すずめの戸締まり
全国舞台挨拶キャンペーン in 109シネマズ名古屋
2022.11.20
新海誠監督
原菜乃華さん
内容は追記に入力しました。
間違い等あるかもですが、ご容赦ください。
#すずめの戸締まり
・ご挨拶
・オーディションのお話。
・野田洋次郎さんの6曲
・収録前のルーティンのお話
・ビデオコンテのお話
・質問コーナー
・終わりに
* * *
・オーディションのお話
新海監督たちは鈴芽と同年代くらいの方という事で募集をしていたそうで、
本当のガチオーディション。
中には、プロの声優さんや役者さんミュージシャンといった多岐に渡る方々が参加されていたそうです。
その中で原さんが鈴芽となる決め手の一つとなった台詞があった。
冒頭にある「あのー、すみませんー!いますかー、イケメンの人ぉーっ!」
この台詞のニュアンスをオーディションで唯一コミカルに表現したのが原さんだったというお話。
これが、新海監督の中に印象として残ったそうです。
・野田洋次郎さんから届いた6曲
⇒この中で、tamaki という曲がどうして入っているのかを不思議に思っていたと新海監督。
この物語は鈴芽と草太の物語である と考えていたそうですが、この曲を聴いて鈴芽と環の関係性も重要だと感じたそうです。実際に環役の深津絵里さんはパンフレットにて監督からこの曲を事前に聴いてみてくださいと言われてこの曲を聴いてイメージを膨らませたとコメントされています。
・収録前のルーティンが出来るまで
ある時、草太役の松村北斗さんは「出来ないー!」と発声練習をしていたという。その姿をみて、原菜乃華さんは「松村さんでもそう思っているんだ」と安心したのだとか。
また、松村さんがいつもラジオ体操をしてから収録に臨むと声が出るという話もあり、それ以降お二人は「出来ないー!」の発声練習からラジオ体操を一緒にやっていたのだそうです。
・生アフレコ
新海監督のご提案により会場で生アフレコをしてくださる事に。
シーンは愛媛の廃校のシーン
鈴芽が祝詞を唱えるVer.かつ、新海監督自ら草太をアフレコ!
(私は新海監督の第一声を聴いて、ゾクッとしました!会場全体がはっ!と息を呑んだ様に空気が変わったのを感じました。そして、原さんの鈴芽が本当に鈴芽でした。本当に鈴芽は生きていました。祝詞、草太とまた違う歌う様な爽やかな感じでした)
・ビデオコンテのお話。
アフレコ後に司会進行の方が新海監督のアフレコについて素晴らしかったと話題を振ると、
原さんがビデオコンテの時点でこれだけすごい!とお話してくださりました。
新海監督もあくまで設計図であり、各方面への指示書であるとおっしゃっておりました。
「曲もこの場にあっていると思うものを適当に入れていくのですが、これよりも良い曲にしてくだいね、洋次郎さん」と伝えていたことも判明。
・質問コーナー
今回は会場が満席の中での質問コーナー
全部で4つの質問がありました。
・劇伴を担当されている陣内さんのエピソード
・原さんにとって鈴芽とは?
・今回の舞台となった地方の選定方法は?
・要石に変化する際、又は戻る際に氷で表現されている意図について
・劇伴を担当されている陣内さんのエピソード
(質問者の方はほしのこえ時代からの猛者。私も質問に聞き入っておりました。劇伴が素晴らしかったというお話からの質問でした)
⇒元々、新海監督と野田洋次郎さんとの間で「劇中歌はやめよう」という話になった。
劇中歌も含めて一つの作品となる様に制作をしてきたが、
劇中歌が入る事で観客の集中力が解放される瞬間が出来てしまう事を今回のテーマを伝える上では避けようとした。
そこで「映画音楽に特化した方に御助力をもらいたい」と考えて様々な方を考え、その際にハリウッドでも活躍されている陣内さんの「台詞を目立たせつつも細かいニュアンスを表現出来る方」という点から依頼したそうです。
・原さんにとっての鈴芽とは?
(質問者の方は本日がお誕生日だったそうで、最後には原さんからおめでとうと祝福が。会場もお祝いの拍手で溢れました。おめでとうございます!)
⇒原さんは収録を始める前は「似ていない、むしろ憧れ」があったそう。
いざ、収録をしていくと新海監督や周囲、取材でも「似ている」と言われたと。
鈴芽から立ち向かっていくチャレンジ精神、勇気をもらったそうです。
新海監督からも鈴芽が常世で子すずめに等身大の言葉をかけていくあのラストシーンについて
「最初は緊張しているようで不安があったが、実際に収録を始めるとそこに鈴芽がいた。今思うと原さんが鈴芽になっていたんだな、と感じました。実際に殆ど1テイク目を使用しました」と絶賛されておりました。
・今回の舞台となった地方の選定方法は?
(質問者の男性から「今回も名古屋飛ばしでした・・・」とコメントがあり、会場が和やかに。監督からも「君の名は。で名古屋は出てきますから今回はいいかな、と」コメントがあり、さらに和やかに)
神様に関係のある場所、扉に関係する地名が入る場所といった様々な事を考えたそうですが、フェリーに乗らせよう、ヒッチハイクさせよう、電車に乗せようと自然に決まっていったそうです。
ただ、神戸に関しては「震災の記憶がある都市だから選択した」ともありました。
全国になった事で、方言の監修が大変だったと。
⇒監督の「原さんは標準語で良かったと思っていたのでは」という問いに原さんは「えっと・・・そうですね」というまさに思っていましたという反応でした。
※ここで、環さんについてのお話がありました。
環さんは東北にルーツがあり、後から宮崎へ引っ越したそうです。
⇒環さんの宮崎の方言は後天的ものだそうです。
深津絵里さんはそのニュアンスも表現されていたのだとか。
・要石に変化する際、又は戻る際に氷っていく変化の意図について
(一つひとつ言葉を選んで丁寧に質問をされておりました。きっと緊張されていたのでしょう。その優しげな話し方が印象的でした)
⇒赤と青のコントラスト を今作では表現している。
みみず⇒マグマのような物
それを留めるのであれば冷たい物⇒氷 だそうです。
「すずめ」の歌詞にもある様に 赤と青
これらを映画内に散りばめているとの事。
例として、
ラストの常世で鈴芽がダイジンと一緒に要石となった草太を引き抜くシーン
転がり落ちた鈴芽には赤い火の粉が、
草太には青い火の粉が、舞っている。
鈴芽の目の色は赤
草太の目の色は青
・最後に
新海監督はカナタハルカの歌詞を引用され、
「僕にはないものでできている 君がこの僕を形作ってる とあるように、この映画は僕ではない沢山の方々の力で出来上がった作品です。皆様も〝僕たちも作ったんだ〟と思って一緒に大事にしてくれると嬉しい」とコメントされています。
最後は原さんの「行ってきます!」で終了しました。
* * *
最高の作品。私にはきっかけを下さった作品。ただただ感謝です。
ありがとうございました。