2023年9月17日(日)にクインズワルツ大久保で行われた『ナナイロの迷宮』の感想です。未通過❌
v 1.2.4 2023/09/21 23:51
2023年9月17日(日)にクインズワルツ大久保で行われた『ナナイロの迷宮』の感想です。内容は通過済みを前提としています
本感想は以下の7部構成となっています
1. 世界観の確認
2. 誰がゲームを壊したか?
3. 本編:捜査開始
4. 本編:物語の折り返し
5. 本編:捜査終了
6. 誰が未来を壊したか?
7. 感想
謝辞
本公演はリザーバとして参加したものである。そんな全く初見の人を快く受け入れてくれた皆様、ありがとうございました。とても楽しい時間を過ごせました。また、本作をプレイするにあたり、作者様・GM様の存在なしには整理しませんでした。改めて感謝述べさせていただければ幸いです
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1. 世界観の確認
本編を振り返る前に、まず本作はどのようなものだったか振り返ろう
これは https://ibarayugi.wixsite.com/iraba/introduction を主に参考にさせていただいた
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1.1. 物語の導入
本作品は、以下のような世界観を背景に持つ
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無透(むとう)ナシ。その名を知らない人は、いないでしょう。天才科学者であり世界を混乱に陥らせた張本人。
2090年。
無透ナシが、学習型AI「アペイロン」を開発しました。アペイロンは、全てを飲み込み、無限に成長し続けました。AIが新たなAIを生み、文明は急速に発達しました。僅か10年で、私たちの知る世界は、一変してしまった。もちろんそれは、悪いことばかりではありません。人々はAIの開発した様々なシステムを享受し、そして現在があります。
……しかし、当時は悲惨なものでした。
文明の発達に人々が追いつけず、それらを悪用し未解決のまま放置された迷宮入り事件。法整備が間に合わず裁かれなかった殺人犯。
―――2100年。
奴らは、今でものうのうと生きている。ここに集まったのは、そんな科学の被害者たち。私たちは、仲間であり、復讐者です。法で裁けぬなら、私たちが裁くしかない。真実を見定め、裁きを下しましょう。
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1.2. 登場人物たち
プレイ可能なキャラクタは以下の7人
・赤真下(あかまっか)セキヤ
・橙(だいだい)ダイスケ
・黄井(きい)キイ
・緑木(みどりぎ)ロクロウ
・青空(あおぞら)アオ
・藍川(あいかわ)ラン
・紫村(しむら)サキ
「技術的特異点を超えたAIがいて、それに社会が支配されてしまい、人類はそれの庇護という名の飼い殺しにされている」
おおよそそんな理解を持った。AIが技術的特異点を超える話は、SFを俯瞰すれば結構あるけれど、それがどう社会に影響を与えるかは趣味を持つところである。浮かぶのは古典的にはアイザック・アシモフだが、最近ではサイコパスなどがそれに近いのかもしれない(後者はちゃんと見ていないのであれだが)
では今回の集まりは"テロリスト集団"ということなのだろうか
しかし、それにしては背景が独特だ。ヤクザ関係っぽい人から職人、子役の芸能人ぽい人までいる。アペイロンに一撃加えようとするには、もう少し技術がある人が集められると思っていたけれど。いやそれは攻殻機動隊の影響を受けすぎているだけで、各人が各人の役割を果たしていい感じにするのかもしれない
本作の最初の感想はそんなところだった
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1.3. キャラクタの選択
本作では、特に僕は橙ダイスケを演じさせていただいた
リザーバー募集 & 配役は既に決まっているとのことで、参加してみたら橙ダイスケ。色がわかるようなものを上半身に1つ、という指定があり、オレンジか、中々難しいななどと悠長なことを最初思っていた
シナリオをちゃんと確認すると「あなたは主人公です」的なことが書かれている。えっ、あっ、えぇ...リザーバだけどいいんだろうか?いや、何かあれば先方ですでに擦り合わせているはずだし。みたいな状態になっていた
なお、橙ダイスケは元ゲーマーらしく、半分ジャージぽい路線で探してみた。ラフだけどなんかオシャレっぽい感じ?幸い、amazonでオレンジ色のウィンドブレーカーが、まぁそう見えないこともないかなと思い購入した。せっかくなので冬にランニング用として活用する予定だ
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2. 誰がゲームを壊したか?
