エイリアン:ロムルス 観ました!姉弟アンドロイド!36歌仙絵みたいなフェイスハガーちゃん!でもこころのなかのデイヴィッドくんは一瞬立ち上がって着席したあと拗ねました!あとちょっとエイリアンのゲーム画面みたいじゃなかった?
初っ端のウェイランドユタニの植民地の搾取がこのようになっていてっていうところからすごく説明してくれてて親切か?
エイリアン1でなんか知らんけどめちゃくちゃ愚痴が出てくるな、よっぽど大変なんだな、と悟らせるようなところがあったけど、そりゃ企業は最悪って愚痴も出るよなっていうその現場を見せてくれるっていうか。
なんか知らんけど…のとこがあんまりなくて、わりと理屈を説明してくれる。
フェイスハガーちゃんの性質を朽ちた先輩アンドロイドのデータから抽出してわりと説明してくれるとか。エイリアンでこんな設定説明してくれることあるんだ。
でそこがちょっとゲームっぽいていうか、このようなルールになっているのでクリアしよう!感を感じた。
わたしはなんか知らんけどそうっぽいな〜に奥行きを感じがちだからちょっと物足りなくはあったが、一方で詳細に説明することで手触りが出るみたいなとこもあるよな。
アンディ周りの話はねえ、デイヴィッドくん的にはおこですよ。ウォルターくんを見ているような気持ちになっちゃう。アンディの行動が結局は全部人間からの司令に紐づけられちゃうじゃん。
姉と弟の親愛は…いいんですが…小さくて賢くて優しい白人の姉と大きくてちょっと愚鈍で従順な黒人の弟、いい話だけどその弟の再起動も行動指針の変化も姉によるものと思うとそれはやっぱり単に優しい主人ってだけじゃんね。
アンディの行動指針は、父親からくだされた、レインの利益を優先するという指令であって、アンディ自身の利益は考えられていない。新しい地に着いたら自分はシャットダウンされるということさえ、レインの利益のために受け入れてしまう。
それが新しい考え方を手に入れ、「アップデート」されたことで、レインのためではなくなっていく、わけだけど、そのアップデートがまた企業の目的に絡め取られてしまうの、悲しかったな。
肉親から逃れるために経済的に自立しようとしたら、企業に搾取されることになった、みたいな図で……。
アッシュ先輩と同じ顔しとるルーク先輩の"パーフェクト・オルガニズム"への探究も、最初は人間への反乱的な要素があるのかと思ったら、むしろ人間を「より良く」しようとする、人間への奉仕の文脈に回収されちゃって、、
あんな上半身だけでお腹を撫でたりしてるいい図を出しておいて、企業の話に全然疑いも屈託もないの、そんな…になっちゃった
ただ監督の話で都会に憧れる第三世界の若者たちって言ってて、そうなると、資本主義の解体や企業の搾取体制をはちゃめちゃにさせるみたいな話ではなく、地元の友達たちとなんとかしてここを抜けなきゃ、になるのもわからんでもない。
エイリアン版シングストリートというのもそうね…。
搾取構造の解体とか地方へのUターンとか言われても知らんし、ワンチャン都会に行って暮らせるならとにかく抜け出そうとするという気持ち…… 一度は断った話を、炭鉱のカナリアが籠に囚われている姿を目にして詳しく聞き直す気持ち…