やっぱりエグめの歴史なので、主が任務を告げるのを躊躇うんですけど、そのときに「つーぎーの！にーんーむ！」って手をバシバシするの可愛かった。
あと、このシーンで、初めて！主のこと「あんた」呼びしてるの聞きました。鶴丸、主のことあんた呼びするんだ…ってめちゃくちゃびっくりしてしまった。可愛い。

②任務の説明の仕方が可愛い
六振りそろった時に、任務の進め方みたいなことを説明するシーン。
鶴丸「わーっとして、ばーんだ！な、分かったろ」
他の刀「？？？？」
みたいなやりとりあって、葵咲本紀のときもあったけど、鶴丸、説明するとき擬音語多めになっちゃうの可愛い。

③そっと入ってくる時の鎖の音
劇中、鶴丸がそっとやってくるシーンが、2、3回くらいあるんですけど、その時に、必ずチリン、て鈴の音にも似た音がするんですよ。
うんうん知ってる。手練れが敢えて自分はここにいるぞって知らせるために、わざと音立てるやつだそれ。いいです。最高。練度が高い！

…と、取り敢えず、鶴丸ここ良かったシーン③まで書いたんですが、永遠に書ける＆これ以上書くとストーリーバレが絡んでくるので、このあたりで。

◆二部について
衣装バレはしませんが、取り敢えず鶴丸が脱いだあと、冷静になれる鶴推しはたぶんいないので、気を付けてください。私はそのあたりから記憶がないです。
豊前江推しも気を付けてください。間違いなく、ガチ恋製造機です。破壊力がとんでもない。あれは一体、なんだったのだ…。

◆今回のミュ自体について
個人的に、めっっっっっちゃくちゃ、ストーリーが好きでした。話としてはみほとせが一番好きだったんですが、ちょっと超えてしまったかも知れない。
本当に、面白かった。私は普通のミュージカルもたまに観に行く方ですが、2.5とか関係なく、今回のパライソ、ミュージカルとしてのレベルがめちゃくちゃ高かったなって思いました。

ただ、すごく、しんどいです…。
何度も言うけど、ほんとに。

歴史的にしんどい歴史なのは分かってたけど、かつてないほど血なまぐさいし、人間バサバサ斬られるし、死にます。誰にでも勧められる内容ではないかも知れない。
バドエンも暗い話も全然いけるマンとしても、ほんと辛かった。でも、とても面白かった…。
単独でも見られる内容だとは思いますが、一連のミュ（とくに、みほとせとつはものあたり）を事前に観ておくといいかなって感じました。

あと、音楽めっっっちゃくちゃいいです。私は音楽の和田さんって方がめちゃ好きなんですが、最高です。超気が早いけど、早くCD欲しい！！

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取り止めもなく書きましたが、とにかく！本当に本当ーーーに、パライソ、期待を遥かに遥かに超えて良かったです。キャストさんもツイートしていたけど、初日でスタンディングオベーションがあったのも頷けます。すごかった。
色々あったけど、この舞台をお披露目いただけたことを、とても！感謝します。

また、まだ諸々懸念はありますが、心から、今後のこの舞台のつつがない催行と、関わる全ての方の健康をお祈りします。