最初に読み合わせがあった
どうにもゲームが壊れた的な内容らしい。橙ダイスケは一番の当事者の一人だったけど、状況がよく読み込めない。まだキャラ設定も掴めてない段階で掛け合いがあって、だいぶ迷走した読み方になってしまっていた
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2.1. 橙ダイスケの理解
そもそも橙ダイスケの感覚が理解できていなかった
これは解釈の難しさがあったためだ。最も悩んでいた箇所は
・元ゲーマーで10代の雰囲気がある
・でもいい年(26歳)になってる
という点だ
他のキャラクタを見る感じ、"10年前の年齢のまま、今に至った"印象を受ける。もしかして10年前の事件が心理的な障害となって、それぞれメンタル的な成長を阻害してる?みたいな可能性が一瞬過ぎる
実感として、読み合わせを進めて得られた橙ダイスケの理解も、10代のそれだったように思えた。半分大人半分子供。演じるのが難しいやつだ
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2.2. 最初の事件
物語の導入としての事件は、要約してしまうと次のようなものだ
・紫村サキが悪戯で橙ダイスケのゲームを隠す
・ゲームが隠された木箱ごと緑木ロクロウが破壊する
「これらを踏まえて、では誰が悪いか決めてください」
「責任の比率などはなく、どちらか1人を選んでください」
ディベートだ!!面倒臭いやつ!!
テンションを上げるついでに脳内でそんなことを叫んでみる。そして同時に思う。どうするかなぁ、答えのない問い。マイケル・サンデルの白熱教室でもやればいいんだろうか?これがどうシナリオに関係するんだろう?キャラクタの立ち位置を分かりやすくするため?それとも別の意図が?
そんなことを考えながら、みんなと状況をより詳しく整理していく
・紫村サキは構ってもらいたくてゲームを隠した
・その責任は他の人にもありそう
・そもそも木箱があったスペースは勝手に入ってはダメ
・まして破壊するなんてさらにダメ
・でも、そもそもゲームの破壊は意図したものじゃない
・そもそもゲームが入っている前提自体が間違っている
・ゲームを隠すくらい罪と呼べるくらいのものではない
おおよそそんな内容だったと思う
これらを踏まえて投票することになる。パッと見では、7人中の二人が紫村サキを、二人が緑木ロクロウを、その責がある人として挙げているようだった。橙ダイスケ含めた残りの3人は、どうしようかなという感じ。まぁ、HO的にそうなんだろうなと思いつつ、でも答えはないしなぁと思案する
議論は難航したが、最終的にサキが悪いという投票結果になった
記憶が正しければ、3 vs 4でいい感じに割れていたように思う。これは、どっち陣営であるにせよ、良い議論を出来ていたことを意味する。たとえ最終的に選ばれなかかったとしても/選ばれたとしても、イーブンまで持っていけたのは、己が責務を果たしたからだ。それはすごいことだ
なお、橙ダイスケは紫村サキに投票した
理由は"隠した人には監督責任がありそう"という理由。例えば、洗濯機に隠したら、ゲームが壊れるのは自明だ。高所に置いて落下して壊れてもそう。不確実性をコントロールできるのは、唯一紫村サキなので、そこは上手くやる必要があるんじゃないかな
"ただ"という注意書きが、この結論にはついた
それは投票終了後にポロっと出てきた「サキは年齢が若いんだし免責されてもいい」という発言によるもの。若い人は免責されてもいい。緑木ロクロウはより大人だ。いくら工作が日課になっていても、より大人だし工作は危ないし、ケアは必要だよね。これらは結構正しいと思う
