何度も言ってるけど、もう歩いてるだけでしんどいんすよねぇ…… 以下現行未通過× #ルチまりにキラめいて
3年も経った。何もできずただ皆が傷ついて行くのを見てることしかできなかった。
与田さんを助ける事が出来ない自分の無力さがただ辛かった。
そうしてオーディションを受けにやってきた香彩さん。彼女を一目見た城木の態度に酷く腹が立った。
彼女が歌ったのは、パラサイトブルーだった。今更なんでそれを、とも思ったし、どうしてこんなにも似ているのかとも思った。脳裏に浮かぶきららの姿が鮮明に呼び起こされた。でもやはり体はこの歌を、踊りを受け付けず吐き気を催した。
そうして改めてみれば、きららの姿と重なって見えた。語る言葉が彼女のそれを想起させた。世界で一番のアイドルとは何か、との質問。俺はその言葉を口にしないでくれと願っていた。でも、やはり彼女はこう言った。「世界一のアイドルとは、世界中の人の記憶の中で永遠に生き続ける女の子。もし、その女の子が死んでしまったとしても」
心臓が跳ねた。どこまできららと”同じ”なんだ。
合格した香彩さんに対して課されたのは、たった1ヶ月で新曲を仕上げライブで披露すること。あまりにも無茶苦茶だが、彼女はやり遂げて見せた。一人で歌詞もメロディーもすべて書き上げたノートには、きららの時と同じ文字の癖で書き込まれていた。想起されるのは3年前の出来事だ。ここまで同じならたどり着く結末も同じなのではないか。そう思った。
会話の節々に、パフォーマンスに、きららの姿がどうしても重なる。どうしても、俺は香彩さんと上手く話せないでいた。
与田さんに香彩さんを守ってくれと頼まれた。
つい、俺はずっと口だけで守ることが出来ず3年も経ったとこぼしてしまった。自分は城木を愛しているんだと話す与田さんに、俺は何も言葉をかけることが出来なかった。
初めてのライブ。控室で切り裂かれた衣装を、何かに導かれるように修繕した。そんなことできるはずないのに、成し遂げてしまった。3年前の事を思い出す。あの時も、俺はこんなふうに何かに突き動かされて……
ライブは成功した。成功してしまった。あの歌声は、踊りは、きららのそれと同種のものだった。ただただ複雑な思いを抱えて俯くことしかできなかった。
薬を盛った城木。ここまでの強硬手段に出た城木を俺は絶対に許せない。何としてでも止めたかったが、体は動かなかった。
また、口だけで、誰も助けられないのかと思った。
だが、与田さんが来てくれた。鍵を渡して、涙ながらに香彩さんを助けて欲しいと懇願された。
いまならまだ間に合う。城木の家まで駆けて行けば、城木が香彩さんの首を絞めている場面に遭遇した。
お前のやり方は間違っている。そのやり方で結果を出せなかったと詰め寄ったが、城木には届かなかった。諦めて力づくで制圧しようとしたとき、様子が変わった。過去の事を思い返して、昔の城木が帰ってきたような、そんな様子だった。
城木の中に、かつての城木はまだ残っている。与田さんのためにも、プロダクションの為にも、あいつを元にもどしてやりたい。
そして、香彩さん。彼女は一体なんなんだろうか。どうして、ここまできららと被って見えるのだろうか。深町が事件を起こしたこともある。一層警戒しなくてはならないし、一連の出来事は一体何なのか、知らなければならないと思う。
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いや、ほんとに毎回毎回きららの姿が被って見えてて、ほんとに歩いてるだけでしんどいんですわ……どれもこれもハナコさんのRPが良すぎるせいだ(最高ですありがとうございます)
7割がた俺のキャラシのせいですけど、一人で抱えるものの量があまりにも重くて多いので本当に今までやってきたTRPGの中で一番しんどいです。最高じゃねぇか
とはいえ、あまりにも空との親和性が高すぎて、やりすぎるとマジで飲まれかねないので気を付けながら中後編はやっていきます!