水着BBの絆礼装は、邪神に喰われてしまったBBであり本来BBにとって本意ではない結末なのではないかという話
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考察のひとつであり感想のひとつであり可能性のひとつの話です。
本来のBBの話をすると、マテリアルⅤにある通り岸波白野を愛していて、藤丸立香に恋愛感情はない。そして、彼女の愛とはSGの通り監禁願望であり、ふたりきりになる=愛する相手であるとされる。
そして水着BBの絆礼装だが、世界でふたりきりになっている。というか、絆礼装の前に最終再臨でもなっている。これはどういう事か。設定の齟齬か。私はそうじゃないと思っている。その話だ。
私の考えでは、水着BBは非常に危険な状態にあり、自我崩壊の可能性を秘めたままそこに存在している。ナイアルラトホテップにすっかり取り込まれた状態が最終再臨、そしてもっと進んでしまったのが絆礼装ではないか。
絆礼装のテキストに「三つの赤い星」とあるしイラストにもそれらしき影がある。これはナイアルラトホテップの別名「燃える三眼」に対応している。そしてテキスト内で「アナタ」と表記される藤丸立香は、自身の名前を忘れている事を強調し、別にBBの名前を忘れている訳ではない旨が書かれているが、肝心の彼女の名前は「■■」である。最早BBではない誰かなのだ。
そもそも、BBの計画にナイアルラトホテップの名があった訳ではない。ハワイ支部を覗いた結果、見つけてしまったのである。そこでBBは急遽ナイアルラトホテップと取引、「同調した」「意気投合して『じゃ、そっちは任せるね』と手を振って別れた」とあるが、これは事実上BBが邪神を追い払った形になる。
この時既にBBは女神ペレと交渉済みであり神核のインストールが済んでおり、更にナイアルラトホテップまで取り込む事は彼女のキャパシティ的にキツい事態だった筈である。
BBのサバフェスにおける目的はここ「https://fusetter.com/tw/XkAEg#all」で書いたので省くとする。となるとやはりペレの神核は外せない(ハワイでの権限を失いサバフェスを開催できない)し、勿論ナイアルラトホテップも追い出せない(既に邪神はカルデアを見つけている)BBは、ふたつを抱えたままどうにかやりくりする事を選ばざるをえなくなる。
そこで聖杯を2つ藤丸立香に渡すのである。これだけの魔力リソースを保ち続けたままでは、ナイアルラトホテップに力を奪われる可能性がある。BBとして魔力を持ち続ける事ができれば最良だが、BB内部に邪神がいる限り掠め取られる事は充分あり得る。ペレに関しては霊衣解放の際にペレの力が強過ぎて肌が戻らないと言っていたが、つまりBBはナイアルラトホテップの対応に力を注ぎたいので、ペレには極力リソースを割きたくない。よって藤丸立香の手を借りれば、楽をして聖杯も預ける事ができ一石二鳥なのだ。藤丸立香が私欲によって聖杯を使わない人間であるというのも好都合である。
褐色になった故に髪の毛の色素が薄くなっているのは、CCCでの桜と同じような状況に彼女が置かれているからとも考えられる。
絆礼装の話に戻そう。
絆礼装とは絆10でもらえるものだ。つまり、『それだけ長い間、藤丸立香と共に戦闘をこなす必要がある』という事であり、翻ってそれは『それだけ長い間、その霊基を保ち続ける』という事を意味する。
一度はXXによって浄化された(=ナイアルラトホテップの力を弱める事に成功した)BBだが、藤丸立香が何も知らずに彼女にリソースを割き続けた場合、彼女の中のナイアルラトホテップの力が大きくなり過ぎて、彼女を食い潰すに至る。
まさにCCCで、キアラに食い潰されてしまった彼女と同じようにである。
CCCでのBBが、本来岸波白野を守る為にムーンセルを乗っ取ろうとした筈が目的をぐちゃぐちゃにされてしまったように、この水着BBもまた、本来藤丸立香の善性を讃え人類に味方するつもりがナイアルラトホテップの力に取り込まれ人類を滅亡させてしまったのが、この絆礼装のBAD ENDルートである可能性はないだろうか。
そう考えると夏イベントにおけるBBの挙動(『人類に勝てない戦いは挑まないから分身4体は出さなかったと言うがこじつけではないか?』や、『何故本来終わる筈のループという前提だった筈の主人公達に延々とループを続けさせようとする?』や、『聖杯2つくれるのなんで?』など)に説明ができる、という話である。
まさにCCCの再演。
いや……本当に……君ってやつは……なに……そういう運命を……
でもそうだよな、FGOのBBはCCCのBBのコピーなんだもんな、コピーは、サーヴァントは、成長しない……成長できない……