面白いことにここの議論には、最初のキャラ理解で紹介したような本当にこれらのキャラクタの年齢は?というのが関係する。紫村サキは18歳というけれど、8歳であれば仕方ない。漠然とそんなことを考えていた
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3. 本編:捜査開始
そんなゲーム破壊事件をウォーミングアップとして、物語は本編に入る
「橙ダイスケの10年前のゲーム上の相方"ミカン"は、何故・どうやって死亡したのか」
これが本編の謎だ
どうやって謎を解くのかと言えば、なんでもGM扮するキャラクタの技術で、当時の関係者に憑依(?)して、状況再現ができるらしい。作中劇。ここでまた別のキャラ選択があるから、継続的にシナリオをプレイしても犯人として誰かが排除されることがない。なるほど、面白い設定だ
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3.1. 当時の状況
ここで選択可能なキャラクタは以下の6人
(橙ダイスケはダイスケ固定)
・ゴールド13:緑木ロクロウ
・銀世界:青空アオ
・視界良好、打ちます:紫村サキ
・サムライマン:藍川ラン
・パンちゃん:赤真下セキヤ
・東京Sniper:黄井キイ
分かりやすさ&参考までに、誰(色)が誰を選んだかを記載しておいた
また表記の簡便化から以下では「視界良好、打ちます」と「東京Sniper」を、それぞれ作中でも用いられていた略称ウチヌキ・トウスナと表記する
このゲームにはattacker(A)とshooter(S)の役割が存在した
この2人が1組になったのがゲーム上の単位だった。具体的に述べれば
・銀世界 & ゴールド13
・サムライマン & 視界良好、打ちます
・パンちゃん & 東京Sniper
・ミカン & 橙ダイスケ
がペアになっている
特に左側がattacker・右側がshoorterを担う
面白いことに橙ダイスケはshooterだった
実はHOには「橙ダイスケは身体能力が高い」って書かれていた。だからattackerなんだろうなぁと思っていたらまさかのshooter。いやshooterでも身体能力は必要だよな...でもでもattackerの方がそれを活かせるのでは?みたいになっていた (あとから考えれば、ミカンがattackerである必然性があったのだとも思う)
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3.2. 目的の説明
そういう説明の後にGMは目的を告げる
「この中にチートを使っている人物がいるらしい」
「それを特定して欲しい」
この"チート"の説明のためには、もう少しゲームについて話す必要がある
・ゲームは10 x 10マスのボードで構成されておいる
・一部のマスの間に壁が存在する
・attackerはライフが2, shooterはライフが1
・attackerは同マスにいる時に攻撃(近接攻撃)が可能
・shooterは5マス以内に直線的に攻撃(遠距離攻撃)が可能
・attackerは試合中、一度だけ壁を破壊できる
また
・味方は識別できるが、敵は敵であることしか識別できない
・味方への攻撃は無効
という条件もあった
これから外れるものは"チート"らしい。例えば
・5マス以上離れたところから攻撃
・ライフが+1されてる
・遠距離攻撃が曲がる
・壁を二度以上壊す
等である
そう、本編の推理はそういう感じなのだ!!!
