DX3rd Gifdead Witch ネタバレあり
“丹の風”山縣将悟「全ては冷たい手の中に」
蛇足とかリプレイとか色々ごった煮。
キャラシ抜粋
彼には歳の離れた3人の弟妹がいた。
多忙な親の代わりに小さな子らの面倒を見ていたのは彼だった。
彼が齢18の頃、彼らはFHの引き起こしたテロ事件に巻き込まれ、最愛の命は目の前で弄ばれた。
その二つは挽き潰され、その一つは異形と成り果てた。
そうまでなってようやく彼は覚醒――暴走した。
衝動の赴くままに、彼は"何か"を殺戮し《片付け》た。
彼は時折振り返る。
あの子らのぬくもりはまだ彼の手に残っている。
彼は決して立ち止まらない。
この子らの手はどうか離さないように。
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蛇足
↑みたいなことを当日の朝キャラシに書き足したらシーン生えてきた。
あめねこさんこえーーーーーー。
ところでどんなバケモンが生まれたんでしょうね。
亡骸三つから一つのバケモンが生まれたとか、一番の悪ガキながらも一番に気の合う二番目の子が膨張し虫の息の末の子らを潰しながら生まれ変わったとかだったら最悪だな~と思いながらふわっとした表現に留めました。
どっちが楽しいと思う?
肉親を殺めてしまった後、捨て鉢のように過酷な任務に身を投じていたらしい。
正直あまり衝動のコントロールも得意ではなかったし、対抗種として覚醒したこともあり、およそ自分を大切にする生き方などできなかった。
“丹の風”は彼が赤いヴィークルに乗っていたからかもしれないし、
彼が己の血すら顧みない戦い方をするからかもしれないし、
彼が通った後は屍の道だったからかもしれない。
身体を機械に置き換えながら、熱くなりやす過ぎるレネゲイドとの共生を探った。
結果的にブラックドッグシンドロームの体外への作用は鳴りを潜め、専らオルクスシンドロームの方になった、のかもしれない。
シナリオ中、戦闘時に出てくるブラックドックの通常エフェクトは守るための作用だけである。
日常を取り戻すのには随分と長くかかった。
すっかり丸くなったと"リヴァイアサン"は笑った。
そりゃ以前ほどの鋭さはなくなったかもしれないが、ツケは払ったし別にもう良いだろ。
冷たく硬い手になろうと、暖かく小さな手を離さない。
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リプレイ寄り蛇足
「子供というのは実に良いですね、無垢で純粋で、実に壊しやすい」
「あの子たちは実に惜しかった、もうすぐで第一例になれたのに」
「もうすぐ教えてあげられると思いますよ、私の実験の集大成を」
「もうすぐなんて言わなくてもさ」
なるほど、こいつは駄目だ。
「そういう話は今から支部で聞かせて貰うよ」
一刻も早く潰さなければ。
領域を強引に捻じ曲げ、閉じる。
その岩塊の腕をいとも容易く解きながら、影は高笑いと共に掻き消える。
土くれになったものを見遣り、はたと我に返る。
いや。いやいやいや。
潰しちゃだめだろ。
聞きたいこと、やってもらわにゃならないこと死ぬほどあるのに。
「速やかに排除してください」
「速やかに排除してください」
レネゲイドが猛る。体中が軋む。
感覚は鋭利に研ぎ澄まされて、音という音が流れ込んで来る。
驚いた。
まだこんなにも僕は殺す気に《熱く》なれたのか。
衝動を宥めすかす。
もう呑まれるほどガキではない。のに。
「「ころして」」
「――にいちゃん」
あーあ。バグった。
今聴こえるはずのない音《声》だ。
大きなため息とともに思わずハンドルに崩れ落ちた。
ダッシュボードを煙草の灰が汚して、けたたましいクラクションが一帯を包み込む。
が、
撃鉄の起きる音と同時に、レバーを切り替えアクセルを踏み込む。
犬養くんを狙った弾丸の前に、あり得ない加速をした車体を滑り込ませる。
重力よりも重い衝撃が内臓を貫く。
構わない。
この二人《子ら》に、互いを傷つけさせる訳にはいかない。
君らを一番見てきたの、誰だと思ってるんだい?
だから倉敷くん。
立ちはだかるなら。立ち上がるなら。
その度に僕がキミを殺そう。
ほら。僕って子供を殺すの慣れてるからさ。
兵は拙速なるを聞くも、未だ功の久しきをみざるなり。
ちょっと。いやだいぶ、もう遅いけど。
絶望に引きつる犬養くんを尻目に、恐ろしく冷静に頭も手足も動いた。
回せ回せ。体に。機体に。レネゲイドを回せ。
「恨んでくれて構わないよ」
パキ、と心の内が悲鳴を上げた。
まあ、そこばっかりは機械にできないもんなあ。
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エンドリザルト
エンディング保護者vs子供の喧嘩した。
良かった。
山縣は当然第二第三の子供を産まないために東堂を刺そうとしたけど、まあ犬養ちゃんは聞かないよねえ。
大人としてめちゃくちゃ諭したし、頭ではわかってるのに絶対に引かない犬養ちゃん良かった。
「山縣さんは大人だから……私はわかりません。私は明日美ちゃんが全てだから」←たまらん
「じゃあ最後の警告をするよ。支部長命令だ。どきなさい。“獣の欠伸”」←ここ性癖出した
「嫌です」←はいありがとう
PC1の意志尊重ってことでダイスバトルはしなかった。
まあなんやかんやあってPC1がアイテム奪い取って倉敷ちゃんに打ったということにした。
多分山縣も本気の抵抗できなかったんだろうね。
犬養ちゃんの熱意に押されたからかな。
それともレネゲイドがザワつくからかな。
「後悔するよ」
「後悔は後でしかできませんから、私は今したいことをします」
とてもよかった。
後日"リヴァイアサン"にめっちゃ愚痴った。
ガキはほんま壊れやすくて言うこと聞かないですねえ!
はい、「ガキ」ってなーんだ。
山縣はだいぶ機嫌悪かった。
よくもあいつとか、結局取り逃したなぁとか、どうしてこうなるまで後手に回っちゃったかなぁとか。
結局僕は手を離してしまったな、とか。
「どうして」
これで良かったのか?
をずっと考え続ける羽目になる。
まだまだ楽になれそうもないね山縣。
「明日は、既に昨日の時点で狂っていた」
良いセッションでした。
ごちそうさまでした。