ヨツユ(とアサヒ)について気持ち悪い早口で語るよ #FF14
メインストーリーやツクヨミ戦のセリフに象徴されてるように、ヨツユは義弟のアサヒのことを「お前だけは許さない」ってほど憎しみの対象にしてて。
これは、幼少期のアサヒの「善良な態度でいながら汚いもの(両親がヨツユを虐げアサヒを出世させるための搾取要員にしたこと)は見て見ぬ振りをする」って態度が、そのままドマ人そのものを象徴するものであったからで、つまりヨツユは「アサヒだけは許さない」という憎しみを「ドマ人そのもの」に仮託して圧政をしてきた。そりゃあ特定個人への恨みを大衆に向けてたわけだから、やってもやっても満たされない、「底がない」ようにも見えたわけだ。
(直接復讐できてよかったねほんと)
対してアサヒなんだけども、実はこいつ徹頭徹尾空っぽの人間で、彼のアイデンティティは「ゼノスさま大好き!」以外にない。優秀だったから帝国で出世したけど、その思想も被支配者たちを蛮族呼ばわりして蔑むという帝国のテンプレートでしかない。
最後に見せたヨツユに対する憎しみなんて「ゼノスさまに気に入られてずるい!」というだけのもので、ほんとこいつには「なにもない」んだなあと。
優秀ではなかったけども身体と権謀術数を使ってのし上がってきた「業の深い」ヨツユと、優秀だから出世して偉くなったけども「空っぽ」のアサヒ……という対比が本当に良かったです。
(あと当のゼノスくんがヨツユは気に入っててアサヒくんのことなんとも思ってなさそうだったのも。そりゃそうだ。アサヒは優秀なだけでゼノスくんが気に入りそうな業とか強さとか持ってない)
ツクヨミ戦は、中盤雑魚フェーズにおけるヨツユの心象風景も泣けるんだけども、「月の満ち欠け」を円形のフィールドで再現しつつ「ヨツユの栄枯盛衰に冒険者たちを巻き込んで破滅させる」というコンセプトのギミックがとても良かった。
ツクヨミの使う技も、月モチーフの他には「座敷遊び」「早替え」など、妓楼時代に強く根ざしたものとか、あと幼少期を彷彿とさせる「折檻」とか、ほんと泣きたくなるような技名ばかりで、そう考えるとヨツユはヨツユで「過去の痛み」からくる「憎しみ」しかないんだなあと。
そんなヨツユに最後の最後で優しさを与えたゴウセツが雑魚フェーズにおいて幻影として現れるのと、彼女の末期のセリフが「あの柿、おいしかったかな」ってのがほんともうね。
恨みと憎しみに縛られて、己自身の出世や復讐のことしか考えてなかったヨツユが「他人が喜んでくれたかどうか」を気にしながら死んだ。
本当にいい結末だったと思います。