ゲームのカテゴリを述べるなら、リアルタイム・タクティカル・ボドゲになるだろうか。マダミスっぽくはないけど、そういうボドゲ的なのとの組み合わせは野心的で面白く思う。そして同時に、情報の洗い出し面倒くさそうなやつだ...とも
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3.3. 議論の開始
本編自体が開始する
まず最初、選択したキャラクタを各人が読んで、その上でチームでの話し合いの時間があった
ペアになって部屋の端っこで密談が行われる。行動のすり合わせや、どっちがチートを使ったのかの話などをしているのかなーみたいに見ていた。なお橙ダイスケは、被害者への憑依はできないとのことで、GMが扮するAIとペアになるとのこと。まぁミカンに憑依できたら色々暴露されるだろうしね
そう思ってGMとペアになると「お伝えできることは何もありません」的なことを言われる。しょうがないので、自分の行動をメモに整理して、それでも時間があまったので他ペアがワイワイしてるのを眺めるなどしていた (この賑やか度は決して推理に使っていない)
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3.4. リスポーン地点について
ペアでのすり合わせが終わり、議論本編が始まる
ダイスケが主人公なので、音頭を取ってみる。準備ができていない初手から重要な情報を押さえたい。でも行動履歴を一人一人聞いていくのは、もちろん価値があるけれど、時間がかかるし詳細すぎる情報だと後発が証言を偽造できてしまう
だから、最初にはどこでスポーンしたかを全員に尋ねる。ここだけでも押さえておくと、続く行動履歴を偽造しににくくなるし、聞き取りにかかるコストは非常に低い
得られた結果は、四人が10x10の四隅で、残りが中間くらいの、結構いい感じにばらけてることが判明。嘘をついている感じではない。でも違和感はある。つまり、7人で綺麗に分散しているなら、ミカンはどこでスポーンしたのか?現状で綺麗なら、ミカンをどこに配置しても汚くなるのではないか?これは知りたい情報だったが、それを詰める情報は足りないと判断して放置
なお、この議論の進行自体が示唆するところも大きかった
まず"ダイスケが進行を取る"という試みは、大きな抵抗がなく受け入れられていたように思う。こは面白い情報だった。つまりチームは目的が対抗してる可能性がある。だってチームが協力していれば、ダイスケという真実を暴くかもしれない存在は、徒党を組んで排除したがるはずだから。基本対立型シナリオで、ダイスケはその調停役に立てる。そんなところかなとシナリオ上の構造に目星をつける
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3.5. 遠距離攻撃について
次にshooterの遠距離攻撃が伴う、銃声に話題が移る
証言を突き合わせると、
・銃声は合計8回聞こえた
・打った順番は次
1. ?
2. 橙ダイスケ(確か)
3. ?
4. ?
5. 橙ダイスケ(確か)
6. ウチヌキ
7. ゴールド13
8. 橙ダイスケ
この過程で、橙ダイスケとゴールド13がマップ上部で相打ちになってることがわかる。相手の証言とも噛み合ってるし、ここ(=ゴールド13)は信頼できそう。そんな印象を覚える
この議論のついでに、橙ダイスケが撃ち合いになる直前、敵を撃ち抜いていたことを証言する。ヒットしたのは誰かと聞くと、答えが返ってこない。なるほど、ではこれがチータで、おそらくライフ+1がその能力かな?みたいにあたりをつける
(なお、プレイ後の反省として、ここで打った位置も議論初期に聞いておけばよかったかもしれない)
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3.6. 各人の行動について
どうせならと、みんなで各人の行動を突合することになった
基本的な内容は以下
・戦闘開始初期で、マップの中心部でattackerたちの乱戦があった
参加者は銀世界・サムライマン・パンちゃん
特にサムライマンとパンちゃんは1ダメージを受けてるらしい
・shooterは基本的に右半分に位置している
ダイスケやゴールド13、トウスナはそう
トウスナは早めに落ちてる
・attackerの位置を精査する
銀世界が右上でやられてる
ぱんちゃんは右上でやられた
サムライマンも似た位置で生存
この証言の記録と整理に多くの時間が使われることになった
(note:ここら辺から記憶やイベントの前後が色々朧げになります。例えば、この説明のタイミングは失念してしまってて、もっと早かったかも...みたいになってます。用語も誤認があるかもですが、大意は合ってると思います...)
