金糸雀の欠伸~佐竹視点~① 現行×未通過×
金糸雀の欠伸 HO1 佐竹良光の視点です。
今回は①ということで,本編から少し前の話+佐竹の詳細設定に関するふせになります。
自陣向けの内容になります。
【5年前の事件】編
5年前の金糸雀事件が発生した際,佐竹はまだ捜査一課にいた。
相棒の中川は佐竹とは別々の班(中川は坂井さん班?)に割り当てられ,その後しばらく連絡を取ることは無かった。
そして,警察の上層部が面子を保つために医者を犯人とし,捜査は終了する。(佐竹は上層部の思惑を知らないが,この中途半端な結果には納得していない。)
・佐竹がどれだけ尽力しても一向に成果が挙げられなかったこと
・確かな証拠もなしに医者が犯人と断定され捜査が強制的に終了したこと
・相方の中川が捜査の果てに自殺したこと
この事件が原因で,佐竹は『事件を必ず解決する』,『犯人を絶対に捕まえる』という強迫観念に近い執念を持つようになる。
この執念が『犯人逮捕の為なら多少強引な手も使う』という佐竹の不器用さに繋がっている。
…この不器用さが原因で,後に不祥事を起こすことになる
【佐竹が起こした不祥事の内容】編
5年前の金糸雀事件から3年後,都内で通り魔事件が発生。
被害者は小学生女児とその母親。
両者ともに命に別条は無かったものの,娘の方は重傷を負ってしまう。
佐竹ら警察が犯人を追い詰め逮捕する。
逮捕され輸送される最中,犯人が
「あーあ,これで終わりかぁ」
「別にいいだろ,結局〇んでないんだし」
「ま、反省したフリしたら数年で出れるし(笑)」
と吐き捨てる。
その瞬間,佐竹の頭の中には
・金糸雀事件の被害者の遺族の悲痛に満ちた顔
・中川に置いていかれた妻と娘の顔
が浮かび上がる。
気が付くと佐竹は周囲の同僚たちに取り押さえられており,傍らには血まみれで倒れている通り魔の姿があった。
「誰がこんなことを」
その答えは,佐竹の血まみれのこぶしが物語っていた。
『拘束済みの犯人に対する一方的な暴力行為』
この不祥事が原因で佐竹は数ヶ月の謹慎処分,捜査一課から特務課への異動,警部補という役職の解任という処罰を受けることとなった。