刀ミュバレ。
パライソは起きてはいけない歴史を修正する話だったのに対して、江水はみんなが幸せになった歴史を修正する話だったから見ててとてもしんどかったし、その世で正しく生きる元の主と対峙することになった肥前くんがしんどい
島原の乱は、事情はどうあれやってはいけないことだった。あれを許してしまったら、なにか不満がある度に内戦の起きる世界になってしまう。それは徳川家康が目指した「赤子が子守唄を聞いて眠る世」から遠いものになる。
だから3万7千人がなで斬りにされる歴史を守ったとき、出陣組は納得したし、私達も(みんな辛かったけどこれでよかった。お疲れ様)って思えたんだと思う。
でも江水はどの立場から見ても「こっちの方がいい歴史」だった。
身分も出身地も関係なくみんなが手に手を取り合って学問を修め、新しい時代を作って列強にも対抗できるいい国が出来た。
ドロドロの政権争いも安政の大獄もない。尊皇攘夷運動もないから新選組が結成されて京都で薩長とやり合うこともなかったし、土佐勤王党が幅を利かせて岡田以蔵が武市先生の命を受けて天誅してまわることもない。たくさんの命が救われて、世の中は平和に新しい時代を迎えた。
だからにゃんせんくんの「なんでだよ!こっちの方がいい世界じゃねえか!」ってセリフが何よりも心に刺さったし、歴史を守る方法に「天誅」を選んだ肥前くんが元の主に有り様を説かれる様が見ていられなかった。
身分が低くて学問が出来ず、ならばと剣の道を修めたけれど身分の差は埋めることが出来ずに、天誅と称した人斬りで新しい時代を作ろうとした以蔵さん。あなたがそれを「斬りたいわけじゃねぇ」と心の奥で嘆き続ける肥前くんに言うのですか…
けれど、だからこそあのとき、肥前くんの傍にいてくれたのがあの兼さんで本当に良かった。同じ『改善される前の世界で、新しい時代を切り開く為に人を斬って斬って斬った先で最期を遂げた』主を持っていた兼さんだったからこそ、閉ざされた世界で肥前くんを泣かせることができたんじゃないかな。詳しい事情は知らなくても「俺は泣いたぜ」の重みは、多分肥前くんに伝わったと思う。
通信の状況などで投稿エラーになると、投稿前の文章が消えちゃうことがあるかも。メモアプリなどで書いてからふせったーにコピペ投稿するのがおすすめだよ