今日の映画と超個人的自分のこと
今までのシンなんとかと異なり、今回のモチーフにはわりとしっかりした視聴体験があり、そのバリエーション(TVシリーズ、漫画原作、THE、ライスピ、小説版)を踏まえて二次創作をした私の右手には「本郷猛」、左手には「一文字隼人」がいる。私はついにこの両手で庵野監督と殴り合う日を迎えた。そんな心境で座席に座り、開幕早々に庵野監督は「本郷猛」で殴り掛かってくる。私はその「本郷猛」を観察し、観測して可能な限り見極める。私もその「自分に突然与えられた力に戸惑い、自分の身に突然降りかかりのしかかってくる世界の重みに震え、一人きりになった事を悟って俯いて、それでも投げ出すことだけはしない本郷猛」は知っている。初代初期のニコニコ無邪気で朗らかさの十分残る本郷猛が私のベースだが「コミュ障」の本郷猛もまた私の良く知る本郷猛だ。庵野監督の本郷猛は「事態の中心」であろうとはせずに、でも必要であるから仮面ライダーであることを決意することができる本郷猛だ。
こんな感じでいい具合に温まってきたところで一文字隼人が登場する。一言しゃべったらもう一文字隼人だった。一文字隼人が一文字隼人であることを保持しながら洗脳状態なの最高に一文字隼人だった。軽口叩いて我が強くて、それでもカメラはあのちっちゃいやつで。戦闘のスタイル良く見られなかったけど壁でも敵でも殴って解決するあの感じを出しそうではあった気がする。でも私服の趣味が絶対に一文字隼人的にあわなさそうなのが残念。…このあたりで一文字隼人の話をしてるのに藤兵衛さんも滝和也も出てこない、そこが一番一文字隼人と仮面ライダーとの関係においての喪失を感じる。五郎くんもいないしな…。一文字隼人登場から変身ポーズとかなんやかんやTV版っぽい要素が急に増えるから余計に一文字隼人と本郷猛の周りに彼らがいない違和感を強く感じてしまうし一文字隼人の服が可愛くない…も感じてしまう。いつもあの可愛いヘルメット被っててくれていいんだよ一文字隼人は。
映画はなんやかんやして漫画版同様に一文字隼人を残し本郷猛の肉体が滅ぶ…という顛末。一文字隼人を残していく本郷猛(と緑川ルリ子)、やりたかったんだな…………………………………!!!漫画版は漫画版だったからその展開飲み込めたけどここまで散々殴り合ってきた本郷猛と一文字隼人でそれをやられるのは………………………………………………………ここは飲み込むのにもうちょっと時間がほしいな…。まだ辛いですね………………。
そして「滝はともかく立花は無茶ァ!その人のお父さんを連れてきてよね」みたいな事を言って私と庵野監督はそれぞれに別れ、帰り道でロンリー仮面ライダー聞きたいな~と思ってたら庵野監督が爆音で一通りノリノリでカラオケ歌ってきたから台無しだよ!!!!!!!!!!!って殴りに行って終わった、そんな体験になりました。
「どういうこと???」って言いたくなったらまた見に行くかも。
他方、本郷猛と一文字隼人で激しい殴り合いをしている横から突然「俺の天使、Kを食らえ!!」してきたときはめちゃくちゃ腹たったけど俺のKは天使だ!当たり前だ!えっあれ桃李くんなの…?もっとKやってくれていいんですよ……?
あと蠍の…早見さんの扱いはちょっと…「早見さん」で出させたわけではないけど蠍こうなっちゃうの?は脱力しちゃったよ