チャーリーズエンジェルネタバレ。まずキャスティングが憎い。サー・パトリック・スチュアートが出て来たらさ、もう頼りになると思うじゃん!ストーリー後半まで完全にミスリードに引っかかって、女性のボスレーの方が黒幕だと思ってた。
映画の冒頭、クリステン・スチュアートが演じるサビーナが、
「女であることは(エンジェルの)仕事に有利なの。(中略)美女なら男を油断させられる。ブサイクなら存在感を消せる」
と言ったことにハッとして、そうだ女性はいつもそういう役回りだよなぁと思った。でも私自身も、自分のバイアスをそう易々とは取り払えないことを映画のラストで知らされる。
サー・パトリック(もボスレーという役職なんだけど便宜上サー・パトリックと呼ぶ)が開いたパーティーで、たくさんのギャラリー(敵の部下オンリー)がいる中、ボスレー(女性の方)がサー・パトリックに打ち倒され、まさにピンチという時に暗転。次に灯りがついたら、パーティーに出席していた客のうち男性だけが全員倒れて、サー・パトリックは負ける。出席者のうちすべての女性たちがエンジェルだったというわけだ。
私は驚いた、自分のバイアスに。パーティーにいた女性たちに注目もしてなかった。サー・パトリックの部下たちは皆男性で、エスコートとして女性たちを連れて来ていた。まさにお飾りとして。
けれど、パーティーでサビーナやジェーンとめっちゃ踊ってた女性たちも、エレーナがホダック(ターミネーター2のT-1000に似ている)と格闘した結果ホダックがパーティーのディスプレイに刺さって死んだ時に悲鳴を上げた女性たちも、DJの女性も、みーんなエンジェルだった。
「美女なら油断させられる。ブサイクなら存在感を消せる」とサビーナは言ったけれど、現実はもっとひどい。綺麗に着飾った美女だって、ああいう場ではまるで存在そのものを認識されていないことを、身をもって知ってしまった。
ジャンル分けするならアクション映画(ポップコーンムービー)なんだろうけど、すごく大事なことを教えてくれた映画だと思う。