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4. 本編:物語の折り返し
時間経過とともに、GM扮するAIから告げられる
「次のアクションを使えるようになりました」
まず前提として"チートはアンダーウェブというサイトで入手可能"
その上で、2つのツールが公開され、それに伴うアクションが可能になったと
・トクメイチェッカー(的な名前)
アカウント名・年齢・性別を指定すれば、本名等がわかる
・アクセスチェッカー(的な名前)
サイトにアクセスしたかがわかる
ツールが公開されても、橙ダイスケにできることは少なかった
これはアクションポイントは各人3点しか持っていないためだ。シナリオの構成上、ダイスケがそのまま調べても、直接入手可能な情報は限られている。元々他プレイヤーについての情報を知らないダイスケにとって、一次情報を取得するのは3点ではほとんど無理だ。であれば、期待されるダイスケの行動は、他プレイヤから情報を持ってきてもらい、その検証にコストを割くこと。実際あとで聞いた話、他プレイヤはそれなりに別プレイヤに関する情報を持っていたようだ
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4.1. チートについての証言1
どうすれば他プレイヤが情報をいい感じに渡してくれるよう誘導できるかなーと考えていると、ウチヌキ・サムライマンのペアからから密談を持ちかけられる。内心、シナリオギミックが起動してそうみたいに思いつつついていく。なんでも「ぱんちゃんはアンダーウェブにアクセスしたことがある」。その証言をパンちゃんの本名と共に教えてもらう
"なるほど...であればパンちゃんは黒かな"
"名前も教えてもらったし、ダイスケが独自に調査もできる"
"嘘をついた際のデメリットが大きい"
"これは信頼はできる内容な気配がする"
そんな印象を抱く
...ただ、と思う
この確度の高い情報を、この局面でダイスケに共有する意図がわからない
もちろん比較的ダイスケは白に近い存在だ
白を味方につけたいということもわかる
...しかし、これがチーム戦であるのなら
他にチーターがいるかもしれない
そんなことを考えて
「ありがとうこざいます」
「この情報はかなり確かだと思います、信用します」
「ただ、チーターが一人とは限らない」
「その場合をどう詰めるかですね」
そんなことを口にして、密談から離脱した
あとで聞いた話
ダイスケが離脱した時点で、そのペアは再度密談を始めていた。なんだろう、何かわかったのかなとか見ていたが「チーターが複数いるかも」に対する対策を考えてたらしい。かなりストレートな行動で面白いってなった (あと中の人的に、人を疑うことことは本当に苦手なジャンルっぽい...)
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4.2. チートについての証言2
ウチヌキ・サムライマンペアからの情報を手に、テーブルに帰る
そうしてパンちゃんの行動を精査する
「左上で橙ダイスケの行動を受けたのは誰なのか?」
当初から抱いていた疑問と、パンちゃんへの嫌疑。そして試合開始直後に乱戦があったこと。これらを頭の中で転がしていると、1つの仮説に辿り着く
"パンちゃんがミカンと入れ替わってるかもしれない"
これは正しくないかもしれない。でも嫌疑をかけるには十分だ
そう判断して、寡黙気味だったパンちゃんに嫌疑を告げ、「己の嫌疑は己で晴らしてください」と伝える
限られた手数で情報を得るには、他プレイヤから情報を持ってきてもらうしかない。そして黒疑惑は、誘導をもっとも実現させやすいものの1つだ。パンちゃんが黒でも黒でなくてもいい。もっとも単純な例としては、伏せカードが多い人に「伏せてるの怪しいですよね」「公開してくれないと怪しんでしまいますよ」等持ちかけることだろう。私見だが、これを一般化したのが交渉だと思っている
(ここら辺で休憩が入っていたと思う)
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4.2. チートについての証言3
改めて全体会議の場で行動の整理をしてると、パンちゃん組みから別の情報を教えてもらう
なんでもウチヌキもチートサイトにアクセスしていたらしい
あー、だからか。パンちゃんへの誘導は自分の嫌疑から目を逸らすため。とするともう何人かアクセスしててもおかしくないかな。でもそれは、ダイスケの情報からでは到達が難しい情報だろう。うまくチームの対立を、より利用して、明らかにするしかない
そんなことを考えるが、まずは検証すべきことがあった
対立が高まれば嘘へのインセンディブも高まる。だから、パンちゃん組かウチヌキ組のどちらかが、嘘をついている可能性を検証する必要が出てきた。そこでウチヌキから聞いたパンちゃんの情報を元に、チートサイトにアクセスしているかを確認する。結果はアクセスあり。であれば、両方正しそうだ
(休憩が本来はここだったかもしれない)
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5. 本編:捜査終了
ここで更に、GM扮するAIができることが増えたとの報が入る
これはコストを払って次のアクションができるらしい
・マスを指定しコストを払う
・次の3情報がわかる
1. 誰かshootしたか
2. 誰かダメージを負ったか
3. 近距離攻撃があったか
パンちゃんがトウスナの怪しさを追求する
shooterがどこでshootしたのか、位置を尋ねておく。最後の攻撃はEの10。基本的に人がほとんどいない領域だった。せいぜい、銀世界が唯一左の方にいっていたくらいである
これをパンちゃんが検証して、そこで打つのは変だよねという主張をする。確かに怪しい。ただmap飲み間違えや、変なところで打ったは決定的ではないかなとも思ってしまい、そのshootが変なことをスルー気味に扱ってしまった (ここは反省点の1つである)
そんなことを思いながら時間が過ぎていく
そうしてラスト間際、銀世界が「パンちゃんが自分が死亡したと主張する場所で、ダメージをおったログがない」と主張する
ここでGMに、チーターとして複数挙げることは可能かと質問する
結果は「No」
一人だけ
ならまぁ、悪いとも思ったが、パンちゃんを指定をした
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6. 誰が未来を壊したか?
