熱砂の国や🐍の人物像を深めていくと同時に、🐍と☀くんの関係性をいろんなものに置き換えて紐解いていったイベストだったんだなあと、パソストまで全部を読み終えてなんかもう胸がいっぱいです、、、
たぶんストーリーの大枠は、カリムくんが檻から出して自由にした動物たちのお話なんですよね。元ネタがジャスミンだし、寮服パソストに重ねてきてるし。カリムくんの行動に振り回されて大変な思いはするんだけど、結果としてめでたしめでたしになっている。特に今回は自由になった動物と、NRCでもミドルスクールのように自分を偽らずにいていいんだと思えたジャミルを重ねてるからたまらない。
カリムくんからジャミルにもたらされるものって、決して苦労ばかりじゃないんだよなあって、今までにも描かれていたことだけど、こうしてはっきりと描いてくれたの本当に嬉しすぎる、、これがハピスカ、、、
そして妹のナジュマちゃんが出てきたことで、ジャミルのカリムくんへの態度が限りなく身内へのそれだったなあってことも分かって最高でした。妹の行動にやれやれムーブしたり振り回されたりしてるジャミル、めちゃくちゃ見たことあるやつだったもんな……笑
そして、ジャミルの「理解者」だったナジュマちゃんと同じように、大役を終えたジャミルに「緊張したんじゃないか?」と声をかけるカリムくんを重ねることでカリムくんもまたジャミルの「理解者」になりえるんだなあと思えたのもたまらなかったです。だって4章からずっと、カリムくんはそのために頑張っているんだもんね。
アイスを買う場面で、心配しすぎるジャミルにその必要はないと言ったマレウス先輩もよかったなあ。
結局、カリムくんへの忖度って本当に不必要なものだったんだと思うんですよね。バイパー父はかなりの心配性っぽいし、ジャミルも相当悪ガキだったっぽいしで、必要以上に心配しちゃったんだろうなあ……。
身分が高いからってむやみやたらと忖度する必要なんてないんですよね。マレウス先輩は今回、カリムくんの「友達」として来ているんだから。そしてそれは、ジャミルのことを「友達」と思っていたカリムくんに対しても同じだったんだなあって。俺たちは主人と従者でしかないと言いながら、だけど「友達」を願うカリムくんと同じように対等な評価をジャミルもまた願っていたというのが改めて最高だったなあ。
マレウス先輩とケイト先輩のパソストでのジャミルとカリムくんの対比もめちゃくちゃ好きでした。
どっちも熱砂の国を心から楽しんでもらうために店を案内するというところは同じなんだけど、ジャミルは「ケイトが自分の土産を買っていないという"行動"に気づく一方で、それを隠しているという"心情"には気づけない」。カリムは「熱砂の国をよく知りたいという"心情"に寄り添うけれど、手段としてはマレウス相手だからうまくいったこと」なんだなあと。ほんと、二人って対照的だなあ。
そして今回、ケイト先輩はジャミルによって「新しい自分」に気づき、マレウス先輩はカリムによって「身近な人の過去」に思いを馳せた、というのがまた対照的で素敵でした。ていうかパソスト、スカラビアもそうだけどケイト先輩とマレウス先輩のエピソードとして本当に最高だったから後でもっかい噛み締めたい……。
あと、個人的に好きだったのが、ミドルスクールでコソ泥してるジャミルですね。あれってもちろんアラジンが元ネタだと思うんだけど、実写版だとジャファーも元コソ泥なので、ちゃんとヴィランの矜持(?)を保ってるのが上手だなあと。砂時計も、ジャスミンとジャファーだったしね。
今回のパソストはジャミルがアラジンに、カリムくんがジャスミンになぞらえて描かれることが多かったからこそ、ちゃんとここでジャファーに戻ってくるのがめちゃくちゃ好きです。ジャミルはヴィランなところが好きだよ。コソ泥の考えが読めるところとか笑
なんかもっといっぱいあったんだけど、最後で全部ドッカーーーンしちゃって思い出せない笑
あとでもう一回読み直そう…ていうか百回くらい読み直したい……ほんと最高だった……。ありがとうございました!!!!!