青野原の記憶の期間限定新戦場で、最後のマスの敵を撃破すると出てくるメッセージと、3マス目の敵部隊名を合わせて考えるに、敵は爆撃機および戦車の類を持ち込んで、時代にそぐわないそれら極秘兵器で関ヶ原一帯を空爆した……ということ……?
3マス目の敵部隊名は「極秘兵器輸送部隊」、
最後の敵を撃破後の文章には「低空を飛ぶ巨大な影とおびただしい足跡」「ただ無秩序な破壊」とありました。
「西軍も東軍もなく、歴史改変ですらなく」、そして「殺戮」ではなく、あえての「破壊」という表現がされている。
そういう破壊行為をするだけして、敵はまた時間を跳躍。
阿弥陀ヶ峰で無用組が会話していたのは「どうして敵はこんなところを攻撃するのか」「石田三成は順当に歴史通りにさせていれば死ぬのに」ということでした。
この2人だから結局「考えるのやめやめ」と話は流れたけれど、この時に2人が抱いた違和感への回答が、今回の戦場にあるのではないか。
つまり、敵はそもそも、どちらを助けてどちらを勝たせようとも思っていない。どちらに負けてもらおうとも思っていない。ただ、この青野原の戦い(=関ヶ原の戦い)という合戦そのものを壊滅させたかった。
織田信長を生存させたり、徳川家康を暗殺したり、そういった個々の武将の生死を弄ったところで、その代わりを務められる器の誰かがその空いた穴に収まって、長い目で見て歴史は概ね同じ流れを辿ってしまう。
そのことに気づいた歴史修正主義者は、関ヶ原の戦いという戦国オールスターキャストの合戦を、合戦場ごと壊滅させることによって、いわゆる三英傑と呼ばれる3人の後釜になれる可能性のある者たちを一網打尽にして、どうあがいても既定の歴史の流れを辿らないよう画策した。
目的はもはや、「誰かを救いたい」のでも、「どちらかを勝たせたい」のでも、「誰かの勝利を阻止したい」のでもなく、ただ純粋に、「歴史を変えたい」。そのためには合戦のあり方すら無視するし、空爆だって厭わない。
……だとすると、そこまでしてでも歴史の流れを全く既定路線とは違う方向へ持っていって、その後の未来――彼らにとってはまさに〝現代〟だ――を変えようと躍起になるほどの、いったい何が起こったのだろう、という疑問が生まれてくるわけであり、それに対する答えは、どう想像しても地獄めいていて、ああこのゲームってニトロプラスが作ってるんだっけ……という事実を否応なしに思い起こさせますね! こわい!