ここから物語は急速な展開を迎える
情報量が多いので要約すれば
・銀世界もアンダーウェブに行っていた
・そこでアンダーウェブで感染性(?)の病気に罹患したとのこと
・それに感染し、ゲーム上で死亡すると、実際の死になる
またヌキウチもチートを使っている旨を告げられる。死亡のトリガーを引いたのは、ヌキウチの曲射チートによるものだと
そして何より語るべきは"インパクト"の登場
なんでも、上記と同じ病気を、
1. 銀世界
2. ウチヌキ
3. 世界の誰かをランダムに選択
して感染した状態にできるらしい
すごい展開だ....
そして最初のゲームの前振りはそういうことかってなる。ただし違うのが一点あった。最後の選択は多数決ではなく、ダイスケが一人で選ぶ点だ
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6.1. 誰にインパクトを使うか
議論が展開する
(本当は憑依したキャラと元のキャラは別なんだけど、一緒くたにして接してしまったところがある。よく無かったと反省中)
議論は基本的に、おそらく作者の想定通り、最初のディベートを踏まえるように進む
選ぶのはダイスケかぁ...
でも"正解"の結論は存在しない問いだしなぁ...
どうするかなぁ...
最初、他プレイヤを横に置いて、一人思案する
ありがたいことに各人議論をしてくれている
考える余裕が与えられるのはありがたい
一緒に遊んでくれている皆様に感謝して、1つ決める
これはトロッコ問題ではない
オリジナルのトロッコ問題では、犠牲者は遠くにいて声をかけることができない。なので当事者は孤独に意思決定をする必要がある。しかし今は、当事者(としてさっきまで振る舞ってた人)がいる。つまり議論ができる。これを頼らさせてもらおう
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6.2. ウチヌキへの質問
まずはウチヌキ(本当は紫村サキさんだったけど...)に質問をする
「インパクトを打っていい?」
もし当人が責任を感じていて、自主的に打っていいよ!というのであれば、選択はだいぶ楽になる。そう感じて聞いたことだった。インパクトを打たれたいのに、打たないというのはまた意味が違うし
そんなことを考えての質問だったけど、リアクション的にかなりびっくりさせしまってた気がする。自ら感染する気はない?とか聞けばよかったかな...いやどう聞いても変な人扱いされたような気はする...でもダイスケは復讐者だし、相手を慮る余裕があるのは、まだ優しい方だと思わなくはない
返信は"色々あって、幸せな状態だし、感染したくない"的な内容
留意すると、この段階では「感染=死亡」と誤解されてた気がするからの返答もあったように思う。でもチートを使って、ゲームに優勝して、この姉妹は今がある。優勝が成功体験になっていたら今でもゲームやってるだろうし、感染と死亡が等記号で結ばれないにせよ、拒絶するのは自然な範囲だ
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6.3. 銀世界への質問
続いて銀世界に問う
「自ら感染を選ぶ気はないか」と
答えはNoだった
これはちょっと意外だった。ゴールド13が令嬢か何かで銀世界がその執事。そして今は夫婦になってるらしい。であれば、チートサイトにアクセスしたことを恥じとして、受け入れてくれるかと思っていた。そのような背景なら、今もゲームに参加している可能性は低いだそうし。何より、ゴールド13は、そのようなチートに関与した人、結果として人を殺してしまった人を許さないだろう。であれば、色々なことが露呈して、失意に暮れる未来より、今のうちに感染しておいた方がいい。そんなことを思ったけれど解釈違いだったらしい
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6.4. どうやって選ぶのか
どうするか....
