だいぶ前、『庭師は何を口遊む』の探索者で『ヰ書』を回せるだろうか、というご相談があった際にさくっと書いた改変案を掘り起こしたので放流しておきます。両シナリオネタバレあり、未通過・現行は×。
NPC(灰田/佐古)ポジションがHO4でKPC、HO1がPCとのことでしたのでその前提で。
そのまんまNPCの設定をHO4に適用すると「いい加減!懲りろ!ぶん殴るぞ!!!」ってなるので、改変していただいた方が心の安寧を保てます(※原作者は庭師HO1です)。
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◆背景設定の改変
①KPCはカルト所属ではないが、過去なり事件後の超常的な知識の収集過程で『ヰ書』と『目木一葉』の知識、『復活』の断片的な知識は持っていた。PCから連絡を受け、取り扱いが危険なものと察して合流、しかし一瞬の差で目木邸でPCとカルトが偶然鉢合わせ。王祷がPCの所持している『ヰ書』を奪うために超常的な手段なりで殺害(危機を感じたらすぐ交渉に入るタイプのPCだとこの結末は不自然かも。ある程度抵抗する場合、人外の手段で不意打ち喰らったら普通に死ぬかなと)。
②殺害直後にKPCが合流、医学的手段ではKPCの蘇生が間に合わないこと、犯人首謀が王祷であること、カルト組織がらみであることを察する。
ここでKPCが、この場を無事に切り抜けるため&PCの『復活』を試みる時間稼ぎをするために交渉に切り替える……という判断をするタイプなら話が繋がる。
この流れが自然なKPCの性格は
・犯人確保を諦め、冒涜的で不安定な手段を頼ってでもPCの救命を優先する
・現場の惨状に持ち堪え、すぐカルトとの交渉に入る程度に冷静かつ打算的である
て感じ。
交渉内容は、たとえば現在も零課続投のKPC/PCだった場合、殺害されたPCも自分も警視庁の人間であることを明かして「たとえ自分の口を封じても警察組織との正面衝突になる、邪魔をするな」とかでいけるかなと。
③交渉の結果、カルトはヰ書を回収して撤退。KPCが復活に失敗した際、『記憶を曇らせる』ではなく、蘇生時のSANCで両者ともに健忘症とするなど。ご都合だけどまあ何とかなるか。
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◆シナリオ本編の改変
終盤まではわりと改変いらないかなと。
最後の対峙は「お前は、あのときの警官か」になる。王祷の発言は「警官が聞いて呆れる。カルトを見逃し呪術に手を染めてまで蘇生を試みた挙句見事に失敗したらしい」的な感じに変更したりとか。KPCの南/相模原トラウマスイッチをえぐろうと思えば言い回しでなんとでもなりそう。
エンド処理と後日談については、キャラが固まっちゃってると思うので、KPとPLの心境にお任せするのが一番ですね。
ただ、庭師HO1は心理学持ちがほとんどだろうし、庭師PCは記憶改変の経験をしてるのでその可能性を即座に疑うし、性格も知ってると思うので、誰がどうやってもEXルートに入る確率が非常に高い。むしろこっちが正規ルートぽい。
ただ、EXに入らないルートだった場合、職業柄、王祷に遭遇した際に門通過を選択せずに王との戦闘に入り、もう一度殺されてCルート入りの可能性も高くなる。HO3がPCだと特にリスキー?
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この改変を行った場合、NPCと違ってKPCはカルト所属ではないだろうから失踪の動機が薄まるし、シナリオタイトル回収となる『遺書』を受け取る後日談への到達はあまりないかな~と。シナリオ作者としてこだわった要素はほぼなくなっちゃうので(継続より新規探索者向け、NPCだからこその展開、エンドでタイトル回収etc)、え、これ、面白いか……?みたいな感覚ではありますが、ヰ書は情緒系シナリオの素質(?)があるようなので、継続同士でKPC/PCで行くほうが好みという方もいらっしゃるかもしれない……?