幼馴染カップルのクライヴとジルの話をするんですけど(白銀の君)
こう、本編を始めて最初に心を打たれたシーンが、奴隷として復讐のために「俺は死ねないんだ」って生きてきたクライヴが、同じく別王国で兵器として使われているジルを庇ったシーンで、気を失っている彼女を抱きしめて近づいてくる敵兵をただ待っている、って明らかに「死んでも彼女を見捨てられない、二人でこのまま死んでもいい」って場面で、「ああこの主人公は幼馴染のために復讐を捨てて自分の命も捨てられるんだ」と思ったわけです。
それからずっとクライヴとジルは進展しないんだけど、ジルが本当に完璧に、足を引っ張らないヒロインなんですよ。クライヴのために、人々のために、って滅私で動いていく。この二人しんどい青春時代を送っているのに、どっちもノブレスオブリージュの精神が染みついている。だから自分の恋愛感情その他でクライヴの歩みを遅らせたり気を引かせたり一切しない。
また彼女はドミナントの中で一番顕現に抵抗を持っていて、おそらく鉄王国で顕現をして人々を圧倒的な力で殲滅してきたことへの負い目なんでしょうけど、そんな彼女が咄嗟に顕現を選ぶのは、過去の清算の時とクライヴを庇う時なんですよね(我が身可愛さで顕現をしないわけではないことは、普段の戦闘で魔法を使っていて石化が進んでいることでも分かる)
そうやってぱっと分かりにくいところで二人はすごく互いを大事にしていて、でもその感情はメインである「人々を助けて、普通に生きられる世界を作りたい」って活動には優先されない。
そういう目に見えなかったものが出てくるのが「白銀の君」のクエストで、一番最初の子供の頃から二人はお互いが好きで、それをずっと貫いてきた、というのが明示される。(この白銀の君のクエスト発生でさえ、ジルは自分から「私を構って」と言わないんです。弟が「兄さんジルをちゃんと見てあげて」ってお膳立てをしてくれる)
ジルは最後のお守りを渡す時も、必須クエじゃなくてクエですらなくて、普通にバルコニーにいる彼女にクライヴが話しかけないと発生しないやりとり。それはでも彼女の「クライヴの邪魔をしない、隣にいて支える」という徹底的な覚悟の表れで、これはすごいヒロインで、なかなかできないキャラ造形と思います。好き。
最終決戦の前に弟とジルのクエをやると、最後までの間に3人で旅ができる。
その時間をくれた第三には感謝です。色んな景色を目に焼き付けたりいい思い出が作れる。
私はひたすらリスキーモブを狩りました。