大変なことに気付いた。青野原の記憶、名前だけでいくならぴったりの海軍航空隊がある。
松山基地の第343海軍航空隊。二代目で、通称は剣部隊。それぞれの飛行隊は301は新選組、701は維新組、407は天誅組が通称です。
彼らが乗っていた機体は川西航空機製 局地戦闘機『紫電』の改良型『紫電改』で、搭載エンジンは中島飛行機製その名も『誉(ほまれ)』エンジン!!!
剣部隊の由来は「破邪剣正」からで、これ天下五剣は数珠丸さんが言ってるやつですね……。
名前は隊内の公募で決まったんですが、決定案出した内の一人が戦闘301部隊 新撰組隊長菅野直(カンノ ナオシ)大尉(※1:だいい)です。
推しです………………………………………………。
(ちなみに戦闘301「新撰組」は久邇宮朝融王が名付け親で、士気を上げるために他の部隊にも通称がつけられました)
紫電改は局地戦闘機で、343空は松山基地からの本土邀撃を主任務としており(映画「この世界の片隅に」でも呉邀撃シーンが描かれました)武装は20mm機銃×4、爆弾500kgと申し分ありません。
そもそも先述のふせ太(https://twitter.com/karuta_x/status/1469217341993267201?t=VAkbmz3rqiItJsjIYf00JQ&s=19)の序文の通り「山岳地帯を低空飛行する巨大な影」の点でずっと「言うて爆撃機か……?」という気持ちでして。
爆撃機は急降下爆撃が出来る機体を指しますが、基本的に高度を飛び爆撃時だけシュッとくるという感じなので低空飛行のイメージはあまりないです。
先述ふせ太追記2の通り山岳地帯を大きな機体で飛ぶというのは困難を極めますし、そもそも戦艦沈めるとか戦車燃やすとかを目的とする爆撃機の火力を生身の人間に浴びせたら死体と認識出来るほど身体残らない気が…。(でもまあ富嶽はデッケェ夢なので)
でも戦闘機なら。
低空飛行も死体と認識できる程度の火力も納得が行きます。(嫌な納得だよ)
大きいかどうかは私の感覚が信用できない(※2)のでアレなんですが、馬よりは断然大きいからなぁということで…🤔
あと低く飛んでたらデッッッカ!!とはなる(なるね)
そんな戦闘機の中で当時の日本最新のメッチャスゴイツヨイ戦闘機が『局地戦闘機紫電改』です。
スペック(※3)は
全幅11.99m 全長9.34m 全高:3.96m
全備重量:4,200kg
発動機(エンジン):中島『誉』二一型空冷星型
最大速度:594km/h 航続距離:2,392km
武装:20mm機銃×4 爆弾:500kg
乗員:1名
海軍航空隊の夢だけ詰め込まれたような機体で、スピードは出るわアクロバット飛行は出来るわ高高度(高度1万m以上)飛べるわで誉エンジンが好調であれば日本最高の戦闘機でした。
物資の不足で誉エンジンの油の質が落ちるなどして常に最大パワーを出せていたわけではないですが、それでも主力戦闘機となりえた機体です。
しかし量産体制に入った昭和19年には各地の工場がB-29による空襲で焼け、当初約11,000機もの量産計画を打ち立てるも終戦までに製造されたのは約450機程度となり、真の主力戦闘機にはなれませんでした。
そんな紫電改を主戦力としていたのが松山基地第343海軍航空隊です。
343空はのちのブルーインパルス(※4)へと続く超凄腕パイロットで編成された精鋭部隊で、軍令部航空部員源田実大佐肝入でした。
精鋭揃いの通称「剣」部隊。
そして編成部隊名がそれぞれ「新撰組」「維新組」「天誅組」。
使用兵器は局地戦闘機 紫電改。エンジンは当時三日月宗近を所有していた中島飛行機製『誉(ほまれ)』
名前だけでいくならあまりに出来すぎてて…………。
ただ、推しを敵に回したくない〜〜〜〜〜😭😭😭😭😭😭
343空は偵察隊含め全員腕に覚えがあるパイロットなので、軍が打ち立てた捨て身の特攻作戦にも反対、「貴重な機体とパイロットを失うより腕のあるベテランが一度に複数機落として帰ってくる方が効率が良い😡」となり、実際特攻隊出せ!と迫る軍部に「ベテランから特攻させるが😡😡」と脅しをかけて特攻隊を出さないような『むざむざ死なず、生きて戦う』という部隊でした。
加えて海軍は昔から外洋での交流もあるため士官学校(江田島海軍兵学校)で諸外国の勉強(もちろん英語も)するんですが、そこで既に国力の差を感じていたという話もあり、太平洋戦争あんまり乗り気じゃなかったんですよね。
つまり『太平洋戦争がない未来を作る』で唆されそうは大いにあり……。(※7)
その中で特にそこに惹かれそうな戦闘機部隊となると343空かなあと…贔屓目ももちろんありますが……。色んな名前がもうね……。
推し、敵に回したくない……。
もし今後紫電改を駆る遡行軍に出くわしたとして(やだ〜〜〜😭😭😭)対抗できる刀は軍刀にも使用された新々刀というか天江戸組や短刀で、刀装に高射砲とか積めるようになって戦ったりするんですかね……。
ミュ東京心覚で水心子くんが嘆いてたの、もしかしてこれ……?