一応、銀世界の方が責任が重いと考え、最初にウチヌキに聞いたりはしたけれど
今の橙ダイスケの思考では答えが出ない
...
..........
..................
..思案して得た結論は「ミカンの思考をトレースする必要がある」
ミカンは橙ダイスケのゲーム上の相方だ
知ってることは多くない
元引きこもりだったけど、ダイスケとの交流を通じて立ち直っていた
ダイスケのことをよく話しおそらく好意があった
知ってるのはその程度で、それ以外は情報がほとんどないキャラクタ
ダイスケは復讐の機会を得たが、おそらく悪い奴ではない
少なくともヤクザの組員ではないし、つい工作をしてしまう職人でも、イタズラをしてしまう子役女優でもない。ゲームに夢中になって、その過程で好きな人ができて、そうして唐突に好きな人がいなくなった。そうして行き場のない思いの10年間を過ごしてきた。ただそれだけの奴だ
そんなダイスケが考えるなら
「ミカンならどうするか」
その問いにたどり着くだろう
--------------
6.5. 未来をどう選ぶか
情報がほとんどないプレイヤのエミュレートをしなければいけない
中々の難題である
考える
ミカンの復讐はどうせどちらを選んでも実現できる
ならば
その中で最も救いがあるものを選ぶべきだ
きっと作中の橙ダイスケも「ミカンならきっとそうしたかな」っていうのじゃないだろうか
みんなが救われる選択肢というのも難しい
無関心に許すのとは違う
衝動に従って復讐するのも違う
ましてや、匿名な誰かを巻き込むのはもっと違う
再度、候補に上がっている2ペアを比較する
ウチヌキ・サムライマンのペアは勝手に自滅しそう
「チートを使って優勝をした」という成功体験はめちゃくちゃに強固なものだ。特に、トッププレイヤーとしてゲーム上位を争ってきたダイスケならそのシビアさは理解できるだろう。そんな環境でチートで優勝した人が、成功体験を収めてしまった人がいるのなら。早晩、再度チートに手を出すんじゃないかな。だから自ら手を汚すまでもない
チートに手を染めて、可能性として感染するのもよし。チートに手を染めず、落ちぶれるよし。あるいは、心を改めて実力をつけるのもよし。どれになっても納得はできる
次に銀世界・ゴールド13のペアを精査する
銀世界はチートサイトにアクセスした人だ。お嬢様に知られると、叱責どころではないだろう。離縁ものじゃないだろうか(実際、PLからはそんな対応だった) であれば最も救いがあるのは何か。感染をして、やらかす前に死ぬのはそれに該当するんじゃないかな。あの時のミカンと同じ形で死ぬこと。そうなれば、お嬢はその死も納得して、許してくれるだろう
そう考えて、銀世界を選んだ
.........
...
それが皆さんにとっても最も優しい答えになっていたら幸いである
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7. 感想
SF的な世界が面白いし、ギミックもやりたいこともなるほどなーってなってました。ボドゲっぽいのを取り込んだのも野心的で、謎を解くの楽しかったです
また、それを楽しくプレイできたのは参加者の皆様のおかげです
特に、ギミックが駆動するように動いていたサムライマンやウチヌキ、パンちゃん・トウスナのおかげで、推理パートでちゃんと橙ダイスケとして動けたと思います。また物語後半の選択では、銀世界やゴールド13、ウチヌキのおかげでディベートが楽しく成立していたと思います。ありがとうございます
またゲーム後にやった感想会(?)、めちゃくちゃ楽しかったです。そればっか言っとるやんけってなりそうですが、マダミスの通過話も、ウミガメのスープも、どれも心から楽しかったです
皆様ありがとうございました