シャナ新作書き下ろし短編「クイディティ」の感想
※ネタバレ有りなので読後に読んで欲しい
1章
いきなり『ピエトロの食堂』でセンティアとか予想外なとこ出てきてまずたまげた。
ベルペオルとシャナの会話……意外とそんなになかった気がする。新鮮。
会話内容だけでなく話術比べ的な緊張したような雰囲気でいて、しかし円滑に事が運ぶように心情の譲歩したりシャナもこういうとこも成長してるなぁと。でもまだ顔には出る。かわいい。
どちらも仕事真面目マンなのでそんなに相性自体は悪くないんだな。
ぬるいジュースにムッとするシャナも可愛い。
ところで"韜晦を許さない"とかいう言葉初めて聞いたんですけど。え、私が馬鹿だからというわけではないですよね。え?
弥七郎先生の語彙力はどこから培われているんでしょうか。普段使わねぇよ??って言い回しを気軽に放り込んでくるこの感じ。876節が健在で何よりです。辞書を引きました。また1つ賢くなれる小説それが「灼眼のシャナ」
2章
悠二くんは扉絵のラフでも察せたけどやはり黒いマフラー装備です。一応初夏の軽めの装いのうえでだが(扉絵を見るに半袖の白シャツか?)
シャナ&ベルペオルの会談と比較するような構成だがこちらヴィルヘルミナとの会談の開幕の敵意からの無言状態わろた。
ここでマカベアの兄弟の話が出てきます。なんのこっちゃと思った方はS3のホープを読み返しましょう。読んでない人は読んで。
自分は割と考えながら読んでしまう癖があるんですけどここ悠二くんの思考とリンクしたのでヤッタゼとなりました。
行動原理といった心理が突き詰められているシャナという作品ほんと好き。
しかし悠二くんもほんと成長したな……
3章
褐色の石造り という単語に反応してしまった自分を殴りたい。最推しは出なくとも満足味が高いです。
モブ徒ですが蒸栗色と似紫色の炎を持つ徒がご登場しました。
どんな色だよって思わず調べました。ちゃんとあった。どちらも伝統色らしい。きっと弥七郎先生は伝統色辞典かウェブページをよく眺めている。
悠二くん平然と戦う姿普通にカッコイイ。
さてここで今回のメイン新キャラ"踉蹌の梢"バロメッツさんのご登場です。
踉蹌、変換出来たのにまず驚いたんですが。うん。もうつっこまねぇ!!
バロメッツときくとぷよぷよを思い出すんですけど神話の神とかでなく伝説の植物が由来なんですね。なんでここ持ってきたんだろう。
炎を奪い継ぎ足す、極彩色のキメラ。めっちゃくちゃカッコよくないですか???挿絵が見たいんだが。
そもそも外見描写少なくない??
しかし、炎はそれぞれ固有のイメージと印象が定着していた中こんなのを今持ってくるとか、痺れますよ。ほんと。カッコイイ。もっと穏便に活かしてくれ。ほんとロマン。確かに作中人物にとっては悪夢だろうけど。
しかしその凄さもシャナの前では全くです。審判がチートすぎるマジで。即☆解☆決
短編としてはとても良いかもしれないですけどまじでスピード解決である。圧倒的すぎる。あとグランマティカの汎用性が上がっている。敵に回したくないこいつら。
さて戦いを力で制するかと思えば最後を締めるは悠二くんの説得。そういえばそもそも説いて回っていくお仕事であった。そう。言う事聞かない人達には容赦が無さすぎて忘れがちである。
しかもなんとどうやら新たな組織的なものを作り上げようとしているらしい。
そして展望を見据えるーー
続編??まだですか??
え?これは先まだまだ作れそうでは???組織作ってそして世界を繋ぐのが叶った先も書けるでしょ??
最後のユストゥスさんもまじ挿絵欲しいですね。今何歳ですか??成長スピードって人間と一緒なの??
ほんと、S4としていずれ文庫収録してほしい……挿絵も追加で欲しい……更には続きも何篇か欲しい……欲を言えば推しの過去編も欲s
とりあえず、本当、久々の新作ありがとうございました……ッッッ!
やっぱシャナの世界観が大好きだなぁ。