あとステ悲伝まんばちゃんが見てたといわれる太平洋戦争の記憶(※6)ってもしかして太平洋戦争ではなくて青野原に現れた戦闘機集団の記憶だったりしませんか……?見てないんでわからないんですけど……。
うう…それにしても歴史のためとはいえ推しかもしれない敵を撃ち落としたくない……😭というか撃ち落とせる気がしない😭😭😭めちゃくちゃ強気で突っ込んでくるから米兵にブルドッグと渾名された男(菅野大尉)を筆頭にした精鋭部隊相手に勝てるわけない😭😭😭😭😭(※8)
巨大爆撃機「富嶽」完成説のがまだ夢があったな〜〜〜(?)という所感をもってこの考察を終えたいと思います。
とりあえず今日は紫電改メッチャスゴイ343空メッチャスゴイということだけ覚えて帰って下さい。
ご精読ありがとうございました。
2021/12/10 考察1:青野原の「巨大な影」が爆撃機だとするなら、夢の巨大長距離重爆撃機『富嶽』(計画・立案 中島飛行機)ではないかという話→https://twitter.com/karuta_x/status/1469217341993267201?t=UCRbP1fwnJgROvZo7Jqocg&s=19
2021/12/21 考察3:福島光忠は剣部隊とニアピンしている可能性があるという話
→https://twitter.com/karuta_x/status/1473157629115768836?t=vEbn5wtGBfoa1yEsJlqZyQ&s=19
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※1:大尉と書いて陸軍は「たいい」海軍は「だいい」と呼びます。
※2:兵庫県加西市にある鶉野飛行場跡に紫電改の実物大レプリカがあります。
見学時の写真がある(https://twitter.com/karuta_x/status/1137735802253824001?t=C7yzTtt3LB-UFAs80_1BSg&s=19)ので、よかったらこれ見て大小の感想をマシュマロかなんかに頂けると嬉しいです。
※3:日本軍用機辞典 1910〜1945 海軍編[新装版](野原茂 著)134p
※4:1964年東京五輪の開会式で「ブルーインパルス」を指揮した元「紫電改」の戦闘機乗り
「三四三空」の実像を追う・第2回前編 神立尚紀 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/85036
※5:日本軍用機辞典 1910〜1945 海軍編[新装版](野原茂 著)168p
2021/12/12追記
※6:フォロワーさんから頂いた情報から推測するに硫黄島の戦いではないかと思いました。
ただ陸軍に関してはリクグンチョトデキル程度なので勉強します。というか運営その映像込の悲伝どうにか見られるようにならんか…。
ただその映像が消えている「まんばちゃんが三日月に勝った世界」というのはもしかしたら太平洋戦争がない世界なのかもしれないと思ってそれはそれで……😭
刀剣男士、本当に私達の生きている世界の延長線上にある存在ですか?もしかして分岐であるいわゆる「放棄された世界」の延長線上の存在ではないですか?
そうするとここの政府がやろうとしていることは一体……。
※7:奇しくも実装日は真珠湾攻撃前日なんですが、つまり今から80年前の実装時には太平洋戦争起きてないんですよね…。
太平洋戦争をなくそうという目的があるならわかりやすくぴったりな日ですね…………。
※8:菅野直大尉は昭和20(1945)年8月1日未帰還で戦死扱いです。
出撃前、同部隊の別機(A-01)の調子が悪いことから自らの愛機(A-15)と交換し出撃、屋久島上空で機銃筒内爆発(被弾したという話もあります)を起こし、護衛に回る仲間を怒り任務に向かわせたのちそのまま行方不明となりました。
青野原の撃破後文を読むと「巨大な影」は複数というよりひとつな気が…。
もしかして、菅野機が漂流…いや遡行軍に見つかって青野原へ輸送されたということでは…。
おびただしい足跡については
①遡行軍の実地調査跡説
②「そくせき」と読み爆撃の成果を表している説
③機銃掃射による弾痕を足跡に見立てた説
のどれかかな〜〜って思ってます(白目)
いやどれでもなくなんかドラゴン型とかそんな感じの新遡行軍匂わせであってくれ〜~~😭😭😭
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【以下余談】
ちなみに海軍機の命名基準(※5)なんですが、
・大正9年まで→輸入機が多くオリジナル名が主流
・大正10年→元号+機種名(ex:一〇式艦上戦闘機)
・昭和4〜15年→皇紀年号下二桁(ex:皇紀2589年製→八九式艦上戦闘機)
・昭和15年度〜→皇紀2600年を迎え零零だと煩雑ということになり下一桁のみ使用。
(この年に制式採用されたから零戦は“零式”艦上戦闘機です。翌年度からは一式…となりました。)
・昭和18年…命名基準を改正。戦闘機は気象、爆撃機は星または星座、攻撃機は山嶽、偵察機は雲、哨戒機は海洋、輸送機は空、練習機は草木もしくは風景に因んだ名称。
となり、対して陸軍にもそれぞれの命名基準があります。
【ダイマ】
・343空が出て来る漫画
『ドリフターズ』……異世界大戦争に菅野直大尉が参戦!島津豊久、織田信長、那須与一らと共闘するぞ!!
沼です。
『紫電改343』……碇義朗著作「最後の撃墜王」をベースに展開される343空の物語。菅野直大尉が主人公。めちゃくちゃカッコいいので……どうか……🙏🙏
・343空の映画
『太平洋の翼』……1963年公開。特撮という言葉がなかった頃「特技監督」としてウルトラマンなどを作った特撮の父・円谷英二氏が圧倒的な迫力で描く空戦は必見!!
出演者も三船敏郎、加山雄三、星由里子など昭和の銀幕スターが勢揃い!!
余談ですが円谷監督も飛行機乗りで陸軍の教練映像作ったり、遠方の親戚の結婚式に近所の陸軍部隊から借りた飛行機でひとっ飛びしたり(それはどうなん)となかなかのヒコーキ野郎です。
特撮を駆使し多数の戦意高揚映画を作りますが(のちにGHQにより公職追放処分を受ける)、中でも『ハワイ・マレー沖海戦』は押収したフィルムを見たアメリカ人がガチの映像だと信じ込んだほど。